~それは、母上の意見であり、私の意見とは違う~
初めての恋人で、自分の事を沢山愛してくれて、楽しくて、一人占めしたいって言ってくれて、キスもいっぱいしてくれて、一緒にいると時間を忘れる大切な恋人を、離したくなかった。私の、かけがえのない存在だというのは、自分の心にも聞いてみた。"別れない理由は?"そして思った。"大切な人だから"もちろん心に聞かなくたって、それは分かっていた。
だから、私はイチャイチャしないでよとかって言われても、一緒に歩いている所を見せないでとか言われても、屋敷の中では話さないでって言われても、何を言われても恋人に相談をしたら、たくさん励ましてくれた。何よりも、話を聞いてくれて嬉しかった。
だから、私は他人に言われて別れるよりも、恋人の事を好きだって事を母上に伝えたかった。好きな気持ちを、誤魔化したくなかった。好きなのに、別れたくなかったから。だから母上に何度も反抗した。「別れる事は出来ません」「別れられません」「出来ません」月日が流れて行くに連れて、母上は言うことを聞かない私にこう言ったわ。「なんで、はい分かりましたって言わないのよ!母上の言う通りです。私が間違っていました。ってどうして言わないのよ!そう言えば、もうこれで終りなのに!」




