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楽しい転生  作者: ぱにこ
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10話

 目の強化で、マナが見えたのを、父様や母様に報告いたしました。

 この魔法も特殊らしく……。

 特殊な魔法に分類されるのが、多すぎなような気がします。

 この世界の魔法による発展は、遅れてるのでしょうか?

 異世界から、人が召喚できる魔法は凄いと思うので、知識が偏ってるんでしょうね。

 

 もう少し詳しく、世間一般の魔法について、知りたいと思うのだけれど……。

 『前世チート』がある私が、躓きました。

 文字が全く!読めません……。

 なにあれ?ミミズ?的な文字です。文字を覚えるというより、解読すると言った方が早いかも。

 今、少しずつですが、父様に読んでもらって、日本語に書き換えて、覚えていってますが……。

 父様が『日本語』を、覚えるスピードの方が早いのです。

 さすが、宰相様ですね♪

 幼女の柔軟な頭!まだ知識を何でも、吸収出来るはずでしょう??

 頑張れ!わたし!

 

 ◇ ◇ ◇


 父様や母様に立ち会っていただいて、ジョゼの様子を見る為、寝室に移動します。

 ジョゼの私室は、私の部屋と同じ間取りをしており、10畳ほどの寝室と同じ広さのリビング、バス・トイレ、洗面所などもついて、高級ホテルの様です。

 後、ドレスルームなんかもあります……。

 私の部屋は淡いサーモンピンクのカーテンなどで、女の子らしさを。

 ジョゼの部屋は、ブルーで男の子らしさを出しています。

 

 さて、ベットでスヤスヤ眠っている、天使のジョゼの様子を見ましょう♪

「とうさま、かあさまも、かのうでしたら、おなじようにまほうをつかってみて、ためしてみてくださいね。では、はじめます。まず、じかんのながれをゆるやかにするように、めに『やみ』まほうをかけます。そして、めからはいったじょうほうを、しっかりにんしきできるように『ひかり』まほうをかけます」


「とうさま、かあさま、まほうはせいこうしましたか?」

 父様と母様の方へ、目線をうつします。

「いえ、駄目ね」母様は、失敗の様です。

 父様は、母様を眺め、私を眺め、部屋の中を眺め……。

「ホコリ?」

 成功したようですね、さすが父様です♪

「いえいえ、とうさま。きらきらかがやいてるので、ほこりのようにも、みえますが、うっすらと、いろはみえませんか?」

「色?…………ルイーズはオレンジ、アデールはグリーン、部屋の中は輝いてるが……ほぼ、色はないな」

「そうです♪それが、まなだとおもうのです!からだに、とりこんだまなは、そのひと、とくゆうのいろをもつと、かんがえられます。なので、わたしはおれんじ、かあさまはぐりーん、とうさまはおれんじがかった、あかでしょうか?!そのじょうたいのまま、じょぜをみてみましょう」


 ジョゼの『オーラ』のようなものは、母様と同じグリーンに、薄くブルーも見えますね。

 大気中のマナを、手の平以外からも、吸収しているのかを見る為、手を布で覆います。

「…………とうさま、みえますか?こきゅうとともに、まながはいり、からだをじゅんかんしてますね♪」

「ああ……」

 父様は涙ぐんでいます。

 大気中のマナを吸収できず、人からマナを奪わないと生きる事が出来ないのではと、悩んでましたものね。

「よかったですね、とうさま♪……では、つぎは、てのひらから、きゅうしゅうしたまなが、どうなってるのかを、みてみましょう」

 手の平を覆ってた布を払い、私の手を握らせようとしたら、父様が「私が」と。

 父様の朱色の様なオーラが、ジョゼに吸い込まれていきます。

 ジョゼの『オーラ』が3層になりました…………朱、緑、青の順に……。


「とうさま。じょぜがからだにまとういろは、てのひらからきゅうしゅうしたひとの、まなのいろなのではないでしょうか?いつもそばにいる、かあさまのぐりーん、きゅうしゅうしたばかりのとうさまのいろが、そうになってます。ぶるーのいろあいは……じょぜほんにんのいろか、じじょのいろでしょうか?」

「ふむ、これがジョゼにとって、吉と出るか、凶と出るかは、まだわからないな。ともかく、手の封印は急ぐとしよう」


「旦那様、ルイーズ。ジョゼは、大丈夫なのですね?」

「はい、かあさま。じょぜは、てをふういんしても、すこやかにせいちょうしますので、あんしんしてくださいね」

 視認できる私や父様と違って、言葉だけで状況を判断するのですものね。不安にならないよう、ニッコリ微笑んで、母様を安心させます。

 父様も優しく微笑んで「きちんと、大気中からマナを吸収しているから安心しなさい」


 母様はジョゼの頬を優しくなでながら「はぁ~安心しましたわ」


 本当に良かったです。

 ジョゼが大きくなったら、手から吸収した方のマナがどうなるのかを調べないといけませんが。

 健康なら良いのです♪


 ◇ ◇ ◇


 ジョゼの件がひと段落したので、父様に英才教育をしてみる事にしました。

 この私主観の天才父様が『前世チート』を、どれだけ物に出来るかを……。

 なので早速、訓練所へ移動です♪

 

 『カンフー道着』も、3着目を手に入れました♪着々と、ジルと一緒に縫い進めています♪

 赤と黒の道着、黒と白の道着、上下ピンクの道着です。

 ピンクは、ジルの趣味でフリル付きですが……。

 父様にも、白と黒の道着を仕立てました。

 動きやすいとお気に入りのようです。


「とうさま。かいふくまほうなどは、いっぱんてきですか?」

「回復魔法は、得手不得手があるな。私は苦手だが、出来ない事はない」

 お医者様がいらっしゃるという事は、苦手な方が多いのでしょうね。


「かいふくまほうから、はじめましょう。からだのなかには、ちがながれています。『みずとひかり』をかけあわせ、かいふくまほうを、ゆっくりと、ちがめぐるようにかけます」

「流れる様に…………」

 父様の手の平から、淡い光が生まれます。

「すばらしいですっ!とうさま♪」

「うむ、めぐる様にと考えていたら、うまくいった様だ」


「かんたんな、やまいや、けがなどは、このかいふくまほうで、だいじょうぶです。やまいのじょうきょうや、けがのぐあいなどで『やみ』まほうも、すこしまぜると、こうかはまします」

 解毒に止血効果などの説明も加えて、父様に説明しました。


 次は、攻撃魔法系にしましょう。


「つぎは、こうげきまほうにいたしましょう。まずは『ひ』と『かぜ』ふくごうまほうの、かみなりです。これは、ふたつのぞくせいを、ねることによって、せいこうする、とくしゅなまほうになります」


「異世界では、雷と言うのか。こちらでは『サンダーボルト』と言う。これは得意だ」


 まず、私が『雷』を発動させます。

 訓練所の中に、光が埋め尽くし…………。


 ドンッ!!


 訓練所が揺れ動いたかのような、大きな音が響き、床(土を魔法で固めた物で出来ています)に小さなクレーターができました…………。


「……じ、じぶんで、はつどうしたまほうのおとに、びっくりしましたー」

「ルイーズ。『雷』と『サンダーボルト』は、違うもののようだ」

 父様が、魔法を発動させます。


 バリバリバリッ!


 床に光が駆け巡り、床を焦がします。スタンガンを強力にした様な感じでしょうか?!


「ちがいますね……とうさま、わたしがはつどうしたように、できますか?」

「よし!やってみよう」

 父様が魔法を練ってます…………少し時間をかけ、練った魔法を発動させます。


 バキバキバキッ!!!!


 訓練所を揺るがすような轟音。


 バリバリバリッ!!!


 直視出来ない光に、思わず目をつむってしまいました。

 焦げ臭いにおいが辺りを埋め尽くし……そっと、目を開けると…………。

 巨大なクレーターが…………。


 ・

 ・

 ・


「とうさま……」ちらりと、父様を見つめます。

「やりすぎたか……」冷や汗を流す父様……。


 何事も経験です。


 さて、巨大なクレーターを、土魔法で埋め、次の魔法にまいりますが、訓練所での攻撃魔法は自重する事にします。


「とうさま、くんれんじょを、はかいする、かのうせいがあるので、こうげきまほうは、ひとのいないところへ、たんさくにいったときにしましょうか?」

「うむ、承知した」

 致し方ないと言った感じで、父様が頷きます。


 ここで……うふふ♪

 ロマンの詰まった魔法を披露しましょう♪

 じゃじゃーーーん!!

 飛行魔法です~~~♪


「とうさま?ひとはとべますか?」

 私にはロマンでも、こちらの世界では一般的かも知れないので、お伺いします。

「ん?飛ぶ?いやいや、ルイーズ。人は飛ベないぞ。……飛べるのか?」


 んふふ♪にやけてしまいます♪

 飛行機の様に飛ぶのは、原理が難しく出来なかったけれど、ヘリコプターや気球なら出来ると、頑張ったのです。


「はい、とうさま!るいーずは、とびます!『かぜ』と『やみ』をくみあわせることによって、とべるのです。まだ、ちょうせつがむずかしくて、かんせいとはいえませんが……『かぜ』をからだにまといつつ『やみ』で、こていします。からだのまわりを、こうそくなうずをはっせいさせるのです。やってみますね」

 

 自分の体が、ヘリコプターに変形したようなイメージで、魔法を発動させます。

「とうさま、あぶないので、すこしはなれててくださいね」

 この時、自分の体のまわりに空気の層を作らないと、服がもみくちゃになり、息が出来なくなります。


 慣れないので、低空飛行でお披露目です。

 ゆーっくりと体を浮かせて、風魔法で行きたい方向へと調節しながら、父様の方へ向き「いかがですかー?」


「…………」


 無言ですね。

 とりあえず、訓練所を1周まわって、父様の元へ着地します。

「とうさま?」

 変わった魔法を見過ぎて、許容量を超えたのでしょうか?不安になりました。


「よしっ!理解したっ!ルイーズ、父様もやってみるから、離れてなさい」


 原理を理解しようと、考えてただけの様ですね。安心しました(ホッ)

 父様の魔法が発動します。

 私が発動させた渦より高速な感じがしますが、体の大きさや、重さを考えての事なのでしょう。


 徐々に、体が浮かび上がり、2m近くの高さになったところで移動し始めました。

 スピードも出ています。


「ルイーーーーーズーーー、どうだーーー?」

「ハハハハハ!いいな♪ハッハッハッ!」


 父様、子供の様に笑ってます。

 楽しそうで何よりですが……。

 何周まわるのでしょう?


 ◇ ◇ ◇

 

 あの後、飛行魔法が気に入った父様は、日が暮れるまで飛んでいました。

 まだ、伝えたい魔法もたくさんあったのですが、次の機会になりました。


 しかし『前世チート』が、霞むほどに、父様チートは凄いです。

 ラスボスが父様だったら、勝てるビジョンが浮かびません……。

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