女の子とひとつのリンゴ
お久しぶりです。
先月は嬉しい事にランキングに乗った作品もあり、嬉しかったです。
今月はより一層、投稿に力を入れていきたいです!
貧しい町に1人の女の子がいました。
少ないごはんを家族と分け合って毎日食べています。
仲のいい友達にも囲まれて幸せでしたが、いつもお腹はペコペコでした。
あまりにお腹がペコペコになって、森へ1人で行きました。
何かあるかもしれないと思ったからです。
けれども、歩いても歩いても、食べられそうなモノは見つかりません。
ごはんがあっても、すぐにとしてもコワイ動物たちが食べてしまうのです。
小さな木の実でも食べたいと思っていましたが、なにもありません。
ついにはヘトヘトになって、その場に座りこんでしまうのでした。
ですが、ガサゴソ ガサゴソと周りで動く音がしますし、何も食べずにずっと歩いていたので、すっかり疲れきってしまいました。
もう一歩も歩けない こんな所に来なければよかったと思っていると、空からポトリとリンゴが落ちてきました。
それは今まで見たこともないほど、色鮮やかでとっても美味しそうなリンゴです。
あんまりお腹がペコペコだったので食べようとしたとき、どこからか声が聞こえました。
「こんな所に人間は珍しいね。何しに来たんだい?」
「あの…お腹がペコペコで…ごはんを探しにきたの」
いつの間にか現れた、ふわふわした光の様なモノに尋ねられ、女の子は素直に答えました。
「1人でここまで来たなんて…大変だったね。…あ!そのリンゴは……」
女の子が持っているリンゴを見て、どこか驚いている気がしました。
不思議になって女の子は尋ねます。
「えっ? このリンゴがどうしたの……?」
するとなにやらコワイ顔をして言います。
「いいかい、そのリンゴは世界で1つしかない特別なリンゴなの」
「一つだけ…? 特別…?」
女の子が手に入れたリンゴは特別な世界で1つだけのリンゴ。
色は赤く、けれど他の色もときおり顔をのぞかせます。
「そう、特別なリンゴ。食べると幸せな気持ちになれるんだって」
「そう…なんだ……」
幸せな気持ちになれるリンゴ。
美味しそうで早く食べてしまいたいと思いました。
ですが、そう思った時リンゴの色が少し薄くなった気がします。
お腹がペコペコなのに、リンゴが気になって食べようと思えなくなりました。
「ピカピカしたり、うっすらしたり、変わったリンゴだね」
ふわふわした光も不思議がっています。
女の子は色が変わってしまったリンゴを見て、なんだかとても悲しい気持ちになりました。
「うん…ホントだね。でも、お腹が空いちゃったから……」
「食べちゃってもいいんじゃないかな? だって、それはキミが見つけたモノだからね」
食べていいと言われると、悲しい気持ちとペコペコが胸にわいてきます。
不思議なリンゴが食べたかったなとちょっぴり残念な気持ちで口をつけた時でした。
ふと、頭の中に家族や友達の姿が浮かんできたのです。
「…やっぱり、みんなと一緒に食べたいな」
「…おや? いいのかい?みんなと食べたら、一口ぐらいになってしまうけど?」
女の子がみんなと食べようと口に出すとふわふわした光はそれでもいいのかと聞いてきます。
「うん、みんなも私と同じぐらいお腹がぺこぺこだと思うから……」
すると、リンゴは空からふって来た時よりも輝いて見えるのでした。
女の子は町に帰ることにしました。
リンゴをずっと見ていて気づきませんでしたが、いつの間にかふわふわした光の姿はどこにもありません。
あれはなんだったのだろうと思いながら、来る時よりも軽く元気な足取りで森の中を歩きます。
そして、家族と友達と町のみんなで綺麗なリンゴを食べました。
甘くて、すっぱくて…幸せな味が口の中いっぱいに広がって、胸がぽかぽかします。
あのふわふわした光が言っていた通り、幸せな味はそこにはありました。
美味しいリンゴとみんなの笑顔で女の子は幸せで満たされ、笑顔はどこまでも広がるのです。
最後まで読んでくださってありがとうございます!
本作はお腹が空いたときの気持ちから、広げたお話になります。
やっぱり、”分け合う幸せ”っていいですよね。
ここまで読んで頂き大変嬉しく思います!
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