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授業

 先生が再び教室に入って来たのは、ちょうどプリントをやり終えたタイミングだった。塾のクラスには他の中学校の人もいて、違った制服や体操着で先生が始業と同時に配ったプリントに取り組んでいたのだった。すでに夏期講習が始まって3日目。まだ疲れと言うのは感じてない。エアコンが十分着ているからかもしれない。それにしても、黒のティシャツと黒のジーパン、そのうえ黒いスニーカーと全身黒づくめの細身の眼鏡姿の先生はすでに四十代だというのに、もっと若く見えた。先生は英語と国語を担当していて、仕上げたのは国語のプリントだった。そんなに難しくは感じなかったが、正解かどうかは分からない。先生が解説を始めた。問い1、問い2順々に説明と正解が告げられていく。記号の選択問題で何個かミスしてしまったが、記述式の設問では普段なら苦手なはずだが、今回は調子よく丸がつけられていった。室内はエアコンの音と先生の声と、生徒たちが丸やバツをつけたりノートに書き込んでいく音だけがあり、私語したりざわついたりすることもなかった。こうしていつも通りな授業が先生の合図とともに終了をした。

 そんな思い出をもう十年以上経つというのに、今朝夢に見たのでした。


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