実の妹は雪ん子!?
観亀 透紀 (かんがめ とおき)
「望人もうすぐで新しい町に着くぞ。ここの
橋でかいよな。確か名前は…?」
観亀 望人 (かんがめ みと)
「砂糖大橋だろ。別名佐藤大橋って言って、カルメ焼
きだけで成り上がった佐藤って一族が作った橋。
海峡部10 km近く、主塔の高さ200 m近くあるんだ
ろ。」
運転手のおじさん
「よくご存知で、お嬢ちゃん。今から私が同じことを
言おうと思ってたのに、さきに言われたちゃった
よ。」
観亀 望人
「男だから。」
運転手のおじさん
「こりぇ、失礼しました。目がパッチリで肌が凄く白
かったから間違えちゃったよ。女の子みたいな髪型
でもないのに、女の子に見えちゃうし、これは将来
はモデルさんだな。」
観亀 透紀
「探偵になりたいんだよな。」
運転手のおじさん
「また何で探偵なんかに?探偵なんて良いことない
よ。もっと安定した職についた方がいいよ。」
観亀 望人
「お金に興味ない。おじさん小さい子は夢があってい
いねって思ってるでしょ。おじさんは何で引っ越し
業者になろうと思ったの?」
運転手のおじさん | 観亀 望人
「深い理由が、」 | 「言わなくていいよ。」
観亀 望人
「もう分かったから。」
観亀 透紀
「望人そういうのはやめろって言ってるだろ。」
運転手のおじさん
「面白いお子さんですね。」
観亀 透紀
「うちの妻に似たのかな。」
運転手のおじさん
「また、なんで都会からこちらに引っ越そうと思われた
のですか?」
観亀 望人
「苦笑」
観亀 透紀
「お恥ずかしい話なんですが、実は妻がしていた、ゲ
ームのセーブデータを消して、その上に自分のセー
ブデータを作ってしまったのが原因で、妻と疎遠に
なってしまったんです。そんな妻から謝らないとい
けない事があると一ヶ月前に電話が掛かってきたん
です。」
観亀 望人
「父さんマジか!それ初耳だぞ。」
観亀 透紀
「悪かったな。望人。今まで頭の中でもこの事は考
てなかったんだ。お前には父さんと母さんの血を
継いだ子供そう妹がいるんだ。」
観亀 望人
「そこではない。妹がいるのは知ってた。その妹が
何で雪ん子なんだよ。」
運転手のおじさん
「お父さんそんなこと言われましたか?」
観亀 透紀
「実は望人は人が何を考えているのかが少し分かる
個性があるんです。」
観亀 望人
「おじさん今驚くのはそこじゃない。俺の妹が雪ん
子だってことだ。」
観亀 透紀
「落ち着け、望人。それより見えたぞ。あれがお前の
通う新しい学校、九雲小学校だ。」
観亀 望人
「考えを晒すな。」