表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/40

麦秋

辺り一面、小麦が黄金色に輝き大地を覆い収穫の時を知らせる。

家族全員で小麦を刈り取って、天日乾燥する。

大変な重労働だが、年に一度の収穫の喜びと相まって笑顔が綻ぶ。

「今年は豊作だね」

「今年もこれで安心出来る」

「計画的に農地を開墾しているから」

「この領地も少しずつだが豊かになって行く」

父母の言葉に僕たちも頷く。

収穫の合間を縫って、姉と僕二人で兄に体力が尽きるまで稽古をつけて貰った。

身近に存在する強者に対して、我武者羅に木刀を振るう、ただひたすらに無心に、周り景色が溶け出し白銀の世界が広がる。

兄の呼吸、剣筋か、ある場所に向けて白銀の一太刀が振るわれる。

切先が限界を超えて伸びて行く、あと一歩踏み越み。

切先に感じる感触、意識が薄れて行く。

「天武の才か……」

兄の頬には、うっすらと切り傷が浮き上がり血が滲んでいた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ