交通事故にあっても助からない?
休日の日が来た。
「ピーンポーン。ピーンポーン。」
お母さんは玄関のドアを開け、
「梨花ちゃんとさゆちゃん。どうぞどうぞ。桜は、上にいますから。」
「はい。お邪魔します。」
階段をのぼってくる音がする。
「桜、西川君やっほー。」
「梨花、来たんだ。」
「いらっしゃい。俺、お茶持ってくるよ。」
「ああ大丈夫。こういう時お母さんが持ってくるの。」
「そうか。」
「でさ、なんで二人はこの家にいるの?」
「いや・・・その。事情があるだけだから。」
「ちょっと桜とは話があるんで。ちょっと待っててね。」
光は、私を部屋の外に連れていき、
「あの二人、桜の友達か?」
「うん。そうだよ。」
「本当に信用している友達か?」
「そうだけど。」
「なら、俺のこと話してもいいぞ。」
「は?」
光の言葉に私はびっくりする。
「こういう時には協力してくれる存在も必要だろう?」
「そうかな・・・」
「俺一人ではつとまらない可能性もあるんだ。信頼できる友達ならきっと何か考えてくれるかもしれない。」
「うーん。」
「桜。交通事故から守られたとしても、それで終わりではない。」
「え?」
「交通事故で桜が死ぬことは決まっていた未来なんだ。その未来を変えるとなると時空警察が黙っていない可能性がある。」
「時空警察って?」
「タイムパトロールのことだ。」
何やら、タイムパトロールは時空を見守る警察だ。それぞれの年の警察と連絡をしており、なにか問題があった場合、警察型のアンドロイドが送られ、どうにか問題を解決させるらしい。
「つまり、交通事故で助かっても、いずれ、警察型アンドロイドが君を殺しに来る。」
「そんな・・・」
「大丈夫。いずれ援助隊を送ると桜の妹のほうの孫は言っていたぞ。」
「だったら大丈夫かもしれないけど・・・。」
「とりあえず、友達に話そう。」