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第2話 女神の洪水と本性

『ほ、ほんとっ!?』


 俺のその返事に、ルーリィはぱあっと顔を明るくした。

 なにこれ、超かわいい。

 ゆるくウェーブがかかった金色の神、肌は透けるように白く、くりっとした双眸は限りなく純粋なブルー。

 小さな鼻がぴくぴくと動き、胸の先っぽと同じくらい淡い色をした唇は、以外にもふっくらしている。

 そんなかわいらしい顔が、今は涙と鼻水でぐじゅぐじゅになっている。 


『もちろんです。あなた様を私の生涯をかけて幸せにすることを誓います』


 ルーリィは涙と鼻水ををジャケットの袖で拭うと、えへへ、と笑う。

 

 一着数千円の安物のスーツジャケットがレベルアップ。

 幼女汁のジャケット<神話級>となった瞬間だった。


 気分はもう、最高に有頂天で夢にまで見たリアルロリゲット! って感じだ。

 俺の頭はもうハッピーセット状態だ。


『で、その、さっそくだけどお願いがあるよ!』

 

 裸を見られたショックはもうないのだろう。

 まだぎこちなさはあるものの、元気を取り戻している。

 なにせ、もう嫁だからな。恥ずかしがることはない。

 ……いや、でも少しは恥じらいを持ってほしい、とか考えていたら、気づいてしまった。

 ジャケットの袖は長すぎてルーリィのほっそりとした腕を隠しているが、その両腕が彼女の下腹部のあたりで交差している。

 

 ちょうど手のひらがお股を包み込んでいるようだな。

 足も不自然に内またになり、ときおりぴょこぴょこと膝を曲げて動かしている。


 これは……っ!


『あの、聞いてるかな? ちょっと時間無いから、手早く説明したいよ!』

 

 若干口調が巻いている。焦っているのだ。

 しかし、神様にもそんなことってあるんだな……。


「聞いていますとも。さて、私はどのようにして責任をとればいいのですか?」

「う、うん、えっとね……あー……うー?」

 

ルーリィは俺を見て首を傾げた。なんだかその仕草、アホの子に見えるが、きっと気のせいではない気がする。


「真一です。私の名前は御堂真一」

 そういえば、名乗っていなかったことを思い出して、名を告げる。


 するとルーリィはまたぱぁっと顔をほころばせた。

 この笑顔、守りたい。でも、困った顔も泣き顔も怒った顔も見てみたい。

 大好きだ。


 抑えることが出来なかった。

「俺はもう、ルーリィのことが大好きだぁっ! ルーリィルーリィルーリィ!」

 

 先ほどまで口調を取り繕っていたが、この溢れだす感情の前ではもう無意味。

 俺は正直に生きるぞォォォッ!


「ふぇぇぇ! い、いきなりどうしたんだよぅ! あ、ふあああっ!」」

 

 いきなり大声出した俺にびっくりしたのか、お股を覆っている手のひらに力がこもったことが見て取れた。


「ルーリィッ! 俺はッ! 君のためなら何だってできる。命を差し出せと言われれば、喜んで差し出そう。だから、そのお願いを早くいってくれっ!」


 大声を出したのはもちろんわざとだ。

 俺は正直に生きるのだ。

 

 そう、ルーリィは俺の物。責任とか、そういうのじゃなく、完全に俺のものにする。

 決めたのだ。

 そのためには――


「うあ……うぅ……」

 ルーリィは瞳に涙をため、腰を引きながらながらぎゅっとおまたを抑えぷるぷると震えていた。


「いや、いやだよぉ。こ、こんなところで……あうぅぅ、で、出ちゃうよぅ……」


 ――屈辱だ。屈辱を与えて支配する。


 ぎゅっと力が込められたスーツの袖が湿っていき、ぽたぽたと足元に液体が落ちていく。

 布の吸収力をたやすく凌駕したその液体は、ちょろちょろと足を伝い、彼女の足元に黄色い池を作っていた。

 

 ルーリィは、お漏らしをしてしまったのだ。


 しかし、これは、いうなれば女神の洪水。

 そして俺はさながらノアだ。

 俺はこの洪水に船を浮かべて、次へと進もう。

 

 俺はひっくひっくと泣いているルーリィを優しく抱きしめると、彼女に向かって優しく微笑んでやった。

 ルーリィはそんな俺に縋り付くように胸に顔をうずめた。


 ちらりと横目で時間が止まっているおまわりさんたちを見る。

 

 きっと、今の俺を見たら、中島さんはためらいなく発砲するんだろうな。

 おそらく、端から見れば悪辣に見えるであろうその笑顔を、俺は止めることは出来なかった。


 ああ、この女神の力で不遇な俺の時代は終わるのだ。

 

 俺は……俺はロリハーレムを作るっ!

 

 そう決意したのだった。



そんなわけで、主人公は基本的に酷いやつです。

リアルロリゲットのためにいろいろあくどいことします。


あと、次回でチート的なやつ、行けたら転移まで書きたい。


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