赤い瞳と契約 2
(...え?何この状況).
暁月莉音が戸惑うのも無理は無い。
声がした方に来てみればカラスがいるのだから。しかもただのカラスではない。白いカラスだ。
(...カラス...白い...しゃべる...カラス?鳥?焼き...鳥?)
「おい!小娘!誰が焼き鳥だ!」
「うおっ?!やっぱしゃべるのか!」
どうやらカラス、否、白いカラスは焼き鳥と思われたことを不快に感じたようで
「この俺様が焼き鳥に見えるか!?」
「ごめん...焼き鳥にしか見えな...イタ?!ちょ、ごめんって!」
白いカラスは少女を立派なくちばしで突く。
「ふん。まぁいいだろう。それより、暁月 莉音...この俺様とその目交換しよう」
「...え?嫌だよ?なんでカラスなんかと目玉を交換せにゃなんないんだよ」
「五月蝿い!お前に拒否権など存在しない!」
「は?ちょ、まっ」
白いカラスが翼を広げた瞬間白い光に包まれる。
「眩しっ...あ?お前...目、赤いぞ?あれ...?なんか左目に違和感...ってあぁぁぁぁ?!!」
「なんだ?五月蝿い奴だな。お前は。」
「ちょ!五月蝿いとかの問題じゃねーだろーが!!それ私の目!返せよ!片方青なんて気持ち悪ぃーだろ!」
「??何を言う。かっこいいだろうが。それにもう契約は済んだからな。この目は返せん」
こうして暁月 莉音は強引に白いカラスとの契約を結ばされたのであった...。
「...ふざけんなぁぁぁぁ!!」
彼女の声が瓦礫の山に響き渡る