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赤い瞳と契約
再び地球へ宇宙からの訪問者がやって来た。
世界中に避難命令が出る。何も人間もそこまで愚かなではない。避難場所ぐらい用意はしていた。数分でそこは少女だけになってしまった。少女の前に広がるのは三人の訪問者の姿。一人は左目に眼帯をしていてピンクの髪、そして大きく綺麗な黒い翼。もう一人は黒くて綺麗な髪、大きな手が特徴的な女の子。そして、最後の一人が赤い髪に赤黒いツノ、竜の様な大きな翼。見た目は然程人間とは変わらない彼女らが周りを火の海にしていくのを少女はただ静かに見つめていた。
しばらくすると戦車やら軍の人やらが集まってきて一斉に三人の訪問者に攻撃を仕掛ける。これが25年前だったら奴等を仕留められただろう。だがしかしむこうも進化を遂げていた訳で。
弾幕の中から出て来た彼女達は見事なまでに無傷だった。
どうやら黒髪の少女があの巨大な手で攻撃を防いだようだ。
「こっちへ来い」
どこからかそんな声が聞こえた。少女はためらいなに声の方へ歩む。
この瞬間から少女の運命の歯車は回り始めた