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Angel SOS  作者: カツオ
第2章 猫の国
87/91

第87話 Angel SOS(クジャク編)②

来てくれてありがとぉ~♪

ゆっくりしていってね♪

 アドリエルが召喚される1日前、8月の夏。場所は猫の国。



 場所は引き続き戦艦アイオワ内にあるザミエルの私室です。

 前回から引き続き悪巧みをする堕天使達の様子を見てみましょう。

 どれどれ・・・。


 ザミエル:「俺様が考えるにはよ、勇者はおそらく王族の誰かだ。

 今、混乱している猫どもをまとめているのも、そいつで間違いないだろう。

 そこでだ、勇者には消えてもらう。

 猫どもに勇者の首を見せればすぐさま降参するだろうぜ」


 ちょっと・ちょっと、そんなことしたら天使達が黙っていませんよ。いいんですか!?

 

 レリエル:「勇者をやるんだね。それなら早いほうがいいね。天界が騒ぎ出す前にかたずけちゃわないとね」


 ザミエル:「そうゆうこと。中位天使が動く前に片付けちまおうぜ」


 あっ!! 下位天使は中位天使の了承を得ないと実力行使できないことをいいことに、強行手段に出て、有耶無耶にさせちゃう魂胆だな!! なんて卑劣な!!


 レリエル:「うんうん。そうだね。それがいいね」


 ザミエル:「だろう? そこでだ。今夜あたり空挺部隊を送り込んで一気に仕留めたいんだけどよ?

 いいよな?」


 レリエル:「僕達が行くてことだね?」


 ザミエル:「そうゆうこと。クロード(ザミエルの息子)が負傷してベットの中だからな」


 レリエル:「うん、わっかたよ。きっとデリケートな判断も必要になるだろうし、だいいち僕達でなければ務まらないよね」


 はい、堕天使達が言うように【天使の加護】持ちは尋常ではない強さです。クジャクは16歳にして【猫の国】最強の剣士であります。えっへん!

 また、天使達も注視していますからね。


 ザミエル:「よし! 決まりだな! 今夜【勇者殲滅作戦】を決行するぜ!」


 こうして、堕天使達はクジャクを葬るため強行策に出るのでした。

 【天使の加護】を持つ勇者クジャクと、堕天使達との直接対決が今始まろうとしています。【猫の国】の明暗を分ける戦いとなるでしょう。




※※※




 同日の深夜、堕天使達は空挺部隊を空輸する輸送機の中にいた。

 ほんの数分前に航空母艦レキシントンから発艦し、現在投下ポイントの山間部を目指し飛行中だ。

 猫ちゃん達からの発見を避けるため高高度を維持していたが、海上から陸地に入ったので、エンジンを止め、高度をゆっくりと下げながら投下ポイントへと向かっているところです。


 戦前の静けさでしょうか? 話す者は誰もいません。皆、緊張した面持ちです。まあ、敵地の中心部に急襲を掛けるのですから当然といえば当然ですよね。

 そんな中、【ミシマ村】を占領した時にいた、あの海兵隊員の姿があった。そうイアンという人間の青年兵です。親友アイザックを戦場でなくしたあの海兵隊員ですね。


 イアン:(失敗したぁー 天使ども(堕天使)が参加する作戦だから大丈夫だろうと考えたのが、まずかった。これは相当読みが甘かったぜ。

 まったくよう、欲をかいちまったな。何が金と名誉を欲しいままにだ。命あっての物種だっての!

 『ふぅー』

 なぁー アイザック? もしかしたらレイロフ(故郷にいる親友)の言う通りだったのかもしれないな? 俺達いいように使われちまた・・・まったく、クールじゃないぜ。

 『はぁー』)


 そうなんです、今回の作戦どう見てもおかしいんですよ。

 だって、堕天使達以外の作戦参加者はみな人間のみなんです。しかも10名だけですよ。

 これって帰還できるの、て普通思いますよね?

 モチのロンで、できませんよね?

 そおゆう作戦なんですから。被害は最小限に抑えてね、てことです。

 うわぁ~ きたねぇ~ ほんと最低ですね? 堕天使て!


 パイロット:「あと5分程で投下ポイントに到着します。」

 

 パラシュート装備に身を包んだザミエルが立ち上がるり、後部ハッチを開きます。

 いよいよパラシュート降下です。

 通常のパラシュート降下でも緊張しますが、この度は夜間ですのでなおさらです。

 更に悪い事に山間部へのパラシュート降下ですよ。

 だぁ~かぁ~らぁ~ 細い河原目掛けてのパラシュート降下になります。

 【猫の国】の山間部は木々に覆われているので、危険なパラシュート降下となるでしょう。まさに命懸けです。


 実を言うと不安要素はまだあります。

 何ぃーー!!

 な・な・なんと!! 人間達はレクチャーしか受けていないのです。

 そう、ぶつけ本番です。


 えっ、どうゆうこと??

 はい、元々空挺部隊はネフィリム達で構成されているエリート部隊です。よって人間は一人も所属していません。

 で、今回の作戦です。

 これってどう考えてもおかしいですよね?

 ほんと酷い話しです。


 パイロット:「投下ポイントに入ります」


 そしてカウントダウンが始ります。

 ぶつけ本番のパラシュート降下です。

 人間達の表情が一層硬くなります。

 それでも皆が野心家だからでしょうか、どの者も生気に溢れた勝気な目をしています。


 ザミエル:「パラシュート降下開始!」


 ザミエルの合図のもと、次々と飛び降りていく人間の兵士達。


 イアン:(死ねねー!! こんなところで死ねねんだよ!! 俺は!!

 いっちまったアイザックの分まで功績上げて、アイザックの分まで幸せにならなきゃ、あいつに顔向けできねよ。

 な? そうだろアイザック?)

 

 そしてイアンも覚悟を決め飛び降りていくのでした。


 無謀と勇気を履き違えてはいけませんが、この場合は勇気を振り絞ることにより集中力を高め、出来る限りのパフォーマンスを発揮することができました。

 死ぬ気で頑張れば何とかなるを実行した感じですかね。


 優秀な人材を選考したかいもあり着地までは順調に運んだようです。

 上流の河原に次々と着地する兵士達。迅速に行動し、山道へと集結します。

 命懸けのパラシュート降下を終え、ほっと一安心ですね。


 このパラシュート降下の成功の裏には、赤外線スコープの活躍も大きいでしょう。堕天使以外全員装着しています。

 そうなんです、堕天使もそこまでバカではありません。一様最先端装備で臨ませています。

 それでも、人間達が捨て駒であることには変わりありませんけどね。


 ザミエル:「川沿いの山道を2km程下った辺りに猫達の指令本部があるはずだ」


 レリエル:「うん、OK♪」


 ザミエル:「感知魔法の反応もねえし、無事背後を取れたようだぜ」


 レリエル:「相手は勇者だかね、慎重にいこう」


 ザミエル:「おお、わかってるって」


 深夜、草木も眠る丑三つ時。勿論、クジャク達も睡眠中です。

 不意打ちを企む堕天使達は【勇者殲滅作戦】の為、移動を開始します。


 そんでもって、山道を下ること30分弱、クジャク達がいるテントまで300mといったところまでやってきました。


 ザミエル:「あれだ」


 いよいよ攻撃開始です。

さあラストスパートですよ!! 応援よろしく!!

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