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Angel SOS  作者: カツオ
第2章 猫の国
77/91

第77話 フジ川の合戦⑧

来てくれてありがとぉ~♪

ゆっくりしていってね♪

 時はアドリエルが召喚される7日前の夏。場所は猫の国。クジャク16歳の物語。



 真夏の太陽が頭上でギンギン・ギラギラと照り付ける正午、クジャク達は駐屯地で昼食の準備に取り掛かろうとしていた。

 戦地においてのちょっとした息抜きの時間であります。


 チヅル:「ねぇ~ねぇ~兄上・兄上?

 薪てこんな感じでよろしいの・・・?」


 クジャク:「うぅ~ん・・・どれどれ・・・あははは~♪

 並べるのではなくて空気の通り道を作るように組であげないと」


 あらあら、チヅルちゃん、薪を地べたに横並びにしちゃったんだ。

 

 チヅル:「オホホホホ~♪あらそうなんですの?

 チヅル、こうゆうの初めてですので・・・そのつい・・・」

 

 クジャク:「いいよいいよこのぐらい。おちゃのこさいさいさ」


 クジャクは、そう言うと薪を組直し魔法で火を付けてあげるのでした。


 チヅル:「うわぁ~♪火が付いた!

 さすがわ兄上!

 何でもおできになれるのですね。

 尊敬致しますわ」


 クジャク:「いやぁ~それほどでもないよ」


 あらあら楽しいそうですね。

 ここて一様戦地なんだけど?

 ねぇ~?

  

 ケンビシ:「おぉ~い、お前達、食事を取ったら十分休んでおくのじゃぞ。

 明日はまた進軍じゃ・・・!」


 はい♪この指摘は結構重要なで情報を整理しておきましょう。

 現在、奇襲を行う別機動部隊が作戦ポイントへと行進中です。

 そして真夜中に奇襲を敢行します。

 その戦果によってですがクジャク達も明日フジ川を渡る計画です。

 そして目指す目的地は【オダの都】の跡地になります。

 今作戦の大きな目的の一つです。

 どうして堅固な要塞が落とされたのか調査します。


 でも、その前に今はとりあえずランチタイムを楽しみましょうか。

 もうお腹ペコペコ♪

 こうしてクジャクとチヅルは、ほんの一時とはいえ和やかな雰囲気中ランチタイムを楽しむのでした。

 

 と、その時です。

 『ブゥーーン!!』とけたたましい爆音を轟かせ海上を飛来してきたのは?

 はい♪【人の国】が誇る戦闘機ファイター05マスタングです。

 音速の半分強のスピード、秒速200mで急速接近中!


 駐屯地いいる全ての猫武者が爆音に仰天し空を見上げます。

 でも、飛行機を一度も見たことのない猫ちゃん達にとって、この状況全てがイレギュラー以外の何物でもありません。

 何が何だかさっぱりです。

 誰か説明をお願いします。

 と言った処でしょうか。




 ケンビシ:「クジャク、チヅル、用心せい!

 ただ事ではないぞ!」


 クジャク:「チヅル、シールド魔法を展開しておいて」


 チヅル:「ええ~兄上・・・それにしても、この音はなんなんでしょう??」


 クジャク:「うん、空が叫んでいるようだ」


 ケンビシ:「のぉ~クジャクよ?

 あのザミエル本当に悪魔なのかもしれんぞ・・・!?

 こうなってくると、おクジャクにも剣を振るってもらわんといかんかもしれんな・・・!?」


 ケンビシは状況が芳しくない事を否応なしに感じ取ります。

 まぁ~仕方が無いことでしょう。

 だって戦闘機が接近する爆音が稲妻の様だからです。

 また、その爆音が空一面にこだましています。

 それはとても恐ろしい光景です。

 ですからケンビシが、この状況を恐れるのもしかたがないですよね?

 決してケンビシを臆病者だと非難するべきではありません。


 そうそれと、ケンビシが言う様に【猫の国】最強の剣客はクジャクです。


 では説明しよう!

 勇者クジャクの超人的な強さの理由を。


 クジャクは剣術こそ他の剣豪にまだまだ及びませんが、魔法を複数同時展開させての戦術はまさに無双と言っても過言ではありません。

 特に感知魔法の制度が抜群に高く常軌を逸したレベルとなっています。

 そうなんです。クジャクは自分の視力に頼らず戦うことができます。

 勿論これにはちゃんと理由があります。

 それはクジャクが天使によって堕天使との白兵戦を想定した調整が施されているからです。

 実に視神経の反応速度以上で感知します。

 でも普通に考えて自分の脳の方が処理しきれませんけどね。

 それを可能な限りフォローする機構がクジャクにはあります。

 そう、それは無人格のクジャク達から構成されるマルチタスク・システムのことです。

 よってクジャクの動きはある意味でオートメイション化されていると言えるでしょう。

 もう少し補足説明をするとクジャクは自分の体・・・特に思考の部分に違和感を感じているということです。

 確かに無自覚に制御できてしまう魔法群(感知・身体強化・等々)に疑問を持つのは当然ですよね。

 これがクジャク自身が言っていた【欠けた心の欠片】の正体です。

 ※注記:『第48話 チヅルちゃんのとある一日④』をご参照ください。


 それとこの超絶的な感知魔法は全方向性です。

 頭上、背後、足元と死角は一切有りません。

 先にも述べた通りクジャクはたとえ目をつむっていたろしても避けることができるのです。


 あと忘れてはならないのがクジャク考案のシールド魔法ですね。

 勿論こちらも他の魔法と同時展開して使用します。

 そして、こちらのシールド魔法も相当なものです。

 通常の攻撃で切り裂くことはまず不可能でしょう。

 魔法で強化された筋力と剣をもってしても至難の業です。

 ましてやクジャクの使用するシールド魔法は力を分散させる球状です。

 芯を捉えて切り付ける必要があります。

 それに加えてクジャクには感知魔法もありますので、そもそも攻撃が命中しません。

 ですから、どうやってクジャクにダメージを与えるの??

 ということですね。


 なんとクジャクの戦術はこれだけではありません。

 本来猫種が得意とする幻惑魔法と身体強化魔法も当然戦術に組み込んできます。

 勿論、マルチタスクによる同時展開による運用でです。


 あと忘れたはいけないのが攻撃魔法ですよね。

 なんとクジャクは低出力のものなら無詠唱で放てます。

 これにより牽制やフェイントといった戦術をクジャクは得意としています。

 

 あと当然のことですがクジャクは剣術も相当な腕前ですよ。

 純粋な剣術だけなら猫武者の中の中ぐらいの実力になります。

 ※注記:クジャクが剣術が不得意なのには理由があります。

 でも体術(柔道等)に至っては達人ですけどね。


 これら全ての事を踏まえて実戦でクジャクに勝てる者など【猫の国】には一人もいません。

 と言いますか、この物語の舞台となっている【惑星メルクリウス】で最強の戦士だと考えられます。


 以上。説明終わり!




 というわけで、クジャクが最強の戦士だということは分かったけど。

 これって?

 どうなっちゃうの?

 だって【人の国】が誇る戦闘機の襲来だよ?

 ねぇー!?

 流石のケンビシも、クジャクをあてにしなければならないほど追い込まれている様だし・・・ね?

 あわ・あわ・あわぁ~♪


 その時です!!

 ケンビシが語り終えるやいなや『キュゥーーン!!」という耳を切り裂く様な接近音と共に『ドッカン!!』という爆発音が炸裂した。

 えぇーーッ!!


 クジャク:「うっわーー!!」


 な・な・何とぉーー!!

 爆発はクジャク達の直ぐ目の前でおきました。

 おそらく司令部の速攻撃破がその理由でしょう。

 クジャク、大ピンチ!!

 するとクジャクは大量の金属片と灼熱の爆風の高圧力により、ホームランボールの様に天高く飛ばれちゃった!

 飛びます♪飛びます♪飛びます♪


 おそらくこの会心の一撃には戦略魔法数倍の破壊力があったとことでしょう。

 普通ならばまず即死どころか木端微塵ですね。

 跡形も残りません。

 そんな中クジャクは、球状のシールド魔法により地面を何度も何度もバウンドしながら、何処までも何処までも飛ばされて行きます。

 その間もクジャクの猫耳には複数の爆発音が鳴り響くのでした。

読んでくれてありがとぉ~♪

また来てね♪

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