第71話 フジ川の合戦②
来てくれてありがとぉ~♪
ゆっくりしていってね♪
時はアドリエルが召喚される10日前の夏。場所は猫の国。クジャク16歳の物語。
さぁ~さぁ~寄ってらっしゃい見てらっしゃい♪
38cmロケット砲が火噴いちゃうよぉ~♪
とにもかくにも凄いよぉ~♪
まぁ~まぁ~見ていってちょうだい♪
そうなんです。ロケット推進薬により、約130kgもの高性能爆薬を充填した巨大な砲弾を6000mも飛すことができる、38cmロケット砲を装備した重戦車シュトルムティーガーの砲撃準備が整ちゃいました。
標的は?
はい♪もちのロンで【オダの都】のお城内にある魔法動力炉です。
38cmロケット弾により魔法シールドと城壁を貫通し、約130kgもの高性能爆薬で魔法動力炉を破壊する作戦です。
これってもしかしなくても・・・絶対絶命の大ピンチじゃん!!
ど・ど・ど・どうしよぉ~~!!??
ザミエル:「外すなよ。打ち損じたら怒り狂った猫武者達が突撃して来るからな・・・!?
そうなったら三機の20mmガトリング砲(装甲車に実装)でも持ち堪えられないからな・・・!?
いいな・・・!?」
レリエル:「あぁ~確かに、あの要塞の大きさからして千人は居そうだね。
僕達袋叩きに合ちゃうかも?」
クロード:「・・・父上、そんなプレッシャー掛けないでくださいよ・・・」
ザミエル:「おい、クロード!?
お前な言ってるそばから・・・!
まったくよぉー!
もうちょっと下だよ下!
天守閣吹っ飛ばしても意味無いんだよ・・・!
狙うは魔法動力炉だ・・・!
そうそう、こんな感じだな・・・!」
誤射が許されない為、ザミエル自らあれこれと確認を取っているみたいですね。
さすがにコンピューター制御ではないので照準の調整に戸惑います。
ザミエル:「よし!こんなもんだな。
いいか・・・!?
装填弾発射後、次弾も即発射だ・・・!
いいな・・・!?」
クロード:「はい!」
ザミエル:「よし!では行くぞ!?」
クロード:「はい!」
ザミエル:「38cmロケット砲発射ぁー!!」
クロード:「発射ぁー!!」
『ドッカン!!』
遂にロケット弾が発射されてしまいました。
ぐぐぐぐぅ~・・・無念。
※※※
ロケット弾は約4km先の【オダの都】に約1分程で着弾します。
もう猫ちゃん達にはどうすることもできないのでしょうか?
『うん!何だこの音は!?』
『あれは何だ!!??』
『殿!!何か飛んで来ます!!??』
『ヒューーウ!!
カァーーン!!
ズッドーン!!
ドッカン!!!!』
飛来して来たロケット弾は魔法シールドを貫通してしまいます。
その際、魔法シールドは肉眼でもハッキリと目視できる程歪み、甲高い音を立てます。
それでもロケット弾はなおも直進し、お城の堅固な城壁も難無く貫通して、魔法動力炉へと到達するのでした。
全く容赦の無いロケット弾の約130kgもの高性能爆薬が炸裂します。
そして魔法動力炉は大爆発するのでした。
あぁー何てことでしょう。
高出力の動力炉(魔法動力炉)が約130kgもの高性能爆薬で破壊されたのです。
被害は甚大です。
爆心地近くの者は勿論、多くの者が即死。
その大爆発によりお城は倒壊してしまいます。
そして、城内に居る全ての者が生き埋めとなってしまいました。
ムサシ:「うっ・・・うぅーー・・・いったい何が起きたんだ・・・??」
たった一発の砲弾で【猫の国】が誇る要塞は壊滅状態です。
天守閣に居たムサシもガレキの下敷きになってしまいました。
でも・・・!!
悲劇まだ始まったばかりです。
そう魔法動力炉の破壊に伴い火災が発生したのです。
身動きが取れない猫ちゃん達はどうなってしまうのでしょうか?
あっ!?
『ヒューーウ!!
ドッカン!!!!』
そうだった!!
第二波の着弾があったんだ!!
えっ・・・!!??
これって・・・どうなっちゃうの・・・??
※※※
一時間後。
堕天使率いる【人間の国】の軍隊は【オダの都】のすぐそばまで移動していた。
クロード:「付近を偵察しましたが潜伏している者はいないようです」
ザミエル:「そうか。てことはこの炎に皆焼かれちまった、てことだな・・・?」
そう言うとザミエルは、天高く黒煙を上げながらメラメラと燃え続ける【オダの都】だった残骸に目を向けます。
もうそこには息をして生きる者など誰もいません。
そう誰も・・・。
クロード:「おそらくそうであろうと考えられます」
レリエル:「これで【オダの都】の攻略は完了だね」
ザミエル:「まあな。あとは降伏を促す書簡をケンビシの奴に送るだけだ」
レリエル:「あぁ~これで降伏に応じてくれたら楽なんだけどなぁ~」
ザミエル:「まっ微妙な処だな」
レリエル:「でもさ、【猫の国】にはもう【オダの都】以上の要塞も、精鋭部隊も、もう無いわけでしょう?
獣人達の本能が負けを認めるんじゃないかな?」
ザミエル:「まっそうなんだけどよ。
ケンビシの奴がさぁー。
あいつ変わり者だから。
どう出て来るのかねぇー・・・?」
レリエル:「獣人が愚かな人間のように数で勝負して来るとも思えないし。
うぅ~ん、分かんないや」
ザミエル:「まあな。ここ(惑星メルクリウス)に大量虐殺て考え方は確かに無い。
無いんだけどよ。
今回俺様達がやっている侵略戦争も無かったわけだ。
だからよ、この先どうなるかなんて分からないぜ」
※注記:【惑星メルクリウス】とは『Angel SOS』の舞台となる惑星のことです。
『第11話 Angel SOS(義彦編)④』もご参照ください。
そう堕天使達は【惑星メルクリウス】を支配下に置くため、大きな一歩を踏み出したのです。
絶対的な力で【惑星メルクリウス】を支配するために。
『Angel SOS』をお読み頂きありがとうございました。
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