第65話 ツバキちゃんのとある一日④
来てくれてありがとぉ~♪
ゆっくりしていってね♪
時はアドリエルが召喚される1年前の夏。場所は猫の国。クジャク15歳の物語。
--- フジエダの都のツバキ 視点 ---
その時です・・・爆弾が投下されました。
ドッカン!!です。
あわ・あわ・あわ。
ラン:「確かにキサラギ殿はお美しい女性です。
クジャク様が妾にされたいのも頷けます。
ですが、まだご結婚されて三日、ツバキ様に紹介されるには時期尚早ではないでしょうか?
はっ!!
出過ぎた発言でした!!
平にご容赦を!!
はっはっぁーー!!」
ちょとちょとランちゃん、あなた何言っちゃてるの!?
もぉ~今回ばかりは土下座も仕方がないわね。
そこでしばらく土下座しながら反省してなさい。
クジャク:「えぇーーッ!!キサラギちゃんがボクの妾?」
キサラギ:「わ・私、クジャク様の妾に・・・うっうぅーー」
あぁ~あ・・・キサラギさんが嬉しさのあまり泣き出しちゃったじゃない。
もぉ~どうするのよこれ??
キサラギ:「う・嬉しいぃーー、あぁ~クジャク様ぁーー、嬉しい嬉しいよぉーー」
あぁ~あ・・・キサラギさん・・・本当にクジャク様のことが好きなのね。見れば分かるわ。
もぉ~そんなに泣かないでよぉ~・・・私が惨めになるわ。
これほどまで純真無垢に人を好きになれるなんて・・・・天使様なのかしら。
クジャク:「キサラギちゃん?
あの~その~何と言いますか?」
あぁ~あ・・・ただでさえ綺麗な娘が涙化粧の女の子なのよ。
これでは流石のプレイボーイのクジャク様も形無しよね。
あぁ~あ・・・嫌だな・・・これじゃ私・・・負けヒロイン確定じゃない。
クジャク:「だ・だ・大丈夫?」
あぁ~あ・・・クジャク様・・・さっきからキサラギさんのこと抱きしめたくてしょうがないんだろうな?
分かるわ・・・だって・・・お手てをあんなにもソワソワさせちゃってさ。
行き場を無くしたお手てが・・・あてもなく・・・とめどなく・・・滑稽に舞っている。
もぉ~いいから抱き締めてあげたら。
そしたらハッピーエンドになるのかなぁ~??
あぁ~あ・・・もぉ~よく分かんないよぉ~・・・。
キサラギさんは一頻り嬉し泣きすると、持ち前の明るさで場を和ませるのでした。
キサラギ:「あはははは~♪
もぉ~クジャク様たらぁ~夢見させないで下さいよぉ~。
私ぃ~ただの町娘なんですからぁ~。
あはははは~♪
期待なんてぇ~させないで下さいよぉ~。
もぉ~メッ・・・ですよ」
あぁ~あ・・・なんて健気な子なんだろう。これじゃクジャク様も惚れるわけだわ。
あぁ~あ・・・私・・・なに納得してるんだろう。
サクラ:「ツバキ、ツバキってば・・・!」
ツバキ:「あぁーサクラちゃん」
サクラ:「あぁーサクラちゃんじゃないわよ。
このままじゃ不味いわ、手を打つのよ」
ツバキ:「えぇー手を打つと言ってもぉー」
サクラ:「このままじゃチヅル様勢が強くなりすぎるわ。なんとかしなくちゃ」
そうよねこのままじゃ【正妻戦争】に負けてしまう。
さぁ~考えるのよツバキ!!
フレー・フレー・ツ・バ・キ!!・フレー・フレー・ツバキ・フレー・フレー・ツバキ・オー♪
よし手に負えない時は大事にするしかないわね。
義お母上様に介入して頂きましょう。
どう転ぶかは分からないけど、このままじゃいけないわ。
クジャク様にもキサラギさんにも・・・きっと私にも・・・ね。
ツバキ:「クジャク様、発言をお許しください?」
クジャク:「(ツバキ、何か手を打って来る気なのかな?
これは困ったぞ、キサラギちゃんに危害が及ぶ事は無いと思うけど・・・だけど・・・どうしたものか?
でもぉ~ツバキはかりにも僕の妻だ、発言を無下に取り下げるのは・・・勿論しない方がいい・・・)
ツバキ、発言をゆるしましょう。さぁー話してごらん」
ツバキ:「クジャク様、ありがとうございます。では申し上げます。
この度のキサラギさんとの一件、保留にされては如何でしょうか?」
クジャク:「保留ですかぁー・・・うぅーん、そうですね、一度父上に相談した方がいいでしょうね」
サクラ:「はい、それがよろしいかと」
所詮私の影響力なんてこんなものよね。
この度の父上の密命だってそう。
あぁ~あ・・・私には初めから無理だったんだわ・・・きっと。ぐすん。
※注記:【フジエダの都】のトワダの計略は、あくまでもツバキちゃん安泰のためです。決してお家乗っ取りが目的ではありません。
キサラギ:「いいの??」
クジャク:「うん・・・!!
このままの関係て言う訳にもいかないみたいだし。
第一キサラギちゃんに失礼だよね。
あまりうまく言えないけど、丁度良かったのかもしれないね。
僕、父上に掛け合ってみるよ」
キサラギ:「クジャク様・・・!!うぅーー」
あぁ~あ・・・キサラギさんがまた泣き出してしまったわ。
でも、もう表情が違います。
クジャク様のことを信じているのですね。
恋する乙女から愛される女の顔になられました。
神々しいまでの美しさです。
あぁー私もこうありたかった・・・・・・。
サクラ:「ヨシヨシ♪ヨシヨシ♪ヨシヨシ♪
(泣かないでよツバキ。
私がずっとずっとそばにいてあげるからっ!
だから泣かないで)」
サクラちゃん、私ね・・・負けちゃった・・・みたい・・・?
サクラ:「・・・ツバキ。
(あぁーどうして男って、こうも女をコレクションのように集めたがるのかしら??
私達の身にもなってよ!!
お家のため、お国のため、武家の娘に生まれたからって、ツバキが可哀想じゃない!!
あぁーもぉー頭に来た!!フン!!)」
あっ、サクラちゃんのお手て温かい・・・こうゆう時は決まってサクラちゃんが優しく抱き締めてくれるのよね。
サクラちゃん・・・ありがとう。
ラン:「ツバキ様・・・ゴメンなしゃい・・・わだじが余計なことをいちゃたから・・・うぅ・・・うぁわぁーん・うぁわぁーん・うぁわぁーん・うぁわぁーん」
あらあら、今度はランちゃんが泣き出してしまったわ。
ほんとランちゃんは責任感が強いんだから、だからいつも私のために泣いてくれるんだよね。
ランちゃん・・・ありがとう。
ツバキ:「うんうん、いいのよ、ランちゃん。
きっとこれで良かったんだと思う・・・の。
だから泣かないで・・・ランちゃん・・・」
私は、泣きながら土下座しているランちゃんの頭を御膝に載せてあげます。
ラン:「ツバキじゃまぁ??
ツバキじゃまぁーーッ!!
うぁわぁーん・うぁわぁーん・うぁわぁーん・うぁわぁーん」
ツバキ:「はいはい、ヨシヨシ♪ヨシヨシ♪ヨシヨシ♪」
いい子いい子。ほんとランちゃんはいい子いい子。
だってランちゃんは私のために泣いてくれた。
私と一緒になって・・・うんうん、私以上に泣いてくれた。
だからもういいの。
ライバルがまた一人増えてしまったけど・・・まぁ~キサラギさんなら仕方がないわ。
そう思うことにします。
後から知ったのですが、この時、クジャク様とキサラギさんはずっと申し訳なさそうに私達を見詰めておられたそうです。
そしてクジャク様がおしゃるには、『小ちゃな女の子が3人抱き合って泣いている、その姿はとても痛々しくゾクゾクした』とのことです。
ちょっとクジャク様!!変態さんにも程があります。
はい、クジャク様はこの一件でロリコンをこじらせてしまいド・変態に覚醒されました。
えっ?
元々ド・変態だったですって・・・ぐっさ。
はぁ~・・・そうかもしれませんね・・・この先、私達【ロリっ子三人娘】はどうなってしまうのやら?
気になるお話しの続きは完全18禁仕様のようですが?
それも気になりますね・・・どうするのかしら?
では、お約束の展開はこの後すぐ♪てへ♪
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