第63話 ツバキちゃんのとある一日②
来てくれてありがとぉ~♪
ゆっくりしていってね♪
時はアドリエルが召喚される1年前の夏。場所は猫の国。クジャク15歳の物語。
--- フジエダの都のツバキ 視点 ---
ジャジャジャジャ~ン♪
クジャク様に連れられてやって参りました城下町。
いやぁ~都会(イズの都)て凄いですよねぇ~!
もぉ~ワクワクが止まりませんよぉー!
楽しいなぁ~♪
とは言っても、私は何度かクジャク様に連れて行ってもらってるんですよね。
私だって何時までもお上りさんじゃありませんよぉ~。V・V・V・V♪
でも、サクラちゃんとランちゃんは、今日が【イズの都】初体験です。
ウキウキ♪です。
もろお上りさんです。
店先に並ぶ色とりどりの品々を見てははしゃいでいます。
はい♪はしゃぎまくりです。
ほんと二人共楽しそう。うふふふふ♪
ツバキ:「猫が多くって、お祭りみたい」
クジャク:「あははは~♪何時もこんな感じだよ」
【イズの都】は何時も活気があって本当に皆さん楽しそう。
そんな城下町をクジャク様が闊歩すれば・・・。
『クジャク様、こんにちは』
『うっわぁ~ツバキ様もご一緒だぁ~』
『おぉ~い皆ぁ~!クジャク様とツバキ様だぞぉー!』
『クジャク様、ツバキ様ご結婚おめでとうございます』
『本当だぁ~クジャク様だぁ~!わぁ~いクジャク様ぁ~♪」
ね大人気でしょ。
でも正直な処、女性陣が中心なんですけどね。
ちょっと意味深ですよね?ねぇ?ねぇ~!?
まぁ~それはさておまして、クジャク様も慣れたもので、とても気さくに挨拶をされます。
あぁ~本当に素敵な若様よね。誇らしいわ。ポッ♪
あと結婚のお祝いも沢山して頂きました。
嬉しいな。えへへへへ♪
こうして私達は、目抜き通りを海岸に向かって歩くこと数分。
目的地は通りを曲がって直ぐの所にある【お魚屋さん】でした。
クジャク:「キサラギちゃん、遊びにきたよ」
キサラギ:「あぁークジャク様ぁー!いらしゃいませぇー!」
えぇーー!!
こちらの超絶美人さんはどなたぁッ!!??
ま・ま・まさかクジャク様、この子に会えるのが嬉しくって、あんなにもウキウキされてたの?
うそ・うそ・うそぉーーッ!!??
クジャク:「ねぇ~ねぇ~見て見て、今日はお客さんを連れて来たんだ」
キサラギ:「えぇーーッ!!こ・こ・こ・こ・こ・れ・は・こ・れ・は・ツ・バ・キ・様・・・と??
・・・えぇ~とぉ~・・・??」
あぁ~サクラちゃんとランちゃんが誰だか分からないのね。
お揃いのミニ着物ドレスを着てるから、同伴者であることは分かるみたいね。
そうそう、間違っても私達【ロリっ子三人娘】が同じように小ちゃいからじゃありませんからね!
クジャク:「初対面だもんね。紹介するよ。
えぇ~と、ツバキは分かるよね。
白猫さんのこの子ね。
その隣の子がサクラ。
こっちの赤猫さんがランだよ」
サクラ:「サクラでございます。宜しくお願い致します」
ラン:「ランでございます。本日は馳走になりまする」
キサラギ:「あっ・・・ああああああ、大変失礼致しましたぁーー!!
そのぉ~、ようこそおいで下さいました。【魚屋ウオコウ】の娘、キサラギでございます。
あのぉーークジャク様ぁッ!!
姫様をお連れするなんてうちの店なんか場違いですよぉーー!!
うぅ~寿命が縮まるようなことはご勘弁下さい」
へぇ~キサラギさんていうんだ。
それにしても、なんて綺麗な娘さんなの。何だか少しチヅル様に似ている感じがする。
きっとこの子特有の華やかさのせいね?
だってチヅル様も華があって、とても人目を引く容姿をされているけど、この子も負けず劣らず見栄えがいいわ。
お目目はパッチリだし、スタイルも抜群で、オッパイもとても大きい。
そしてなにより、あのサラサラとしたとびっきり綺麗な赤い毛並み。
赤猫さん特有の髪のボリュウーム感が凄い!
この子ただ物ではないわ!
※注記:キサラギちゃんはクジャクからエステの工面をしてもらっています。よって容姿のケアーは武家の姫君並みに行っています。
いったいクジャク様とはどうゆう関係なのかしら?
見たところただのお友達というわけではないようだけど?
ここは少し様子を見てみましょう。
クジャク:「えぇーーただお刺身を食べにきただけなのにぃーー」
キサラギ:「それはもぉ~とても嬉しいですよ。嬉しいですとも!
だけどぉーー・・・・・・」
あっ、こちらをチラッと見た。
大分お困りのご様子だけど大丈夫かしら?
クジャク:「何時ものでいいんだよ。何時もので。
昨日、母上が来たんでしょう。
話を聞いたらさ、無性に食べたくなちゃて。
だからさぁ~、ねぇ~いいでしょう。僕にもお刺身を食べさせてよ。お願い」
キサラギ:「クジャク様、少々お待ち下さいね。
お父ぉーーさぁーーん!!クジャク様がぁーー!!姫様を連れていらっしゃったわよぉーー!!」
あっ、走って行ちゃった。
なんだか店の奥の方で大騒ぎになっているようだけど・・・そりゃあ慌てるわよね、普通。
それから私達はクジャク様に案内され二階のお部屋へと上がり込んでしまいました。
これって・・・いいのかな?
て言うか、ちょっとこれって勝手知ったるとかの域・・・超えてない!?
やっぱりクジャク様とキサラギさんはとても深い仲なんだわ、きっと!?
もぉ~クジャク様の女たらし!!フン!!
こうなったら何としてもキサラギさんの事調べなくちゃ!
そうこうしていたら、お店のご主人さんが挨拶しに来てくれました。
うわぁ~ダンディーで少し強面な赤猫さんだぁー。
きっとキサラギさんの父君ね。
店の主人:「若様、ようこそおいで下さいました」
クジャク:「もぉ~おじさん硬いあいさつはいいよ。友達の家に遊びに来ただけなんだからさぁ~」
店の主人:「そうは言われましても姫様達に失礼が有っては」
クジャク:「大丈夫・大丈夫、皆僕の大切な友達なんだから」
店の主人:「ごひいきにして頂きありがとうございます」
クジャク:「あはははは~♪もういやだなぁ~そんな、他人行儀は止めてよ。
あぁーもぉー、それよりもおじさん、イワシのお刺身を食べさせて欲しいんだけど、いいかな?」
店の主人:「へい!ただいまご用意致します」
クジャク:「ありがとう。お願いするね」
お店のご主人さんは頭を深々と下げてから退室されました。
何と言うかキサラギさんの父君は職人さんて感じの方でした。
これは凄いお刺身の盛り合わせが出てきそうですね。
うわぁ~楽しみ♪
期待が高まります。
ウキウキ♪
ツバキ:「クジャク様、イワシとはどんなお魚なんですか?」
鰯、初めて聞くお魚ですね。どんなお魚なのかしら?
クジャク:「小さな魚なんだけど油がのっていて、とても美味しいんだ。
でも鮮度が大切だから、こうして捕れたてを食べに来るんだよ」
ツバキ:「そうなんですかぁ~、とても興味深いお魚ですね。是非食べてみたいです」
クジャク:「うん、任せておいて。
ここのイワシのお刺身が一番美味しから。
ちなみに母上の好物なんだよね。
まぁ~食べてみてよ」
ツバキ:「そうすると義お母上様やクジャク様はイワシを召し上がるため、よく此方へは来られるんですか?」
クジャク:「うん、そうだねぇ~週に2、3回は来てるかなぁ~。
でもぉ~さすがにこの二ヶ月余りは、結婚式の準備や何やらで忙しかったからねぇ~、ほんと久し振りて感じかな」
やっぱりッ!!
その度にキサラギさんと会っているのよね?
オーマイゴッド!
いったい二人の仲は何処まで進展しているのかしら!!??
これはなんとしてでも聞き出さなくちゃ!!
ツバキ:「ク・ク・クシャクちゃまはイワちがおちゅきにゃのでちゅにゃん?」
クジャク:「ツバキどうしたの??
(あれあれ?
ツバキの様子がおかしいぞ?)
どうしたのかな?
ま・ま・ま・まさか!?
キサラギちゃんのことを気にしているのかな?)」
ツバキ:「おほほほほ~♪何でもありませんわ」
噛みました。あぁ~恥ずかしい。
クジャク:「そうお、ならいいんだけどさ。
(久し振りにキサラギちゃんに会えて、少しはしゃぎ過ぎたかな?
ツバキはヤキモチな処があるから、キサラギちゃん家は時期早々だったかな?
うぅ~まずった!!)」
ツバキ:「おほほほほ~♪イワシのお刺身楽しみですわね。おほほほほ~♪」
サクラ:(あぁ~もぉ~情けないわね!!
何をそんなにキサラギさんの事で怯えているの?
これじゃ【正妻戦争】もままならないじゃない!!
しっかりしてよ!!)
なんだか嫌な予感がする。
これって多分フラグ立ってるわよね??
もしかしなくってもラブコメ展開秒読み状態てやつ??
このパターンだと私、負けヒロインぽくない??
お話しの流れ的にキサラギさんが・・・的な感じ・・・よね??
て言うかさぁ~今回のお話して私が主役じゃないの??
ねぇ~誰かぁ~答えてよぉーー!!
キサラギ:「お待ちどうさまぁーー!!」
私が煮詰まっていたら出てきましたわよぉ~キサラギさん。
やっぱりこの娘て隠れボスなの??
※注記:『第46話 チヅルちゃんのとある一日②』のキサラギちゃんの項目をご参照ください。
クジャク:「うっわぁ~やっぱりおじさんのお刺身は綺麗な出来栄えだなぁ~!!
(ここはとにかく楽しいランチタイムに徹しよう!!
頑張るんだぞ、クジャク!!)」
うっわぁ~クジャク様ご推薦のことだけあって見事な出来栄えねぇ~。
あぁ~美味しそぉ~。ゴクリ♪
キサラギ:「なんてったって家は魚屋ですからぁ~♪」
そうよねぇ~ほんの数分でこれだけのお刺身盛り合わせを作ちゃうなんて凄い!
恐るべし【魚屋ウオコウ】さん、てところね。
クジャク:「ほんとここのが一番だよねぁ~!!
さぁ~さぁ~出来立てが最高に美味しいんだ。早速頂こう」
ツバキ:「はい♪ほんとに美味しそう♪
そうそう、キサラギさんもご一緒に如何ですかぁ~?
きっと家の旦那様も喜びますからぁ~♪うふふふふ~♪」
キサラギ:「えっ!!私はぁーーそのぉーー給仕でお側にはおりますがぁーー、
さすがにですねぇーーお食事をご一緒するのはぁーー、
恐れ多いいといいますかぁーー・・・・。
ねぇ~クジャク様?」
クジャク:「えっ!!??ああああぁーー??
そうだねぇーー、あはははは~♪
(ど・ど・ど・どしよう??
ツバキがまさかキサラギちゃんに食って掛かるなんて思ってもいなかったよ)
キサラギ:(クジャク様ッ!!助けて!!)
ブ~ウ!!何、アイコンタクト取ってるのよ?
これはここでキサラギさんに引導を渡す勢いで行かなくちゃダメね!!
負けるなぁーー私ぃーー!!
ファイトォーーッ!!
だって・だって・だってぇ~負けヒロインなんて絶対に嫌なんだもん・・・ぐすん。
『Angel SOS』をお読み頂きありがとうございました。
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