表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Angel SOS  作者: カツオ
第2章 猫の国
55/91

第55話 白猫の花嫁⑦

来てくれてありがとぉ~♪

ゆっくりしていってね♪

 時はアドリエルが召喚される1年前の夏。場所は猫の国。クジャク15歳の物語。



 はい♪やってまいりました。ここは【猫の国】です。

 そして今日は?

 何と!結婚式当日でぇ~す♪

 『パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ』とぉ~♪

 ではでは、ちょっとクジャクの様子でものぞいてみましょうかねぇ?

 どれどれ・・・。


 クジャク:「母上?モーニングコートて誰が着付けしてくれるんですか?」


 マイヅル:「あらやだ・・・どうしましょ?」


 クジャク:「えっ・・・??」


 マイヅル:「オホホホホ~・・・」


 クジャクたらモーニングコートの着付けに苦労しているようですね。

 でも~?そもそも【猫の国】にモーニングコートなんてあるの??


 いやぁ~ご都合主義てほんと便利ですね?

 何でもありありでぇ~す♪

 もうくせになりそうな簡単さ。

 さぁ~堕落しよぉ~とぉ♪

 楽ちん楽ちんとぉ♪


 だがしかぁーーしッ!!

 お仕事(執筆)は確りやりますからね、ご安心ください。 


 と言うことで、このまま結婚式のお話しにいくのもいいのですが?

 ここは取り敢えずこの場合をお借りしまして、チヅルちゃんの近況報告をしておきましょう。

 御心配されている方も多いことと存じ上げます。

 ではでは、ここでふれておきましょう。

 ※注記:詳細は『第52話 白猫の花嫁④』をご参照ください。


 チヅルちゃんが死の瀬戸際をさまよってから、実に三ヶ月近くもの月日が経ちました。

 さすがのチヅルちゃんも、はじめこそ体調を崩していましたが、クジャクとの仲を御両親にも認められ、今迄以上に熱々なカップルとなってからは・・・。


 チヅル:「皆様、御機嫌麗しゅう存じ上げます。チヅルでございます。

 この度は御心配をお掛けしましたことお詫び申し上げますそうろうはにそかべ。

 はい、チヅルはもう大丈夫でございます。

 だって兄上がとても良くしてくださいますの・・・。

 あぁ~目を閉じれば直ぐ思い描けますのよ。

 もう兄上たら・・・うふふふふ~♪

 チヅルちゃん勝利宣言しちゃいます!

 V・V・V・V・ビクトリー♪」


 はい♪元気になってよかったですね。

 そんなこんなで今日もチヅルちゃんは【元気はつらつオロナミンC】であります。

 ほんとよかったですね、チヅルちゃん♪


 ちなみにそんなチヅルちゃんは、この夏で13歳になりました。

 『パチ・パチ・パチ・パチ』

 見た目も年齢も、もうギャルであります。

 ギャル・ギャル・ギャル♪

 ヒュヒュ~♪

 えっ、ちょっと早い?

 いやぁ~流行りと言うことで・・・いいですよね?ねぇ?ねぇ~!?

 と言うことでチヅルちゃんには、うぅ~んと!活躍してもらいますからねぇ~♪




※※※




 ではでは・そろそろ、本題の結婚式のお話しと行きましょうか。

 さて?何方と何方との結婚式になるのでしょうか・・・ねぇ~??

 あれ!?一度たりとも明言した覚えはありませんけど・・・でへへへへ♪

 大丈夫・大丈夫♪

 まぁ~まぁ~ご覧あれ。

 

 それでは、いざ結婚式の会場へと参らん!

 『スイスイ♪スーダララッタ♪スラスラ♪スイスイスイ♪』とぉ~♪

 あれ!あれあれ!?

 【猫の国】に教会がそびえ立っているんですけど?

 いつの間に?

 おかしいですねぇ~?

 純和風の【猫の国】に教会なんてあるはずが無いのに?

 どうして!?

 はい♪理由は至って簡単です。

 ポポロンちゃんがこの日のために建ててくれました。てへ♪


 ポポロン:「なんてったって♪Happy Weddingですわよ。

 視聴率ガンガン上げてまいりますわよう!

 ポポロンちゃん頑張るぅ~♪」

 

 はい♪ポポロンちゃんの言う通りであります。

 だってぇ~結婚式はどうしても教会でやりたかったんだもん♪

 あぁ~なんていい加減な設定!!

 それにあいまいな脚本であろうか!!

 だがしかぁーーしッ!!

 お約束の展開には!

 教会での結婚式は避けては通れませぬ!

 そう!鉄板中の鉄板!!お約束なのだぁーーッ!!


 はぁ~い♪ポポロンちゃんの計画に文句のある方ぁ!挙手~♪

 はい!!そこの貴方!!反対なんて認めません!!認めませんよぉ~!!

 さぁ~さぁ~さぁ~♪お約束の展開に突入だぁーー!!GOGO♪

 



※※※




 はい♪そんなこんなで、やってまいりました。

 ここは結婚式の会場となっている教会の大広間でぇ~す♪。

 そんでもって、さすがわポポロンちゃんと言った処でしょうか。素晴らしい造形美の建造物に猫ちゃん達はもうメロメロだぁーー!!

 だぁ~かぁ~らぁ~♪

 結婚式の始まりを今か今かと待ちわびる猫ちゃん達は?

 はい♪もうルンルン気分でルンバ・ルンバでニャン・ニャン・ニャン~♪であります。

 ちょっと様子をのぞいてみましょうかねぇ?

 どれどれ・・・。


 『御結婚おめでとうございます』

 『ほんとめでたいにゃ~ニャン・ニャン♪』

 『いやぁ~この若さで、もう結婚だなんて、いいなぁ~あははは~あぁ~うらやましい、うぅ~らやましい』

 『ほんとほんとクジャク様は隅に置けないお方ですニャン♪』

 『さすがわクジャク様!天使様とお知り合いだなんて。ここ教会て言うでしょ?凄いですよねぇー?』

 『てことは・・・クジャク様て勇者様なのかな?』

 『そうかもしれんのう。いやはや長生きはするものじゃな。ありがたやありがたや』


 おぉ~♪クジャクとマイヅルの周りには結婚の祝いを述べる人々で賑わっておりますなぁ~♪

 では改めまして御結婚おめでとうございます♪

 『パチ・パチ・パチ・パチ』

 それにしても、おめでたい席ていいですよねぇ~幸せぇ~♪


 そんな中、クジャクに声を掛ける人物がいた。

 そう、西の【イワタの都】の名君シシャク、その人である。

 この人て確かマイヅルのお兄さんだから、クジャクにとっては叔父になるんですよね。

 そうそう覚えておられますか?

 ノブナガのお父さんですよこの方が。

 バカ王子ノブナガ、懐かしゅうございます。てへ♪

 ※注記:詳しくは『第45話 チヅルちゃんのとある一日①』をご覧ください。

 

 シシャク:「久しいなクジャク」


 クジャク:「これはこれは叔父上、遠路はるばる御足労頂きありがとうございます」


 シシャク:「ハハハハハ、こんなめでたい日を逃すものか・・・・

 (オリヅルよ、もう15年か・・・)


 おやおや?

 おめでたい結婚式に何だか感傷的でありますな?

 どうしたのかな?


 では説明しよう!

 シシャクとオリヅルの生い立ちを・・・。

 妹をそれはそれは可愛がる兄シシャク。

 まぁ~シスコンですなシスコン。


 だいのお兄ちゃん子だったオリヅル。

 まぁ~ブラコンですなブラコン。

 二人は仲良しこよしの兄妹であった。


 そんな二人のもとに、もうかれこれ20年程前のことになりますが、武者修行で旅をしていたケンビシが【イワタの都】を訪れます。

 そしてケンビシの人柄に惚れたシシャクが、ケンビシとオリヅルの仲を取り持ったのです。

 実にケンビシ16歳、オリヅル14歳の時でした。

 二人は直ぐに婚約をします。


 オリヅルは当時、【猫の国】を立て直そうと奮起していたケンビシを支え、既に若くして国母としての資質を遺憾なく発揮します。

 そして、年齢が高い順にシシャク、ムサシ、ケンビシ、トワダという若き指導者と共に【猫の国】を改革して行くのです。

 

 ですから【猫の国】がとても住み安い平和な国へと変わった象徴として挙げられた、ケンビシとオリヅルの結婚式は、それはそれは国中の猫ちゃん達から祝福され、盛大なものとなりました。

 

 もうお分かりでしょうか?

 今の平和な【猫の国】の象徴が、白猫の猫武者であるケンビシと、白猫で巫女であるオリヅルだったんですよ。

 そう考えると15年前のオリヅルの死は【猫の国】の猫ちゃん達にとって耐え難い悲劇でした。しくしく。

 ※注記:詳細は『第21話 クジャクの母①』をご参照ください。


 だからシシャクがね、走馬灯に当時を思い出して、少しぐらい涙ぐんでもいいよね?ねぇ?ねぇ~!?


 ここまで来たら、話しついでにシシャクとクジャクの関係についてもお伝えしちゃおうかなぁ~GOGO♪

 以前、クジャクとチヅルちゃんの名付け親がオリヅルであると述べましたが覚えておられますか?

 そしてクジャクという名は本来、【猫の国】と不仲な隣国である【狐の国】の男性に付ける名前であることもそこで述べられました。

 又、オリヅルが大のお兄ちゃん子で、どうしても我が子に兄シシャクにちなんでクジャクと名付けたい旨も述べられていました。

 では、そもそもどうしてシシャクはシシャクと名付けられたのでしょうか?

 クジャクの名のルーツが見えて来ますよ。

 それはシシャクの父君に秘密があります。

 そう、シシャクの父君であるヒカルゲンジは、【猫の国】始まって以来の美男子とうたわれた超絶イケメンでした。

 そんな超絶イケメンのヒカルゲンジと、当時【狐の国】の姫君だったミンメイさんとの禁断の恋が関係しております。

 でも~♪これはまた別のお話しと言うことで、あしからず♪


 はい、というわけで、シシャクとクジャクは【狐の国】の姫君ミンメイさん繋がりということになりますね。


 少し長くなちゃいましたね。メンゴ・メンゴ♪


 以上。説明終わり!




 ではでは、場面を戻しましてと♪

 えぇ~と確か?シシャクとクジャクの会話のシーンからでしたよね?

 どれどれ・・・。


 シシャク:「幸せななるんだよクジャク、いいね?

 (どうかオリヅルの分まで幸せになっておくれ)」


 クジャク:「はい、ありがとうございます。

 ふつつかものですが誠心誠意努力してまいります」


 シシャク:「ハハハハハ、頼もしいなクジャクは・・・。

 (あぁーオリヅル、クジャクはマイヅルが立派に育ててくれたぞ。安心してくれ・・・な、オリヅル・・・)」

 

 今亡き妹を思う兄、あぁ~ドラマを感じちゃいます~。キュン・キュン♪

  



 あっ!!そうこうしていたら、もう結婚式がはじまるようですね。


 ミカン:「みんなぁーー!!準備はOKッかなぁーー!!??

 それじゃぁーー!!結婚式・・・始めるよぉーー!!てへ♪」


 結婚会場に明るい声がこだまします。

 そう、現われたのは【ブライダル司会者】を担当するミカンです。

 

 『スキップ・スキップ・ラン・ラン・ラン♪

 スキップ・スキップ・ラン・ラン・ラン♪』


 その愛くるしい容姿に会場は・・・大興奮だぁーーッ!!

 でもさすがに花嫁を意識してか、それ程派手な装いではありませんが、ポポロンちゃんがチョイスしてくれた衣装・・・いいぃーーとてもいいぃーー♪

 シックなサクラ色のパーティードレスが、サイドアップしたミカンのパール・ピンクの髪を上手に引き立てています。

 猫耳と大きなリボンとの相性も抜群ですよぉ~♪

 まさに可愛らしいマーガレットのようだ!

 ミカン、グッジョブです♪




 そして、ミカンの開始の合図に合わせパイプオルガンを演奏するのは?

 はい♪もちのロンで深雪であります。

 当然のことながら深雪も綺麗に着飾っておりますよぉ~♪

 そんな今日の深雪の装いは?

 何とぉーー!!

 背中と胸元を大胆にカットさせた漆黒のイブニングドレスだぁーー!!

 かぁ~!このお色気はたまりませんなぁ~♪

 パイプオルガンを演奏する、その姿は・・・まさにエロティック♪

 軽やかな後ろ姿が・・・艶やかさを醸し出しているぅ~るぅ~♪

 もぉーープンプンだぁーー!!

 これはたまらないぞぉーー!!

 深雪、グッジョブです♪




 さぁ~さぁ~さぁ~♪

 ミカン、深雪とくれば!

 真打ちは君だぁーー!!

 パイプオルガンの演奏に導かれ中央祭壇にゆっくりと厳かに現れたのは?

 はい♪妃和であります。

 でも?

 これって牧師役なのかな?

 だってぇ~妃和たら、シスターが着用する修道服姿なんですよ。

 これってもしかしてお約束の展開てやつですか?

 はい♪もちのロンで♪お約束であります。お約束お約束♪

 だってぇ~爆乳ときたらシスターですよね?ねぇ?ねぇ~!?

 

 さぁ~ちょっとHなシスターじゃなくって・・・牧師役の妃和の登場だぁーー!!

 ちなみにこの修道服・・・胸元からおへその辺りまで丸見えだぁーー!!

 えぇーー!!エロエロかぁーー!!

 エロエロなのかぁーー!!??

 これには猫ちゃん達もド・ビックリだぁーー!!

 皆の視線が一斉に妃和に集まったぞッ!!

 どうする妃和!!??


 『ママ・ママ・ママ??オッパイの大きなお姉ちゃんが出て来たよ??』

 『しっ、ダメよ、そんな失礼なことを言っては。あの方は天使様の使者なのですから』

 『あの伝説の【夏の浜辺に痴女襲来】の痴女が天使様の使者だったなんて・・・あぁ~驚いたニャン』

 『へぇ~あれが巷で大人気の【夏の浜辺に痴女襲来】の方ですか・・・ほんと大きなオッパイね・・・牛さんなの?』

 『うわぁ~デカ過ぎじゃない!?【夏の浜辺に痴女襲来】て本当だったのね』

 『うっおぉーー巨乳だぁーー!!巨乳だ!!巨乳だ!!巨乳だぁーー!!』

 『おぉ~ありがたや・ありがたや・ありがたやぁ~、長生きしててよかた』


 この猫ちゃん達の反応に妃和は?

 はい♪頭から湯気が立ち上る程、上気しております。てへ♪


 妃和:(猫ちゃん達が・・・猫ちゃん達が・・・私のオッパイを見てる・・・恥ずかしいよぉーー!!

 ポポロンさん、酷いじゃないですか。うぅーー)


 ミカン:「えぇー、えッーー!!

 妃和先輩、なんて格好をしているの??

 ウソ・ウソ・ウソ!!

 くっうぅーー!!またしてもポポロンさんにしてやられたぁーー!! 

 これじゃお姉様がさらし者じゃない」


 これって羞恥プレイ?

 そうかもしれませんね?

 それにしてもポポロンちゃん、視聴率のためとはいえ大胆に仕掛けてきましたね。

 ポポロンちゃん・・・したたかな子・・・。


 あぁ~あ、ちょっと妃和には可哀想だったけど、これで役者は揃いましたし、いよいよかな?

 【ブライダル司会者】さん、お願いしまぁ~す♪


 ミカン:「(あぁ~お仕事お仕事と)

 では花婿のクジャク様・・・御起立くださぁ~い!!

 拍手ぅ~拍手ぅ~イエーイ♪」


 大聖堂の中央廊下の中間辺りにクジャクが颯爽と現われます。

 すると祝福の拍手が鳴り響くのです。


 『パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ』


 するとクジャクは来賓の方々に次々と会釈していきます。

 それから、祭壇とは反対方向に位置する大聖堂の入口である大扉の方を向くのでした。

 

 ミカン:「さぁ~皆様お持ちかね♪花嫁の入場ですよぉ~♪

 温かな拍手でお迎えくださぁ~い♪ヒューヒュー♪」


 深雪が演奏するパイプオルガンの伴奏に合わせ、ゆっくりと大扉が開けられていきます。

 そして、そこに表れたの・・・が・・・がぁ~??

 こ・こ・これはぁーー!!?? 

 刮目して待つべし!!

読んでくれてありがとぉ~♪

また来てね♪

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ