第43話 大いなる野望①
『Angel SOS』をお手に取って頂きありがとうございます。どうぞごゆりとお楽しみください。
時はアドリエルが召喚される3年前の冬。場所は人間の国。クジャク13歳の物語。
ついに奴らがやって来る!
貪欲で邪悪な堕天使達が攻めて来る!
【猫の国】に災いがやって来る!
アドリエル助けて!
とある屋敷の奥の部屋で堕天使達が密談をしている。
いつだって悪者達は、こうやって人目の付かない所で悪巧みをしているものです。
そう、自分達の欲望をただ満たすために。
ザミエル:「割に合わん!俺様はただこき使われるために大きな犠牲を払った訳じゃない!」
レリエル:「僕もザミエルに同感だよ。美味しいところ全部持って行かれているよね?」
あれぇ~?
堕天使達が言い争っていますねぇ~?
オファニエル:「この地に天より降りて200年。性急過ぎではないか?
全て私の計画通り。物事は順調だが?」
ザミエル:「そりゃあ順調だろうよ!俺様達が軍備増強にどれほど労力を注いでいると思っているんだ!」
レリエル:「あぁ~もぉ~論点をはぐらかせないで欲しいな。具体的に言うよ。
狼種の娘達を独り占めにしているよね。それにネフェリムの娘もね。
そうだねぇ~特に三世代目の子達だけど、僕達にも器量の良い娘を娶らせて欲しいものだね」
※注記:ネフェリムとは堕天使と人間の混血児のことです。
もうお分かりだろうか?
この会話の惨さを?
堕天使達はこれまでに千人を優に超える女達を娶り、幾数千人もの子供達を設けてきた。
その子孫、いわいる系統の総数はこの200年あまりで数十万人にもおよびます。
この三人の悪者はこの物語【Angel SOS】のメインテーマである【貪欲と貪欲がもたらす悲劇】を具現化した悪の化身です。
ではその三人の紹介をしておきましょう。
堕天使ザミエル
簡単な経歴:元は【惑星メルクリウス】で猫種の統治を手助けする下位天使でした。
一様ミシャエルの元同僚といった立場になります。
簡単な紹介:モフモフ至上主義者であり、【猫の国】の全ての美女を自分のハーレム要員にしたいと本気で画策している本物の大バカ者である。
堕天使レリエル
簡単な経歴:元は【惑星メルクリウス】で牛種の統治を手助けする下位天使でした。
一様シャムシェルの元同僚といった立場になります。
簡単な紹介:パフパフ至上主義者であり、【牛の国】の全ての美女を自分のハーレム要員にしたいと本気で画策している本物の大バカ者である。
堕天使オファニエル
簡単な経歴:元は各次元を統括する部署で勤務していた中位天使でした。
各次元で生息している有機生命体(人間、獣人、動物等)の専門家であり、これらの創造のプロセスにも参加した経験を持つ、いわゆるバリバリのキャリアですね。
簡単な紹介:自分自信の事を崇拝するネフェリムや獣人の住む世界(惑星)の統治を、本気で画策している本物の大バカ者であり、この物語の悪の根源である。
以上。紹介終わり!
堕天使達の会話はまだまだ続くよぉ~。どれどれ・・・。
ザミエル:「そうそう、ソフィアは俺様も狙っていたのに!もったいないことしやがって!」
レリエル:「自分の娘に手を出すなんて本当に惨いよね。ボクもソフィアは欲しかったな」
オファニエル:「ふっ、過ぎた事だ。くだらない」
ザミエル:「くだらないだ!ふざけるな!
イゼベルまで手籠めにしようとしやがって!
このぉぉぉ!!いいかげんにしろよな!!」
レリエル:「うぅー、イゼベルゥー、小さい頃はパパのお嫁さんになりたいって言ってたのに?」
オファニエル:「恋愛は自由だ。束縛しないで欲しいな」
ふてぶてしく言いのけるオファニエルは自信に満ち溢れている。
だがそれは愚か者の身の程知らずな愚行だ。破滅への序曲なのだ。
ただそれが人間の観点からでは、悲しいことに遠い未来の様に感じられるだけだ。
だがしかぁーーしッ!!
そんな堕天使達のことを心配してくれる者がいた?
えぇーーッ!!??そんな人がいるのぉーー!!??
はい♪他ならぬ神様です。
事実神様は彼らの帰りを待ちわびておられます。
神様にとって天使は文字道理の我が子。
たとえ堕天使になってしまったとしても、更生して立ち返ることを期待しておられるのです。
ずうと昔から変わることなく・・・。
親の心子知らずですね。
では、その愚者である堕天使達の語らいを今一度のぞいてみよう。どれどれ・・・。
ザミエル:「どの口が言う!まったく!」
レリエル:「ザミエル?ねぇっあの提案は?」
ザミエル:「あぁーそうだったな。俺様としたことが、熱くなちまったぜ!
おぉーッ!単刀直入に言うぜ!領地をもらうぞ!
俺様は【猫の国】に俺様の国を築く。レリエルは【牛の国】にだ。
文句は言わせないぜ!」
※注記:詳細は『第11話 Angel SOS(義彦編)④』をご参照ください。
オファニエル:「ほぉー、詳しく聞こうか。言ってみるがよい」
ザミエル:「地球であんな事があってから、もう4000年だ!4000年ッ!!
おまえモフモフさせてやるて言ったよな!
いつモフモフさせてくれるんだ!
狼(狼種の娘)は独り占めするし!
もう限界だ!」
レリエル:「ザミエルの言う通りだよ。僕達が交わした契約の不履行に当たるね。
よって、実力行使をさせてもらうよ。いいよね」
オファニエル:「(ここは下手に留めるは愚策となるか?
仕方が無い。不本意だが妥協してやるか。
それにここ最近、中天を行きかう天使達の動向が気になっていた処だ。
これで天使達がどう反応するか見れるかもしれんな)
分かった。でどうするのだ?」
ザミエル:「軍を出す!
まず手始めに【猫の国】を手に入れる!
それから【牛の国】もだ!
だからよ、戦艦と空母の使用、徴兵の許可をもらうぞ!」
オファニエル:「好きにしろ」
ザミエル:「決まりだな!
レリエル、早速準備に掛かろうぜ!」
レリエル:「うわぁ~楽しくなってきてねぇ~」
喜び勇み部屋を出ていくザミエルとレリエル。それを見送るオファニエルはほくそ笑むのであった。
オファニエル:(天使達がどう出るか?やつらには囮になってもらおう。
地球での件も有る。どこまで獣人への干渉が許されるか見定めたい。
上手く行けば【モンターナ大陸】への支配を早めることができる。
やつらには取り敢えず【サルトゥス大陸】(この物語の舞台)を支配させておいてやろう。
せいぜい私のために働くがよい)
古今東西いつの時代も悪者てこんな感じですよねぇ~。トホホォ~イ♪
冗談抜きで自己中心派の人達からは逃げて下さいね。
貴方にとって危害しかありませんからね。
お願い致します。
『Angel SOS』をお読み頂きありがとうございました。
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