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Angel SOS  作者: カツオ
第2章 猫の国
40/91

第40話 白い許嫁④

『Angel SOS』をお手に取って頂きありがとうございます。どうぞごゆりとお楽しみください。

 時はアドリエルが召喚される5年前の秋。場所は猫の国。クジャク10歳の物語。



 クジャクとツバキちゃんがお見合いをしているころ、とある奥の間では?

 チヅルちゃんが幽閉されていましたとさ。

 何にぃーッ!!??

 この姫様ときたら一体全体何をやらかしたんですかねぇ~?

 まっ、お約束と言う事で。お約束お約束♪


 それでは早速状況を見て見よう。どれどれ・・・。


 ここチヅルちゃんが幽閉されている部屋では厳重な警備体制が引れていた。

 四方を武装した猫武者によって固められている。

 また室内にもシノブちゃんをはじめ女中3名が待機している。

 完全な監視下に置かれていると言えよう。


 まったくもって日頃の行いのせいである。

 因果応報?トホホォ~イ♪

 ほんと困った姫様である。


 そんなプンプン状態のチヅルちゃんは・・・。


 チヅル:「納得できないんだけどぉッ!!」


 シノブ:「ドォードォードォー・・・あっ!

 おほほほぉ~♪・・・おっほん、チヅル様・・・お国の為、ここは御辛抱下さいませ。

 (はい、はい、チヅルちゃんは直ぐ騒ぐんだから、ほんと・・・お子ちゃまね)」


 チヅル:「シノブちゃんは平気なの!?

 お見合いよ!?

 お見合い!!

 ふざけないでよ!!」 


 シノブ:「お国の為です・・・!

 クジャク様もお世継ぎとしてのお役目・・・心得ておいでですよ。

 ですから、チヅル様も・・・もう駄々をこねるはお止めください。

 (バカじゃない!私達がクジャク様の正妻になれるかちゅうの?

 まぁ~私は初めから側室狙いだけどね。

 でも、あんたはどっかに嫁がされるだろうな?

 ほんと、ざまぁ~ねぇなぁ~チヅルちゃんよう!

 ほんと・・・笑かしてくれるぜ!へへぇーだ!)」

 

 チヅル:「またぁー腹黒い事考えてるう・・・??

 はぁ~バ~カ!」


 実はシノブちゃん結構顔に出てます。

 と言うか全く顔の表情に表れていたりします。

 確かに言葉遣いや語調とかは丁寧なんだけど・・・はい、ご明察の通り。

 人相については、これがまたぁぁぁ極悪人だったりしまてぇぇぇ、とにもかくにも人相が悪いので御座います。

 えっ・・・!!何時から?何時からなんでしょうかねぇ~??


 では説明しよう!

 覚えておられるだろうか?

 この物語で言う処の5年前。

 そうあの!海水浴の時である。


 当時のシノブちゃんは、言葉数の少ない口が重い子猫ちゃんだったはずです。

 では、いつ、どのような経緯で、毒舌家になったのでしょうか?

 理由はいたって単純です。

 そう・・・チヅルちゃんに虐められたからだよぉーー!!


 チヅルちゃんの遊び相手として、幼少期の頃から接点が有る二人。

 よってシノブちゃんが6歳のころには既に、2つ年下のチヅルちゃんに言い負かされていました。

 泣かされた数は実に星の数ほどでに上ります。


 だぁ~かぁ~らぁ~シノブちゃんは? 

 ヤンデレでぇ~♪

 毒舌家でぇ~♪

 ちょうっとひねくれているぅ♪

 困った女の子になちゃたんだよぉ♪


 あぁ~なんたる悲劇(喜劇)!!

 これこそラブコメの宿命なのか!?(一様ファンタジー小説のつもりです)

 ヤンデレとは!?

 かくも意味も無く不憫な女の生き様なのであろうか?

 あぁー哀れ・・・。

 

 以上。説明終わり!




 そんなヤンデレで人相が極悪人のようになるシノブちゃんは、あくまでもシラを突き通します。

 はい、この子はけっこうアホです。


 シノブ:「決してそのような事はございません。平にご容赦を」

 (チェッ!!相変わらず鋭でぇじゃねぇーか、やりずらいたらありゃしない『けぇッ』)


 チヅル:「シノブちゃん、あなた囮になりなさい・・・!!」


 冷ややかな眼差しで見下すチヅルちゃん。

 おぉ~怖~。

 女の戦いとは・・・卑劣なり・・・!!


 シノブ:「はっぁーー!!??何をおしゃいますか?」

 (ふざけんなよ!このバカ姫がぁー!)


 チヅル:「まぁぁぁ、シノブちゃん、どんくさいから無理かぁ!?

 鈍亀、鈍亀『クスクス』」


 チヅルちゃんは、シノブちゃんの頬を優しくさすりながら侮蔑の言葉を吐く。

 そして、その眼差しは?

 獲物を捕らえる野獣の目をしていたぁーッ!!

 おぉ~怖ぁ~!

 うぅ~怖ぁ~!

 チヅルちゃん、暴力は駄目ですよ暴力はね?大丈夫だよね?ねぇ?ねぇ~!?


 シノブ:「チ・チ・チヅル様、なにとぞ粗相はおやめください・・・粗相は・・・」


 チヅル:「シノブちゃん・・・うふふふ・・・取引をしましょう?」


 この子、質の悪い含み笑いを湛えながら丸め込んできましたよ?


 シノブ:「ひゃぁ~!チヅルちゃんが怖いよぉぉぉ、うぅ~」


 あらあら、泣き出しちゃいましたよ。

 シノブちゃん、結構マジ泣きだったりしますよ、これは。はい♪


 チヅル:「簡単なお仕事よ・・・そうね?

 シノブちゃんには・・・うふふふ・・・ただ、ここで泣き叫んでくれればいいだけ・・・なんだけどなぁ~?

 シノブちゃん?

 手伝ってくれないなんて・・・意地悪言わないわよ・・・ね!!」


 8歳の女の子とは思えない凄みだったりします。

 ほんと末恐ろしい姫様である。

 

 シノブ:「ひっぃ~!!

 うわぁ~チヅルちゃんが、チヅルちゃんが、ごわいよぉ~!」


 しまいには、ボロボロとナイアガラの滝の様な涙を流し泣き出してしまうシノブちゃん。

 きっと何時もこんな感じなんでしょうね?トホホォ~イ♪


 チヅル:「チヅル達て・・・仲良しこよしの幼馴染だよねぇ~・・・?

 きっとこれからも仲良くしていけると思うの・・・?

 シノブちゃんもそう思うよ・・・ね!!

 あ~あ、チヅルが正妻になれたらなぁ~?

 そうすれば・・・シノブちゃんを側室にしてあげられるんだけどなぁ~?」


 おぉ~来た来た!悪魔のささやき来ったぁ~!

 通常この手の交渉に乗ってはいけません。

 良い子の皆さんは十分に気を付けましょうね。

 そうしないと・・・破滅ENDまっしぐらであります。ウッシシシシシシ♪ウッシシシシシシ♪

 

 シノブ:「チ・ヅ・ル・ちゃ・ん・・・??」

 (ど・ど・どうしよう!?協力しないとまた虐められちゃうし。

 あぁぁぁ私どうしたらいいの??

 そう言えば父上と母上は兄弟姉妹婚だったけ。

 それならぁ~クジャク様とチヅルちゃんが結婚してもいいのかなぁ~??

 あぁ~もぉ~考えられないよぉ~・・・??)

 

 では説明しよう!

 シノブちゃんのママであるシズクは御承知の通り青猫である。

 ちなみにパパも青猫だったりする。

 そうこれは?

 近親者同士を結婚させ血統を守るためである。


 青猫も白猫同様、とても珍しい毛色の猫です。

 よってこういった近親婚は珍しい事ではありません。

 そもそも獣人達にとって近親婚は、そう珍しい事ではないのです。

 ましてや王族ならばなおさらです。

 

 以上。説明終わり!




※※※




 これら遣り取りの一部始終を見ている者達がいた。

 そうチヅルちゃんの監視のため、シノブちゃんと共に待機していた三人の女中達である。

 その方々がですね、【お約束の三人娘】だったりするんですよ。これが、はい♪

 えっ!?お約束!

 はい、お約束であります。お約束お約束♪


 コソコソ話をする【お約束の三人娘】by妃和and深雪andミカン!


 ミカン:「かぁーえげつないなぁ~、シャレにならないんですけど!?

 どうしますかこれ?

 やばくありません?

 ていうか、この子を本当に助けるんですかぁ?

 正直、嫌なんですけど!

 ほんとマジで、ありえないわ!」


 深雪:「そうねぇー・・・でも指示書によると、この婚約を破棄させる為、あらゆる手段を講じるようにてあるのよねぇー・・・どうしようかぁ・・・??」


 ミカン:「それって、無茶振りじゃありませんかッ!?

 もうミカン、プンプンですよぉ~!!」

 

 妃和:「ねぇー??それだけの大それた事をさせる、目的て何??」


 空中に浮遊する半透明なディスプレイをスクロールさせて行く。

 ※注記:【お約束の三人娘】以外には視覚できない仕様です。


 妃和:「なになに・・・チヅルちゃんの精神崩壊を抑制するた・・・めっ・・・!!」


 深雪:「なんだか重要な意味がありそうね?」


 ミカン:『ミカンにはもう壊れている様にしか見えませんけどね」


 これってコソコソ話の割には、結構ズバズバとものを申している我らが御馴染み【お約束の三人娘】でしたぁ~♪




 【お約束の三人娘】があれこれひともんちゃくしていると。

 おやおや~チヅルちゃん達の方も折り合いがついた様ですよ。


 チヅル:「そこの黒猫の貴方」


 妃和:「私ですか・・・?」


 チヅル:「そう貴方よ貴方、囮になりなさい」


 妃和:「・・・はっいぃー・・・!?」


 結構驚いてしまう妃和。

 首と上半身が前方に飛び出てしまった。

 あらあら、御自慢のオッパイが惑星の重力に従って自由落下状態でありますよ。クスクス♪


 チヅル:「そう心配しないで。

 囮と言ってもただ少しの間、目隠しになってもらうだけだから」


 妃和:「はぁー、さようでございますか・・・??」


 チヅル:「それにしても・・・大きな胸とお尻ね・・・!

 母上のも大きいけど・・・貴方のは??

 貴方!本当に猫よね!?」


 妃和:「えぇー猫ですけど。どこにでもいる普通の黒猫ですが」


 いやいや妃和、どこからどう見ても普通の黒猫さんでには見えませんよ。

 だってぇ~妃和のオッパイ超大きいしねぇ~。てへ♪


 シノブ:「あのう何年か前に、海水浴場で御一緒させて頂いたお姉様方ですよ・・・ね・・・??」


 妃和:「えぇーその節は、そのう・・・お騒がせしてしまい申し訳ありませんでした」


 シノブ:「いえいえ、そんなそんな・・・おほほほ・・・。

 (なんじゃいこのバカでっかいオッパイは?シャレにならんぞ。

 さすがわ【夏の浜辺に痴女襲来】伝説を作った魔乳女だぜ!引くわ~♪)」


 チヅル:「まぁどうでもいいわ!

 それよりも少しでも長く隠れられる、この大きな体がいいわね・・・うんうん」


 確かに妃和は、大柄な女性ですし、胸もお尻もデカい!

 8歳にしては背が高いチヅルちゃんでも、身を隠すことができなくもないかな~?


 ではでは、チヅルちゃんが立案した【チヅルちゃん大脱走作戦】を見て見ましょうか。

 まず最初にシノブちゃんが叫びます。

 騒動に気付いた猫武者が確認の為、部屋を訪れます。

 部屋の入口に妃和を待機させ、猫武者の対応をさせます。

 その隙に妃和の背後に隠れていたチヅルちゃんが脱走をします。

 である。


 では、やってみよう。

 えっ!続きは次回に!?

 それは失礼しましたぁ~♪

『Angel SOS』をお読み頂きありがとうございます。

できましたら評価とブックマークをお願いします。

感想も一言でいいんです。良い、ダメ、分かんない、等々感じたことを何でも書いてください。

では、今後とも『Angel SOS』をよろしくお願いします。

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