第38話 白い許嫁②
『Angel SOS』をお手に取って頂きありがとうございます。どうぞごゆりとお楽しみください。
時はアドリエルが召喚される5年前の秋。場所は猫の国。クジャク10歳の物語。
お城の中庭にあるモミジの木が赤く紅葉し見る者の目を楽しませている。ある日の午後。
客間に白猫の姫君がちょこんと鎮座しておりましたとさ。
ツバキ:(凄いお部屋!・・・さすがわ都会ですぅ~)
落ち着かない様子でソワソワするのは、【フジエダの都】のツバキちゃん9歳でぇ~す♪
そうツバキちゃんも白猫なんですよ。
真ん丸丸顔にパッチリお目目のとても愛くるしい女の子です。よろしくね♪
今日ツバキちゃんは、クジャクとのお見合いのため、両親と共にはるばる山奥から海辺の都会である【イズの都】へとやって参りました。
どんな出会いになるのかなぁぁぁ?ドキドキですね?
おやおやぁ~縁側の廊下の方から、こちらへと向かって来る方々の足音が聞こえてきましたよう。
きっとクジャク達かな?
ケンビシ:「おう・おう・おう、トワダ殿(ツバキの父)、よく参られた。久しいの~。わははは!!」
トワダ:「ケンビシ様、御機嫌麗しく存じ上げます。
トワダ、【フジエダの都】より参上仕りましてございます」
あれ!トワダ(ツバキの父)てもしかして?
はい♪北の重人にしてケンビシの盟友のトワダですよ。
ケンビシと共に現在の【猫の国】の基礎を築いた内の1人りになりますね。
ケンビシ:「相変わらず固い奴じゃのう~
まぁぁぁよいよい、積もる話も有る。今日は、無礼講じゃ♪無礼講じゃ♪」
トワダ:「御意!ケンビシ様も相変わらずですな・・・」
感慨深くケンビシを見詰めるトワダ。
そして、お互いの変わらぬ友情を確かめ合うように笑うのでした。
『わははははは!!』てね。
苦楽を共にして来た友との再会、いいシーンですよね?ねぇ?ねぇぇぇ!?
そして、そんなケンビシに続いて客間へと入って来たのはマイヅルです。
マイヅル:「あらあら、あなたがツバキちゃんね?」
ツバキ:「お初にお目にかかります。奥方様。
【フジエダの都】のツバキでございます。どうぞよしなに」
ツバキちゃん9歳の御挨拶でしたぁ~♪『パチ・パチ・パチ』
ケンビシ:「ほう、噂にたがわずよくできた姫君ではないか。あっぱれじゃ!」
トワダ:「ありがたきお褒めの言葉。痛み入ります」
ケンビシ:「よいよい、ほれほれ、おまえも挨拶せんか」
ケンビシはクジャクを促すように肩を押すのでした。
クジャク:「挨拶が遅れました。僕は【イズの都】のクジャクです。どうぞよろしくお願いします」
ツバキ:「こちらこそクジャク様『ポッ』幾久しくよしなに」
取り敢えずこれがクジャクとツバキちゃんの馴れ初めになるのかな?
ただこの後、正妻戦争が勃発するのかは・・・秘密であります。でへへへへぇぇぇ♪
まぁ~お約束の展開になちゃいますけどね。お約束お約束♪てへ♪
ケンビシ:「まぁぁぁ堅苦しいのもなんだ、おいクジャク、庭でも案内してやれ」
マイヅル:「そうね、二人で楽しんでらっしゃい」
クジャク:「うん、分かった・・・では、ツバキちゃん、こちらにどうぞ・・・」
颯爽と歩み寄りお手てを差し伸べたのだが? あれれぇぇぇ??
ツバキ:「『ポッ』はい・・・クジャク様・・・。
(キャァ~♪キャァ~♪キャァ~♪噂通りの超イケメンなんですけどう!!
ど・ど・ど・ど・どうしよぉぉぉ!!??
これって?
お手て・・・繋いじゃうの?
繋いじゃうのぉ~!?
でも・でも・でも・・・い・い・の・か・なぁ~?
いいんだよね?ねぇ?ねぇッ!?
あぁ~ん、クジャク様ぁ~♪クジャク様ぁ~♪
私!!身も心もお捧げする所存です!!
キャァ~♪キャァ~♪キャァ~♪恥ずかしいよぉぉぉきゃはぁ~♪)」
クジャクの差し出したお手てをまじまじと見つめながら、モジモジし出すツバキちゃん。
はい、この子も相当の困ったちゃんですね。
白猫の女の子て、こんな変な子ばかりなんですよ。トホホォォォイ♪
クジャク:「長旅で疲れましたか・・・?
では眺めの良い部屋がありますので、そちらでゆっくりと休みながらお話しでもしましょうか?」
さすがはクジャク、【モテモテ主人公大作戦】により徹底的にプレイボーイへと教育されたのは伊達ではありません。
※注記:詳細は『第27話 クジャク初めてのお出かけ④』をご参照ください。
ツバキ:「あら私ったら・・・申し訳ございません。
少し緊張してしまいまして、そのうお恥ずかしい。
(あぁぁぁ危ない危ない。父上にあれほど妄想はほどほどにて言われたのに。
でも、もう大丈夫!!
【フジエダの都】の為、立派に務めを果たします。頑張りますよぉ~♪
でもぉ~そうかぁぁぁ、務めかぁぁぁ、務めよねぇぇぇ、うん務め、務め・・・。
そうなると、今日、私、Hしちゃうのかな?
都会の子って進んでるらしいけど?
私、クジャク様に美味しくいただかれてしまうの?
優しくしてくれるかなぁ~?
私、初めてだしぃぃぃ・・・。
あぁぁぁドキドキしてきちゃったぁぁぁ・・・。
うぅぅぅんもぉ~恥ずかしいよぉぉぉ!!
あぁぁぁ私、寸胴だし、笑われちゃうかな?
はっ!!しまったぁぁぁぁぁぁ!!ど・ど・どうしよう!!??
下着・・・くまちゃんプリントのショーツ履いて来ちゃった。
どぉぉぉするのよぉぉぉ私ぃぃぃッ!!)」
マイヅル:「あらやだ、顔色が悪いようだけど、大丈夫・・・??」
ツバキ:「・・・いえ・・・あの・・・そのう・・・」
心配そうに覗き込むマイズルに、下着がお子ちゃまなので大ピンチです。などととても言えないツバキちゃんであった。
ツバキちゃん、ピーンチッ!!
ツバキの母:「奥方様、ただ緊張しているだけかと存じ上げます」
おぉぉぉ間髪入れずにフォローを入れるとは、さすがは母親。我が子の事を良く知っていらっしゃる。
というか何時もの事の様である。困ったものだ。
ケンビシ:「そうなのか?それじゃ我々大人は退散したほうがよさそうじゃな」
マイヅル:「そうね、そうしましょうか」
ケンビシ:「うむ!では退散するとするか!クジャク、うまくやれよ!わははは!!」
意気揚々と部屋を後にするケンビシ。それに続くマイヅル達であった。
さぁぁぁさぁぁぁさぁぁぁ♪
親御さん達もいなくなったわけだし、どうするのクジャクゥゥゥ?でへへへへぇぇぇ♪
クジャク:「・・・隣・・・座ってもいいかな?」
ツバキ:「はっはい!!不束者ですがどうぞよろしくお願いします!!」
(あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!
か・か・顔が近い!!もぉぉぉダメェェェッ!!)
なぜ隣に座る?
今日てお見合いでしょ?
正面に向き合って座らなくちゃ駄目だよ。
隣同士横に並んで座るのは、正式にお付き合いしてからだよ。
【モテモテ主人公大作戦】のカリキュラムの中でしっかりとお勉強したのにどうしたの?
ツバキちゃんは武家の姫君だから町娘とは違うんだよ。
分かっているよねクジャク?
な・な・なんとぉぉぉぉぉぉ!!
クジャクも相当混乱しているのであった。
顔には出さずとも、ツバキちゃんを見るお目目はどこかぎこちない。
実はクジャク、愛くるしいツバキちゃんの容姿に難色を示しているのだ。
この事が、この後の展開に大きく作用することとなる。お約束お約束♪
今後のお話しに備えてここで、クジャクの女性の好みをおさらいしておこう。
まずクジャクは、大のママ大好き子である。俗に言うマザコンです。
当然、母親であるマイヅルのようなグラマーな女性を好みとしていることは言うまでもありません。
この事を踏まえた上でクジャクの周りにいる女性陣を見てみましょう。
ではチヅルちゃんから。
白猫さんのチヅルちゃんは、8歳とは思えないプロポーションの持ち主です。
実にけしからんお姫様ですなぁ~♪プンプン♪
将来はマイヅル以上のプロポーションになるかもね?
続いてはシノブちゃんです。
青猫さんのシノブちゃんは、10歳とは思えない程のお色気の持ち主です。
母親のシズクがお色気担当なので順調な成長と言えるでしょう。
この子は綺麗になりますよ。
太鼓判を押しちゃった。てへ♪
最後はキサラギちゃんです。
赤猫さんのキサラギちゃんは、10歳のとても元気な女の子です。
実はここまでのお話しではほとんど述べられていませんが、クジャクとの関係は絶好調です。
活発系幼馴染のポジションを不動のものとしています。
そうお約束の~・・・私、将来超美人さんになちゃうんだからぁ~♪ですです♪
この子は今後の活躍に期待できそうですね。
えっ!!ムツキちゃんは?
ムツキちゃんは可愛い系ですねぇ~♪
実は猫種、可愛い系が大多数です。
和猫て基本丸顔ですので、うぅぅぅん納得!!
よって美人系は少数になります。
それでもねぇ~白猫さんのツバキちゃんも超愛くるしい女の子なんだけだなぁぁぁ?
クジャクたっら何が御不満なのかなぁぁぁ??
それは?次回のお楽しみということで。乞うご期待!
『Angel SOS』をお読み頂きありがとうございます。
さぁぁぁサクッとブックマークと評価もちょちょいのちょいといちゃいましょう♪
そうそう感想も一言でいいんです。良い、ダメ、分かんない、等々感じたことを書いてみてください。
今後とも『Angel SOS』をよろしくね♪てへ♪