第24話 クジャク初めてのお出かけ①
来てくれてありがとぉ~♪
ゆっくりしていってね♪
時はアドリエルが召喚される13年前の夏。場所は猫の国。クジャク3歳の物語。
真夏の城下町にさんさんと日差しが降り注いでいます。
だぁ~かぁ~らぁ~♪
猫ちゃん達がのんびりと微睡んでいると、皆様お馴染みの【お約束の三人娘】の登場だぁーー!!
はい♪もちのロンで猫ちゃんの姿での再登場であります。
さぁ~さぁ~さぁ~出番ですよぉ~♪
深雪:「初任務ということで宜しくお願い致します。
一様リダーを拝命しました江藤深雪です。
正直よく分かっていませんがご協力お願い致します。
(あれ私、なんで敬語なのかしら?
緊張してるから??
あれれ~・・・??)」
ミカン:「了解であります!
それにしても前回のあれて無しですよねぇ~、そもそも私達ってこの物語のレギュラーなんでしょう?
もう~ミカン、プンプンですよぉ~」
妃和:「はいはい、そうね。
それでさぁー深雪?
ポポロンさんからの任務、今度は大丈夫なのかしら?
作戦指示書にはなんて書かれているの?」
深雪:「あのさぁ・・・ほんと言いずらいんだけど・・・あの甘味処でお茶してきなさいですって」
深雪は、目抜き通りの一等地に佇む一軒の甘味処を指差します。
妃和・ミカン:「「はっいぃーーッ!!」」
※※※
時同じくしてお城のとある奥の間では、この【猫の国】の物語の主人公であるクジャクの姿が有った!
はい♪歳も三つになりました。可愛い妹もできて、もう立派なお兄ちゃんなんだから。エッヘン!
そんなクジャクがチョコンと正座をし、あの子猫特有のつぶらなお目目で母マイヅルを興味津々と見つめていますよぉ~♪
そのお顔は実に物欲しそうであり期待に心を踊らせています。
お耳と尻尾をピョコ・ピョコ・三ピョコ・ピョコと揺らしています。
実に愛らしいです。
マイヅル:(もぉ~クジャクたらぁ~そんなにマジマジと見られてもねぇ~オッパイあげるのはやぶさかではないんだけどぉ?
でもぉ~困ったわ。この子たら離乳食にちっともなじんでくれない。
もう三歳と三ヶ月、そろそろ乳離れしてもらわないと。
シノブちゃんはもうとっくに乳離れしているというのに、男の子は甘えん坊さんなんだからぁ~うふふふ~♪)
※注記:シノブちゃんはシズクの娘で、クジャクの乳兄弟です。
こ・こ・こ・これはぁーーッ!!??
何ともマニアックなあの伝説の授乳シーンでありますかッ!!??
赤ちゃんとママの大切なコミュニケーション・タイム♪
何故そのような神聖な営みがここに??
なぜだぁーーッ!!??
『はぁ~い、ママのオッパイでちゅよぉ~』バブゥ~ぶはぁーーッ!!
では説明しよう!
そうこれはクジャクが、妹のチヅルちゃんにお乳をあげているマイヅルに次は僕の番だよね、とおねだりをしているところなのだ。
もうからこれ15分、クジャクは首を長くして待っているんだなぁ~これが。
なお【猫の国】は丁度地球でいうところの中世の頃の生活様式ですから、三歳ぐらいまでの授乳はまあ一般的ではあります。
ですから徐々に離乳食を試しているのですが、一向に乳離れする兆しが無いので少し心配されています。
そうクジャクはママ大好きっ子なのだぁー!エッヘン!
この時、マイヅル17歳、クジャク3歳、チヅルちゃん1歳。
そう明らかにマイヅルが若い!
いくら獣人達の結婚が早いとはいえ若過ぎる!!
本来であれば叔母にあたる彼女は、クジャクにとって大好きなママであり、よく遊んでくれるお姉さんであり、綺麗で胸の大きな初恋の女性でもあるのです。
それゆえクジャクのマイヅルへの依存度はかなり!!高いと言えます。
以上。説明終わり!
マイヅル:「ちょと待ててねぇ、今、チヅルにゲップさせちゃうから。
ほうらチヅルちゃん、ヨシヨシ、ケップ・ケップ・ケップ・ケップ・・・。
時にクジャク、シズク(乳母)にはもう飲ませてもらったの?」
クジャク:「うん、飲んできた」
マイヅル:「そう・・・」
クジャクは同年代の幼児よりも一回り大きく成長しています。
おのずと食事の量もそれに比例して多いいのです。
よって乳母への負担を考慮して、ここ一年あまりはマイヅルも協力しているというわけです。
とにもかくにもよくお乳を飲む御仁なんですよクジャクは。
それと、クジャクの乳母であるシズクの娘シノブちゃんの方はもう既に乳離れしています。
ですからマイズルは考えるのです。
マイヅル:(何か妙案はないかしら?)
そして、ひらめいちゃった♪
幼児の好奇心を活用しようと。
マイヅル:「ねぇ~ねぇ~クジャク?
美味しい食べ物を探しに城下へ行ってみない?
ねぇ~ねぇ~行ってみようよ?」
クジャク:「えっ!!お外に出ちゃっていいの!?」
マイヅル:「冒険よ!ワクワクしない?」
クジャク:「でもぉ~・・・」
マイヅル:「うふふふ♪クジャクは男の子なんだから冒険の旅に出かけなくちゃ!
ほら、クジャクも勇者様のお話し大好きじゃない。
きっと美味しい食べ物や宝物、可愛いらしい女の子との出会いが待ってるわよ」
クジャク:「うぅーーでもぉ~・・・」
マイヅル:「ほうおらぁ~大丈夫だから。母にまかせなさい!さぁ~冒険の旅に出発よ!」
クジャク:「母上、オッパイは?」
マイヅル:「クジャク?冒険よ?冒険。美味しい物探しに行こう?」
クジャク:「母上?オッパイくれないの?」
クジャクは訴えます。
はい♪両目一杯に涙を湛え訴え続けちゃいますよぉ~♪
『こんなに良い子にして待ってたのにオッパイくれないの??』てねぇ~♪
そうしてマイヅルは負けたのであります。
マイヅル:「あぁ~ごめんねぇ~クジャク~そんに泣かないでぇ~あぁ~クジャクゥーーッ!!)
慌てふためきながら、クジャクにお乳をふくませるマイヅル。
そしてクジャクはといえば?
はい♪べそをかきながらマイヅルに乳をふくませてもらうのでした。
マイヅル:「ほうらぁ~♪ヨシヨシ・ヨシヨシ♪いい子・いい子・いい子ねぇ~♪」
クジャク:「・・・・・・うぅーー・・・・・・・」
うつむきながら乳房を吸うクジャクの頬を涙がとめどなく流れ落ちます。
そんな我が子をあやすマイヅルは心優しい母親です。
それにしても母親て本当に大変ですね。いつもありがとうございます。
※※※
半時ほど後、クジャクとお手てを繋いでお出かけをするマイヅルの姿が有ったとさ。
そんでもって、楽し気な二人が城門を潜り、目抜き通りを闊歩すれば、当然のことながら皆の注目の的ですよねぇ~?
でも心配御無用~♪ここは天下泰平の【猫の国】。
皆が和気あいあいと暮らす長閑な国であります。
あの!伝説の楽園ペンギン村の次ぐらいには平和な場所です。絶対にそうです。はい!
てなわけで、さぁ~『クジャク初めてのお出かけ』が始まるよぉ~♪
『マイズル様、こんにちは。今日はクジャク様も一緒なんですね』
マイヅル:「えぇ~まあ~直ぐそこまでねぇ」
『あぁーーッ!!マイヅル様だぁーーッ!!マイヅル様ぁ~♪
てっえぇーーッ!!クジャク様もいるぅーーッ!!』
マイヅル:「おほほほほぉ~♪ごきげんよう」
『おうい皆ぁ~!!マイヅル様がクジャク様を連れてるぞぉ~!!』
マイヅル:「おほほほほぉ~♪皆さん、ごきげんよう」
クジャク:「母上、母上って人気者なの??」
マイヅル:「まぁ~そんなところね。どうお凄いでしょう?」
クジャク:「うっわぁ~凄っいなぁ~!!」
はい♪そうなんです。マイヅルもイズの都に来て早3年、国母となり2年、国民からの人気は上々ですよぉ~♪
まぁ~ご覧の通りマイヅルたら、ロイヤルファミリーとは思えないほど気さくな感じで度々城下に出没するものだから、もうアイドルになちゃているんですよね。しかも17歳だし、猫ちゃんとしては爆乳のDカップだし、めちゃくちゃ美人だしね。まぁ~こうゆうキャラクターてお約束ですよねぇ~お約束お約束♪
で!ここだけの話、おてんば姫マイヅルのことを郷里では【イワタのガキ大将】と呼んでいたとかいないとか。まぁ~ここだけの話なんですけどね。てへ♪
そんなマイヅルが目的地に目を向けます。もう目の前の様ですねぇ~?
マイヅル:「ジャン・ジャ・ジャン・ジャン・ジャーン♪ここよ!」
クジャク:「ここてさぁーお城の目の前だよね?冒険は??」
はい、クジャクが言うとおり城門を出てからまだ1分も歩いていません。
まさにお城の真ん前です。
マイヅル:「うぅ~ん、えぇ~とぉ~あっ!あぁ~、ここで冒険をするのよ。
氷菓子て食べた事ないでしょ?
暑い夏に最高なんだから」
そうなんです。冒険の目的地とは何と!?
そう、お城の目の前の一等地にある、ここ【甘味処キヤさん】だったのだぁーー!!どうだぁーー!!
でも~冒険はぁ~?
マイヅルがこのお店を選んだ理由て何なの?
はい♪ただたんにお家から近いからですよ。
まぁ~まぁ~まぁ~細かいことは気にしない・気にしない♪
ではでは、マイヅル達のやり取りの続きを見てみましょうよ。
どれどれ・・・。
クジャク:「なにそれ美味しいの??」
マイヅル:「うふふふ♪美味しいわよぉ~食べてみましょうよ」
クジャク:「うん、分かった」
マイヅル:「うふふふ♪そうこなくちゃ、じゃ入りましょ。ごめんくださぁ~い♪
(あれぇ・あれぇ・あれれぇ~クジャクたら、あまり乗り気じゃないわね。どうしよう?)」
のれんを潜りいざ店内へ。
そうここは【甘味処キヤさん】♪
乙女達の楽園ですよぉ~♪
クリームあんみつ、おしるこ、かき氷、等々美味しいものが沢山ありますよぉ~、あぁ~楽しみぃ~♪
女将:「マイヅル様、いらしゃいませ。それにクジャク様もよくおいで下さいました」
出迎えてくれたのは【甘味処キヤさん】の女将さんです。
一様看板娘??
いえいえ侮ってはなりません。実は彼女、独身時代にここ【甘味処キヤさん】を男性客で埋め尽くさせた黒歴史を持つマドンナであります。
そんな彼女は真ん丸な猫顔の可愛い系の女性です。
お目目は当然として、猫耳もお鼻もみんなみんな真ん丸ですよぉ~きゃわいぃ~♪
ちなみに歳はマイヅルより5つ年上の22歳でぇーす。
そしてクジャクと同い年のお嬢さん(三歳)のママでもあります。
※注記:設定上、獣人達の国では18歳頃から結婚しますので、彼女が平均的な適正年齢となります。
マイヅル:「久しいわね。変わりはない?」
女将:「はい、マイズル様もお元気そうで何よりで御座います」
マイヅル:「えぇ~お陰様でね。
今日は、ムツキちゃんを紹介して欲しいんだけど、いいかしら?」
女将:「・・・はい、それはもう、願ってもないことで御座います。
あのぉ~と言うことは、クジャク様の遊び相手としてご所望と言う事でしょうか・・・??」
マイヅル:「そうなのよう~家のクジャクと友達になって欲しいの。
これで私達、ママ友ね。おほほほほぉ~♪」
女将:「ただいま連れてまいりますッ!!」
あらあら、一目散に店の奥へと走り去っていちゃいましたよ。
そうなんです。余りもの嬉しさに我を忘れ暴走状態だったりします。
まぁ~普通の一般社会ではまずありえないですよね?
王族と庶民の交友なんてね?ねぇ?ねぇ~!?
クジャク:「ねぇ~お店の人いちゃったよ?どうしよう?」
マイヅル:「これが情緒てものよ。いいの・いいの、適当に座りましょ」
そしてマイヅルが店内を見渡すと・・・はぁ~い♪【お約束の三人娘】がおりましたとさ。てへ♪
そんでもって・・・お約束の展開はこの後直ぐ!!なんちゃって♪
読んでくれてありがとぉ~♪
また来てね♪