表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Angel SOS  作者: カツオ
第1章 地球で
17/91

第17話 トラベラーズガイド②

来てくれてありがとぉ~♪

ゆっくりしていってね♪

 サンサンと降り注ぐ夏の日差しの下、日傘をさし、なだらかな上り坂を歩いている御仁達がおりましたとさ。

 はい♪【お約束の三人娘】こと妃和、深雪、ミカンの三人であります。

 土曜日の午後、義彦のお宅を目指して行進中ですよぉ~♪


 そして今回の訪問はというと、深雪があれこれと面倒を見てくれました。

 そうなんです。義彦宅へのアポイントに始まり、手土産の用意 、そして現地までのナビゲーション、と何から何まで深雪が滞りなく行ってくれています。

 ほんと深雪て頼りになりますよね。

 

 あっ、あとミカンも一緒ですよ。この後のお話しの展開を考えれば、もうお約束ですよねぇ~?

 お約束お約束♪


 そうこうしているうちに、もう義彦宅は間近のようですね。

 あのお宅かなぁ~?


 ミカン:「わっお♪大きなお家」


 深雪:「このお宅でいいのよね・・・?」


 はい♪大丈夫ですよ。

 そして深雪は、表札を確認してから呼び鈴を鳴らします。


 『ピィンポォ~ン♪』


 加代子:「はぁ~い♪」


 扉が開くと、あら!小柄で可愛らしい女性が出迎えてくれましたよ。

 はい♪義彦の長女加代子さんの再登場でぇ~す♪

 『パチ・パチ・パチ・パチ・パチ・パチ』とぉ~♪

 

 加代子:「どうもはじめまして。私、丹羽義彦の娘、加代子です。

 今日はよくおいで下さいました。

 さぁ~どうぞお上がり下さい」


 深雪:「(これは・これは、確かに常務の血縁の方だわ。見た目そっくりだもの。

 それにしてもぉ~私より年上のはずなんだけど?

 どう見てもミカンと変わらない年頃よね?

 なんなのこの人??)

 あっ、あぁ~おほほほほ~これは・これは、ご丁寧にありがとうございます。

 それでは、お邪魔させていただきますね。

 うわ~綺麗な玄関ですね~素敵~」


 はい♪深雪が言う通り加代子さんは超若作りですよ。

 ちなみに加代子さんが38歳で深雪が25歳ですから、加代子さんが13歳年上になりますね。

 まぁ~お約束のホームコメディーということで。お約束お約束♪


 妃和:(へぇ~あの人が義彦さんの娘さんか。

 てっことは・・・義彦さんと私が結婚したら・・・あらやだ私たら、恥ずかしいわ)


 おいおい、妃和?大丈夫?

 ちょっと気が早すぎるんじゃないかな?


 そんなこんなで、玄関で簡単な自己紹介をした後、居間へと案内されます。

 そこで目に飛び込んで来たものが?


 深雪:「こちらのお写真、常務が子供の頃のものですよね・・・??」


 加代子:「えぇ~父が小さかった頃の写真です。おほほほほ~」


 ばつが悪そうに微笑む加代子さん。

 はい、この写真は結構ヤバいかも?


 ミカン:「うっわぁ~可愛いぃ~♪

 (これは・これは犯罪的なまでの可愛らしさね・・・神懸ってるわぁーー!!

 やっぱり常務は、私と同じ星の下に生まれた者同士だったんだ・・・!)」


 おやおや~ミカンたら、何やら意味ありげな発言ですね。

 ミカンの子供時代と関係があるのかな?


 ※注記:『第2話 えっ!!この人が・・・主人公らしいですよ②』をご参照ください。


 妃和:「へぇ~この男の子が常務なんだぁ~ふぅ~ん。

 (な・な・なんて愛くるしいお顔なのぉ~?

 そんなお目目で見つめられたら?

 私~あっあぁ~ん、お腹の奥がキュンキュンしちゃうよぉーー。

 ふっぅーー、想像妊娠するかと思ったわ。危ない、危ない)」


 えっ!?

 あっ、でも妃和ならあり得るかも・・・です!


 それにしても義彦の子供の頃の写真てさ?

 そんなに凄いの?


 では説明しよう!

 この写真の正体を。

 皆さん、覚えていますか?

 あの!思い出のアルバムのことを?

 そう!!見るも恥ずかしい、話すにはいかがわしい、過激な写真集??

 いやいや、義彦と今は亡き聖子さんの思い出のアルバムですよ。

 まぁ~いわえるところの【丹羽家秘蔵のお宝映像】ですね。

 はい♪子供の頃の義彦は『絵に描いて、額縁にはめて、展覧会に展示して、大賞を取るような』それはそれは可愛い可愛いショウタ君だった頃のお写真ですよぉ~♪

 だぁ~かぁ~らぁ~♪

 妃和達はもぉ~メロメロだぁーー!!


 ※注記:『第7話 えっ!!この人が・・・主人公らしいですよ⑦』をご参照ください。


 以上。説明終わり!




 加代子:「その~娘(亜里沙)が寂しがるものですから、父の写真を家中に飾っているんですよ。おほほほほ~」


 深雪:「そうでしたか、それはそれは寂しい思いをしているのでしょうね。可哀想に。

 それにしても、こちらのお写真・・・あっ!おほほほほ~。

 (これって俗に言うところのショタコンよね?

 常務、只者じゃないとは思っていたけど、まさかこう来るとは思わなかったわ。

 これじゃぁまるでアニメの世界じゃない)」


 加代子:「おほほほほ~お恥ずかしい・・・」


 気まずそうに笑い合う二人。

 そんなに気まずい写真を飾ってるの?

 はい♪映像でお見せできないのが誠に誠に残念であります。てへ♪


 ミカン:「妃和先輩・妃和先輩?

 こちらの写真も見てみてくださいよ?

 とっても可愛いですよ♪

 (一緒に写っているのは常務のお姉さんかな?

 仲良しさんで微笑ましいな。

 私も、こんな可愛い弟がいたら・・・そりゃぁ~抱っこの一つや二つしたくなるかぁ~?

 それにしても、ショタコンに目覚めそうなんですけど・・・かなりマジで)」


 妃和:「ふぅ~ん、どれどれ~・・・。

 (か・か・可愛い~天使みたい♪

 もし義彦さんの赤ちゃんを授かったら?

 こんな可愛らしい子が生まれて来るのかしら?)

 ほ・欲しいーー!!」 


 『『『えっ!!??』』』


 妃和てば、そんな大声上げるから皆が驚いちゃったじゃない。

 もうしょうがない子なんだからぁ~妃和は。


 妃和:「あっ、あらやだ、私たっら、おほほほほ~。

 (あぁ~恥ずかしいよぉーー。

 それにしても、義彦さん・・・可愛い過ぎじゃない?

 もぉ~乳腺が開くかと思ったわ、危ない、危ない)」


 突然の妃和の奇声にちょっと場がぎこちなくなってしまいましたね?

 というわけで深雪が機転を利かせてくれるようです。

 どれどれ・・・。


 深雪:「こちらの方は常務のお姉さんですか?」


 深雪は写真を指差し尋ねます。


 加代子:「あぁ~母です。父と母は幼馴染なんですよ」


 深雪:「そうすると、こちらの女の子は常務の妹さんですか?」


 今度は、その隣にある写真を指差して尋ねてみると?


 加代子:「・・・おほほほほ~」


 何をそんなに慌てているのかな?

 ダラダラと冷や汗まで流して、これはただ事ではありませんねぇ~?

 フラグ立ちゃたかな?


 深雪:「あれ??

 (あちゃ~聞いちゃまずかったかな?

 常務似の可愛らしい女の子だったんだけど?)」


 では説明しよう!

 深雪が尋ねた女の子の正体を。

 ジャジャーン♪

 それは?

 例の義彦の暗黒史に関係しています。

 ふふふふふふ、修羅の道を歩まれる同士の方々は、もう気付かれたようですな。

 そう、その可愛らしい女の子の正体は・・・義彦ご本人だぁーーッ!!

 男の娘・・・決して知られてはいけない義彦の暗黒史である。

 いやぁ~お約束お約束♪

 以上。説明終わり!




 いつまでも写真を見ているわけにもいかないので、適当なところでソファーを勧められます。

 雰囲気もちょっと気まずくなっちゃいましたし、仕切り直しましょうかね。


 妃和:「大きなソファーですね、素敵・・・!」


 ミカン:「妃和先輩、こちらにどうぞ。

 ミカンの隣に座りましょうよ♪」


 あらあら、ミカンたら甘えん坊さんなんだからぁ~♪

 そんな二人の隣で手荷物を整理するのは深雪です。

 お土産かなぁ~?


 深雪:「これつまらないものですがお納めください。

 こうゆう時は甘いものがよろしいかと思いまして」


 わぁ~い♪お菓子だ・お菓子だぁ~嬉しいな♪

 ほんと甘いものて心を和ませてくれますよね?ねぇ?ねぇ~!?


 加代子:「あらぁ~ご丁寧にありがとうございます。今、お茶をお持ちしますね」


 さぁ~楽しいお茶会の始まりだぁーー!!




※※※




 小一時間程でしょうか?

 義彦との思い出話しに花を咲かせることができました。

 深雪の言う通り来てよかったですね。

 それで、くつろいだ雰囲気の中で談話を楽しめたからでしょうか?

 加代子さんがおもむろに話し出します。


 加代子:「いえね、娘(亜里沙)がおかしな夢を見ましてね」


 何でも亜里沙ちゃんが見たその夢によると、義彦は異世界に召喚され、【猫の国】を守るため堕天使と戦うのだそうです。

 その際、可愛らしい猫耳の男の子となり、仲間達と共に戦うのだとか。

 それで丹羽家では、この夢の内容を受け入れてしまおうと考えている、そうです。

 一見現実逃避した亜里沙ちゃんの妄想とも取れる内容なんですけど・・・これって?

 はい♪天使ミシャエルが提案した【加代子さんと亜里沙ちゃんの特別監察対象者の申請】が受領されたようですね。


 ※注記:『第12話 天使の助け手①』をご参照ください。


 ちょっと一安心と言った処でしょうか?

 でもぉ~これって、妃和達、【お約束の三人娘】達にとっては突拍子もないお話ですよね?


 深雪:「なぜでしょうか?

 私も、その亜里沙ちゃんの夢のお話し、不思議と信じてみようかなて思えるんですよね・・・?

 ほんとどうしてかしら?」


 そんな深雪の返答にうなずく妃和とミカン。

 きっと皆の願いが義彦の無事だから、すがちゃったふしもいがめませんけどね。

 でも、よしとしもしょうよ?

 ね?ねぇ?ねぇ~!?

 

 この後も少しの時間、談話を楽しんだのですが、あまり長居をしても迷惑になりますので帰る旨を伝えます。


 深雪:「大分長居をしてしまったようで申し訳ございません。

 そろそろおいとまさせて頂きますね」


 加代子:「いえいえ、こちらこそ。

 今日は来て下さりありがとうございました。

 本当に心が和みました。

 お礼とまでは行きませんが、もしよろしかったら父の写真をお持ち下さい。

 沢山焼き増ししましたので、どうぞ遠慮なさらずに。どうぞ・どうぞ」


 「「「はい、是非!!」」」


 えっ!!見事に三人でハモってしまいましたよ。恥ずかしい~♪

 それにしても君達、そんなに【丹羽家秘蔵のお宝映像】が欲しかったの?

 まあ~お約束ということで。お約束お約束♪




※※※




 帰り道、訪問する時の少し沈んだ気分とは打って変わり、清々しい気持ちで義彦宅を後にする【お約束の三人娘】達であります。

 妃和も少し元気になってくれたようですし、ほんと良かったですよねぇ~♪

 ですから、会話も弾んでいるようで、とても楽しそうです。

 

 深雪:「ねぇ~明日は日曜日だし、家に遊びに来ない?

 せっかくだからさ、もらった写真をネタに盛り上がりましょうよ?」


 ミカン:「わぁ~い♪賛成~♪」


 妃和:(そうだよね、こうゆう時は一人で居るより皆といたほうがいいよね)


 妃和は親友のお誘いに感謝します。

 

 ではでは、今夜はお泊り会ですね。

 女が三人寄れば姦しいと言いますし、これは、お・や・く・そ・く・の展開かな?

読んでくれてありがとぉ~♪

また来てね♪

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ