おまけ ダンジョンからの帰り道
ミギブの傷が癒えダンジョンの中を三人が駆ける。
―――― 自己治癒魔法
隣で走るミギブを見てソラは動けないまでの傷をあっという間に治してしまったその力に今日何度目になるかわからない尊敬の念と驚愕の気持ちを心に浮かべる。
その一方である疑問もふつふつと心の中から湧いてくる。
この疑問を聞いてよいものかどうか隣で走るルナの綺麗な横顔を凝視する。
「あら、どうされたのですかソラさん。私の顔に何かついてますか」
二コッと可愛く笑って見せるルナを見て、ソラは慌てたように
「い、いえ。実は一つ気になっていたことがあって」
と、言葉を繋ぐ。
「あら、なんでも聞いてください。ソラさんのお願いなら私は何でも大歓迎ですよ」
「ほんとうですか。いや、でも別に大したことじゃないんですけど」
「全然かまいません。ソラさんが疑問に感じていることを私なんかが解決できるのであればそれは私にとって至上の幸せですから」
「ほんとですか。それじゃ気になってたんですけどさっきの自己治癒魔法なんで僕にはかけてくれなかったんですか? そしたらわざわざルナさんにおんぶしてもらわなくても済んだような」
「………」
ソラの言葉にルナがさっきまでの笑顔から一変無表情になる。
「僕をわざわざおんぶするメリットなんて何もないし。重いし、動きずらくなるし、それにさっきの戦いで血も出てるし汗もかいてるから、あまり密着するとよくないと思うんですよ。さっきの魔法をかけてくれたらルナさんがわざわざ僕に触れる必要もなかったのかなって」
その言葉にルナはソラに触れられず温もりも匂いも感じられなかったことを想像する。
「ルナさんなんでそんな残念そうな顔してるんですか!? それとなんで僕に魔法をかけてくれなかったんですか?」
「………」
ルナはしかばねのような顔をしている。
「あれ? ルナさん? ルナさーん? なんでそんな顔をしてるんですか? はやく僕に魔法をかけてくれなかった理由を教えてください」
ソラの追及はミギブの
「ソラ、もう許してやれ」
という言葉による静止が入るまで永遠と続いたのであった。なおソラ本人は何を許せばいいのかわからず頭に?マークを浮かべた。
これを機にルナの中でのミギブの評価がゴミクズからクズにランクアップした。
明日は複数話更新します。
お気づきかもしれませんがルナのソラへの好感度はマックスを通り越してます(むしろ若干病気レベル)




