如月邸にて
ブックマークが増えました!
3人のブックマークしてくださった方々、本当にありがとうございます!この場をかりて感謝の念を送らせていただきます。
いやまああのマンモス学校と敷地が同じくらいっていうからある程度覚悟はしてたよ?
だからもちろんリムジンが来た時は、お、おぉうぐらいですんだし。
どこかのアニメで見たような黒服の男が乗ってた時はビビったけどさ?
「まさかお前が…………うちの学校の理事長の孫だったのかよ!!」
「五月蝿いわね……、というか言ってなかったかしら?」
「言ってねぇよ、ってかお前……え?マジで?」
「マジマジ、そんなに意外かしら?」
「いや、意外っていうか……だって、お前、そんなにお金持ちって感じしないし」
「えーそうなの?」
どうやら不服そうだ……でも見えないものは見えないしな〜。
「いやだってお前サイゼとか知ってたしさー、駅の場所も知ってたじゃん?フツーお嬢様ってなんかそんなに世間慣れしてなくない?」
「フツーって……あなたの近くにはそんな平均を出せるほどお嬢様がいるのかしら?」
「うっ……」
「それにお嬢様だっていつも誰かがいるわけじゃないの、友達と買い物だって行くし外食だって他に合わせて安い所にしないといけないの、お嬢様だってアニメやライトノベルじゃないんだからそんなお嬢様なんて今どきいないと思うわ」
「へー、そんなもんなのか……。」
いや、学校の友達がその学校の理事長の娘or孫ってのも充分にアニメ的展開だけどな!
「お着きになりましたお嬢様、お客様」
「あ、はいありがとうございます」
「ありがとう」
と、いつの間にか着いていたらしい。
てか、着くまでになんかでっかい門潜ってたんだけど、しかもその門潜ってからここにつくまで5分ぐらいかかってたぞ?これ帰りどうすんだよ、送ってもらえるんだろうな?
「何ボーッしてるのよ、置いてくわよ?」
「いやちょっと待てよ、こんな広い所で置いてかれたら迷子になるわ!」
「ただいま〜」
おお!これは凄いお出向かいが…………あれ?
「おかえりーっと」
「いやお前自分でただいまとおかえり言うとかそんな深夜帰りのサラリーマンみたいな……出迎えとかいないの?」
「しかたないじゃない、1回1回お出迎えなんて出来る分けないじゃない」
「へー、やっぱりああゆうアニメとかはフィクションの産物なんだな……」
結構ああゆうの憧れたんだけどなー。大勢で出迎えーとか、身の回りの事をメイドさんが全部やってくれてるとか。
「なによそのガッカリした表情は……ごめんなさいね、夢を壊しちゃって」
「まあ、それでもこんな広い家に住んでて出迎えにリムジンが来るなんてのは充分に夢みたいな話だけどな」
「あらそうなの?私は生まれた時からこうだったからよくわからないけど……」
「無自覚の自慢ってウッザ!」
「何言ってるの?もちろん自覚してたわよ?」
「それはそれでうざいな!」
「どっちにしろうざいんじゃない」
「いやまあ、ぶっちゃけそんなにうざくないけどね」
「どっちなのよ」
まあただの自慢ならウザかっただろうけど、そんな鼻に掛けたような自慢じゃなかったし、嫌味ったらしくないし、なにより本当の事しか言わないコイツだからこそたいして嫌味も感じないんだろうけどな。
「ほら、着いたわよ私の部屋」
「お、どれどれ……」
「ってちょっと待ったぁ!」
「は?」
「は?じゃないわよ!なに普通に入ろうとしてるの?仮にも女子の部屋なのよ!?」
いや、仮にもって……もっと自分に自信を持てよ……。
「いや、てか早く作業始めないだし」
「うっ、まあそうだけど……ちょっとでいいから待ってて!部屋方ずけてくるから!」
「そんなに散らかってるの?」
「そういう事を女子に聞かないの!」
「はいはい、まあ、俺は待ってるよここまで遅れたのも全部俺のせいだしね」
「はいは一回、ってもう古いわね……じゃあちょーっとだけ片してくるから」
「OK、ちなみにどんくらい?」
「うーん、5分ぐらい?」
「あーおっけOK」
よし、まあ多分10分以上かかるだろうな、片付けなんてし出したら終わらなくなることの一つだしな……。
「まあ、俺は5時間待たせてるからな、今更10分や20分待つぐらい大したことないけどな、そんな事より……トイレは何処だ?」
「ふー、なんとか間に合った……、てかこれ帰り道わかんねぇな。こんな広い屋敷だし、誰かいないかな……」
取り敢えず手当たり次第行ってみるか!
コンコン「失礼しまーす。 ……失礼しましたー」
コンコン「失礼しまーす。 ……失礼しましたー」
コンコン……
いねぇ、いや、居ないってよりも部屋が多すぎて限りがない……どうしよう……早く戻らないと、こっちが待ってた筈なのに待たせることになっちまう。
……あれ?なんかどこからか話し声が……この部屋か、相手の声が聞こえないって事は電話中か、終わるまで待つか……。
お、終わったらしい。よし、行くか!
コンコン……「どうぞ……」
年老いた事がわかるほど萎れた声だがしっかり芯が通っており、聞き取りやすい、いい声だ。……てかこの声どこかで……
「失礼します……って理事長!?」
「ふぉっふぉっふぉっ、どなたかと思えばうちの学校の生徒じゃないですか……わざわざ我が家に訪ねてくるとは大事な用でもあるのですか……?」
「いえ、私は真実さんにお誘い頂いて来ました」
うわーなんかなれない敬語なんて使うと違和感が仕事しすぎてやばいんだが……。
敬語下手すぎて怒られやしないかと不安になっていたのだが帰ってきたのは予想外にも先程よりも明るい声だった。
「おお!真実のお友達か!いやーよくあんな孫と友達になってくれました!確か今は面倒な性格でしょう?」
「え、えぇまぁ……え?「今」は?」
「えぇ、孫は今とある探偵物の漫画にはまっているようでしてな、そのせいで性格まで、真実を追い求める変な性格に……名前がたまたま真実なのも影響しているのでしょう、おそらくしばらくはあの性格だと思います……」
「は、はぁ……」
え?つまり……まみは1種の中二病みたいなものの影響であんな性格だって事?
あんなにイジメみたいになっても変えなかったのも「逆境に立たされてる俺カッケー」だったってこと?
ガッカリすぎるだろ!もっとちゃんとキャラ付けしとけや!
「え?今はって事は昔は違う性格だったりしたんですか?」
「えぇ、昔バトル物のアニメにハマってる時なんかはそりゃ大変でしたよ、なんにでも戦いを挑んでましたよ、それこそ犬や猫から私にまで……でも心優しい子ですからねぇ、最後には毎回引き分けにしてくれてましたよ……ふぉっふぉっふぉっ……」
なにそれかわいい。
「へー、他にはどんな性格の時があったんですか?」
「他にはねぇ……」
「なるほど、で?ずっと時間も家のまとり図を聞くのも忘れて、話し込んでたら知らぬ間に時間が過ぎててまた私が三時間も待たされたってこと?」
「いや……あの……すいませんでした……」
「すいませんでしたじゃない!いい?これはあなたの仕事を手伝うためにやってることなのよ?それなのに当の本人が8時間も作業時間を減らしてどうするの!?」
「返す言葉もございません……」
「これは命令二つね……」
「えぇー!」
「なに?なにか文句でも?」
「いえ、ないです」
「本当に?それが真実?」
「本当はあります……」
「生意気な!」
「だから俺はどうすりゃいいんだよ!?」
あーあ、早くこの性格の時期終わってくれないかな……。
多分そのうち主人公の名前変えます。
↓
変えましたwww