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 魔昌石をゲットしたワタクシは屋敷に帰りマールン君の本を見ながら、準備に取り掛りました。


え〜と何々、材料が揃ったら魔方陣の作製・・・えっ何このめんどくさい術式は、複雑怪奇にして何より細かい。

これ書きあげるのに何ヵ月掛かるのよ?

しかしこれは村の皆さんにやって貰う訳けにはいきませんね。

ふ〜しようがないですね、やりますか!


ワタクシも魔術師の端くれですので多少の魔方陣は書いた事もあるのですがここまでの物は初めてです・・・ですのでクロちゃんお願いだから書いた所を踏まないで下さい。

いけませんそこでゴロゴロしては・・・はぁ、まぁ慌ててもしょうが在りませんね。

クロちゃんが寝てからのんびりやっても構いませんし、ではクロちゃんのご飯のついでにワタクシの夜食の唐揚げでも作りますか。



昼間はクロちゃんと遊び夜は地下室でベタを塗る。

昼はクロちゃんと魔獣ステーキを食べ、夜は一人で唐揚げを頬張る。

少々睡眠が足りませんが、元役人、必要と思えば徹夜の数ヶ月、なんて事は在りません。


ワタクシもまだまだ若い者には負けません!


普通なら半年は掛かる(自称)作業を三ヶ月で終わらせたワタクシは少々寝不足気味のハイテンションのまま次の作業を行う為マールン君の本の続きを読み始めました。


え〜魔方陣が書き終わったら次に魔昌石を取り出します。

ほうほう、

魔方陣の中心に魔昌石をセットします。

なるほどなるほど、

その後呪文を詠唱します。

了解・・・

呪文の詠唱が済んだら終了です。

はい、終了しました。


ワタクシが、呪文をを唱えると魔方陣が凄まじい光を放ち始めました。

えっナニ何なのワタクシは、必死でマールン君の本を読みました。

この呪文を魔方陣の中で言ったらもう後戻りは出来ません。唱える前に本当に死の壁を乗り超える覚悟があるかどうか、よく考えてからおこなって下さい・・・聞いて無いよ〜ワタクシは絶叫しながら意識を失いました。


教訓、実験は最後まで読んでからおこなうべし。

ワタクシは、また一つ賢くなってしまいました。




う〜ん、あ〜よく寝た。

あ〜ワタクシ実験の最中に寝ちゃったのですね、

ふ〜恐い夢を見てしまいました。

ワタクシが孔明の罠にハマリあえなく死んでしまう、なんて恐ろしい幾らワタクシがおっちょこちょいな所が在るからって、幾らなんでもそれはナイナイ!


はっはっは、さぁ朝から馬鹿な事言って無いでクロちゃんのご飯の支度でもしますか!

ワタクシは地下室を出て取りあえず顔でも洗おうかと洗面台の前に立ちました。

その時鏡の中に少年時代のワタクシが写っているではありませんか。

そうそうこの頃はまだ髪の毛もフサフサしてましたね、一寸顔色が青いですがやはり徹夜のせいですかね〜・・・えっ!


ワタクシは鏡を見ながら自分の手を動かしてみた。

右手上げて左手上げて右手下げて左手下げない。

うん、どうやら目の前の鏡に写ってるのはワタクシらしい。しかし何故いきなり毛がフサフサに、じゃなくって若返った・・・もしかしてあれ(実験)成功しちゃったとか・・・?


先ずは確認を!

魔術師として二流のワタクシでは唱えられなかった呪文・・・看破!


名前 ベール

種族 リッチ(改)


・・・えっ・・・リッチ・・・リッチって・・・


リッチ 負の魔術師が死の壁を超え不死者となっ た者の呼び名


リッチ〜!どうやらワタクシは死の壁を乗り越えたらしい・・・大変残念な形で。


落ち着け〜ヒッヒッフ〜ヒッヒッフ〜

リッチと云えば普通はミイラか骸骨の形をしてるはず、目の前の鏡に写ってる美少年は少々顔色が悪いだけで間違っても骸骨なんかじゃない。

そうだ、言ってて何だがワタクシは元が二流の魔術師、死の壁を超えてもその辺は変わらなかったのでしょう。

失敗っ失敗っ!

一応もう一度やり直すか・・・(改)って云うのが何か気になるし・・・看破!


リッチ(改) 核として使った魔昌石がドラゴンの 心臓であった為、近隣の魔力溜まり より常時魔力を汲み上げ続けている

結果ミイラ化せずにデブのまま。


デブではない!

ぽっちゃりだ!

何が看破だ、誰だこんな下らん術式作った奴は!


ハァハァハァ不死者になっても息は切れるか。


取りあえずクロちゃんに餌をやりながら今後の事を考えよう。

死の壁を超える積りは無かったが超えちゃった以上バレたらお尋ね者だよな〜何とか誤魔化さねばなりませんね。


ワタクシは必死でこれからの事を考えながらクロちゃんを捜しました。

それにしてもクロちゃんは何処に行ったのでしょう?

可笑しいですね、いつもならワタクシが起きてくればすぐに寄って来るのですが、

ワタクシはクロちゃんを捜す為、玄関を開け外に出てみました。


そしてワタクシの目に飛び込んで来た光景は王国騎士団と村人の皆さんのバトルシーンでした。





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