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【TS転生異世界格闘バトル小説】転生美少女(元♂格闘家)はその拳で無双する ~魔法? スキル? 知るか! 鋼鉄の肉体とMMA技術で、理不尽も陰謀も全部ブッ飛ばす!~  作者: 霧崎薫
第4章:闘技場の異端児

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パート3: 闘技場のポスター

 その羊皮紙には、力強い筆致で何かの絵と文字が描かれていた。文字は読めないが、描かれている絵は、剣を構えた屈強な戦士や、牙を剥く獰猛なモンスター、そして熱狂する観衆のようなものだった。中央には、大きな杯――トロフィーのようなものも描かれている。


「…なんだ、あれは?」


 俺は思わず呟く。


「ああ、あれですか?」


 俺の声に気づいたセレスが、ポスターを見上げて言った。


「レンブラントで近々開催される、闘技大会の告知ポスターですよ。『剣闘祭』と呼ばれていて、この都市の一大イベントなんです」


「闘技大会…剣闘祭…」


 俺はその言葉を反芻する。闘技…つまり、戦って強さを競うということか。前世で俺が身を置いていた世界と、少し似ているかもしれない。


 ちょうどその時、近くにいた冒険者たちが、ポスターを見ながら大きな声で話しているのが聞こえてきた。


「おい、見たかよ、今年の剣闘祭のポスター!」

「ああ、見たぜ! なんでも、優勝賞金が去年より更に跳ね上がったらしいじゃねえか!」

「マジかよ! こりゃあ、一攫千金のチャンスだな!」

「だが、その分、腕利きの連中も集まるだろうぜ。特に、去年のチャンピオン、『赤髪の狂戦士』も出場するって噂だ…」

「うへぇ、マジかよ…勝てる気がしねえ…」


 (賞金…腕利きの連中…チャンピオン…)


 俺の耳に、興味深い単語が飛び込んでくる。

 金が稼げる。そして、強い奴らが集まる。


 俺は、無意識のうちに拳を握りしめていた。


 リルカ村での騎士団との戦いは、俺に自分の力がこの世界でも通用するという確信を与えた。だが、同時に、体力的な限界や、魔法という未知の力への対処など、課題も見えた。

 もっと強くならなければならない。この世界で生き抜き、あるいは元の世界へ帰る方法を探すためにも。


 そのためには、実戦経験を積むのが一番だ。

 そして、強い相手と戦うこと。


 この闘技大会とやらは、その絶好の機会ではないだろうか?


「セレス」


 俺は隣に立つ魔法使いに声をかけた。


「その剣闘祭、誰でも参加できるのか?」


 セレスは、俺の目の色が少し変わったことに気づいたのか、興味深そうな表情で答えた。

「ええ、基本的には。いくつかの部門があるはずですが、冒険者や腕に覚えのある者なら、予選を勝ち抜けば本戦に出場できると聞いています。実力さえあれば、身分は問われないはずですよ」


「…そうか」


 俺は短く頷き、再びポスターを見据えた。

 そこには、まだ見ぬ強敵たちと、勝利の栄光が描かれているように見えた。


 決めた。

 俺も、この剣闘祭に出てみる。

 自分の力がどこまで通用するのか、この異世界の強者たち相手に試してやる。

 そして、このフローネという名を、この都市に刻み込んでやる。


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