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序章〜雪は振りゆく記憶とともに〜
とある元、雪国の草原に一本寂しくたっている木がありました。その日は、とても寒く、たくさんの雪がしんしんと降っていました。そこへ一人の旅人がやってきて、「世界樹だ。。」と感極まったかのような声で言いました。それを聞いて、一人(?)の精霊が現れました。その精霊はその木の精霊でした。
精霊は、
「旅人よ、我はもう長くはもたぬ。ゆえに、そなたに我の語る話を聞いて覚えていてほしいのだ。少しながいはなしになるが、聞いてくれるか?」
と、言いました。旅人は、まだ夢見心地のような表情でぼんやりとした意識の中で、「もちろんです。」
と、気づいたら答えていました。
そして、世界樹の精霊は語りだしました。この世界に何があったのかを。