表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/8

(5)

 1時間しない内に、更にサイレンの音。

「状況、どう?」

 同じ強化装甲服を着てるんで、一見すると見分けが付かない3人が到着したけど……腹部の個人マークで識別は……えっと……。

「あのさ、個人マーク変えなよ。同じのの色違いだと、暗い所じゃ識別しにくい」

 ウチのチーム7人の内、4人は、昔の子供向けアニメに出てきた色以外はそっくりな恐竜「凶暴6姉弟」。

 そして、やって来たのは、その内の3人の(りん)ちゃん、サツキちゃん、弥生ちゃん。

 更に今は夜中で、カメラと網膜投影モニタ越しに見てるんで補正さてるとは言え、人間の目は暗い所では明るい場所に比べて色の区別が困難になる。

「あ、そうだ。本題。警察署内ほぼ全部捜査したけど……生存者……無し」

 アカリちゃんが、げんなりした声で答える。

 一度に多数の「使い魔」を使役(つか)えるアカリちゃんが、警察署内を走査、生存者が居た場合に大体の位置を特定し、「気配を探る」系の「魔法」が得意な(りん)ちゃんとサツキちゃんで、生存者の詳細な位置を特定する筈だったんだけど……残念ながら、生存者は未発見。

「警察署内に結界とかが張られてる場所は無いの? 結界内に生き残ってる人が居ても気配を感知出来ない可能性が有るよ」

「無かった」

「そもそも、最近は、二四時間以上、警察署内に被疑者・参考人を拘束するは違法で、拘置所・留置所は第三者機関が警察署以外の場所で運営してる。あと、『呪いの品』系の危険な証拠は警察署とは別の場所で管理されてる。異能力者や『呪い』とかに対処する設備は、警察署内には、ほとんど不要の筈」

 その声の主は……。

 青地に銀色のプロテクター付のライダースーツ風の服。

 右のこめかみに「鬼の角」を思わせる意匠が有るヘルメット。

 地元の「正義の味方」の1人であるコードネーム「ピンガーラ」。

 「鬼」系の変身能力者で、通常の「魔法」「超能力」が苦手とする物理現象を発生させる異能力……具体的には高圧電流の放電……を得意としている。

「ところで、それ、何?」

 彼女は、両脇に段ボール箱を抱えていた。

「あたし達が使ってる地上用ドローン。その中でも一番汎用性が高いヤツ」

 そう言って、彼女が箱の中から出したのは、ドローンと言うより、ヴェロキラプトル型の小型ロボットだった。

「こいつにサンプルを取って来らせる」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ