【導者】との対面②
上手く書けなかったので、呼び飛ばして頂いて構いません……何の伏線も無いですし……
レベルが46から、50に↑。
新技『影喰らい』の会得。
フェンリルから、ダンジョンへの立ち入りを認められた。
この三点を抑えれば問題なしです!
フェンリルさんが言うには、あの森で一線を交えた黒狼は、彼女? の種族(銀狼族というらしいです)の裏切者で、魔物堕ちしてしまった事で、毛皮が黒に染まっていたみたいです。その結果、森に危険が及ぶ前に処理しようと手を拱いていた時に、私が現れ、丁度良いと思ったフェンリルさんが、私に黒狼を処理させようとしたみたいです。え? なんで、自分で処理しなかったんですか? との問いには、二つ返事で、「我々、元老院は迂闊に現世で力を振るえぬのだ」、と返されます。
え、その設定、今要ります? 仲間の尻拭いぐらい、力を振るってもダメなんです? それでは、ただ其処に居るだけの厄介な……コホン。少々口悪が過ぎました。……声に出してないのでセーフです。
あっ、あと。メドゥーサちゃんと離れた場所に転移したのも、この人? の仕業だったみたいです。それもまた、あの場に私を誘い込むための布石だったのでしょうね。
「それに、お前が先程、自分で言っていた事だが、 私は【導者】だぞ。言い換えれば、導く者だ。お前に然るべき試練へと導いただけに過ぎない。なにせ、これからお前が私の管理するダンジョンで生き残る為には、あれとの戦闘は、お前にとって必須であったからな」
「半分、言い訳に聞こえますが……まぁ、納得はします」
確かに、黒狼との戦闘は、私に大きな成長を齎しました。自分で言うのも如何かとは思いますが、データとして残る、根拠のある発言です。
先ず、レベルが上がりました。そして、心持の変化。あるいは成長。そして、新技の会得です。黒狼を仕留めた最後の『影喰らい』は、即刻で思いついた新技でした。
ゲームにも実在しない魔法なので、完全に私のオリジナルです。ヤッタネ!!
そうそう、あの黒狼のレベルは61だったみたいです。
――え、ギリギリSランクの魔物じゃないですか……!!
とはそれは聞いた私のツッコミですが、同時にある種の納得がありました。
(確かに、レベル61ぐらいの強さはありましたよね……)
苦戦した分、勝手にそう思えるだけでしょうか?
そんな、レベル61の黒狼を倒したんですから、当然レベルが上がりましたよ。ここで、クエスチョーン!! 一体私のレベルはどれぐらい上がったでしょうか!!
正解は…………私にも分かりません!!
だって、ステータス見れないんだもん!! メドゥーサちゃんが言うには、「4レベルぐらい上がってるんじゃないかしら」との事でした。何か、見れる手段があるのでしょうか? 取り敢えずメドゥーサちゃんの言葉を信じるとして、そうすると私の現レベルは46から4つ上がった50レベルと言った具合でしょうか? まだゲームの中盤程度の強さですかね。
まぁ、全てがゲーム通りでは無い事は今回の一戦で思い知らされましたよ。本来、レベル46の私がレベル61の敵を倒せたのも、ゲームではあり得ない展開です。
あくまで基準や、指標程度にゲーム知識を使っていきましょう。さもなければ、また痛い目を見そうです。
「そして、見事私の試練を乗り越えたお前には、望み通り私の管轄下にある試練の場への立ち入りを認めよう。だが、努々忘れるな。 私はまだお前を認めた訳ではない。もし、試練を経て、お前が私を認めさせる事が出来たのなら、この【導者】が、お前の旅路に幸運を導いてやる事を約束しよう」
それだけ宣告し、フェンリルさんは凛々しく後ろに振り向き、そのまま立ち去って行きました。
――――いや、そこまでは頼んでないですが!?




