⑦今回のまとめ/皆さんが憲法について考えて欲しい事
筆者:ここまで読んでくださった方々も、色々な論点にそれぞれ飛んで行ったのでとても分かりにくいと思います(笑)。
実際にそう言う厳しいコメントも頂きました。これは純粋に僕の力不足ということです。
質問者:逆に言うとそれだけそれぞれの項目で複雑な論点があるということですね……。
筆者:そういう要素が多分にあります。
そんな中で憲法改正について僕の考えを簡潔にまとめさせてもらいますと、
1、憲法は「行政権を縛る鎖」としての役割があります。
そんな中、日本国憲法は、後々には憲法は絶対的に改正したほうがいいです。(GHQの押し付け憲法という性質もあります)
戦後77年1度も改正されていないというのはかなり問題でもあります。
2,憲法改正の国民投票は憲法改正草案ごとに〇×を付ける形式になっている。
どうなるのか分かりませんが、今のところは、「自民党が改正したい4項目」が全て盛り込まれている草案1つを国民投票する可能性が高いと思われます。
3, しかし、「緊急事態条項」に関しては、
現在の発令できる「緊急事態宣言」では「命令」措置を行えないことから有事に対応できないと考えられています。
ただし、「緊急事態」の定義があやふやな状態や「安全装置」について議論されないままだと危険です。
なぜなら、これからのベーシックインカムなどの政策と「悪い化学反応」が発生する可能性が非常に高く、まだまだ議論するべき点は多いと感じます。
ましてや9条の“ついで”のような感じで改正して良いモノではないでしょう。
当面の課題については個別法の制定など柔軟性を持つべきです。
つまり「緊急事態条項」が草案にあるだけで賛成するべきものではないと筆者は考えます。
4, 9条についても、軍事においてアメリカに隷属している態勢が問題なのですから、
「軍事における脱アメリカ」のロードマップが出来ない以上は焦る必要は無いように感じます。
そもそもの問題として、「軍隊」とは関係ない状況の外交に関しても強く言うことが出来ませんし、
9条を改正するよりも先にスパイ防止法制定(これに関してもスパイ活動の定義を正確にしないと危険)など重要なことは山ほどあります。
と言う感じです。
毎回申し上げていますが、これは僕の意見ですので多様な意見があっても良いと思いますし、
それを否定するつもりはありません。
ただ、論点として「こういうことがあるんだよ」と言うことを知ってもらって、
知識として国民が持った上で議論や判断していただきたいということです。
改正された後で、「知らなかった」と言ことは許されることでは無いですから他人事ではなく「自分のこと」としっかり理解して考えて欲しいと思います。
質問者:これは比較的簡単にまとまりましたね――何だかここまでのがかなりまどろっこしかったような気も……。
筆者:まぁ、僕は結論だけボン! と出されても納得しないタイプなので“僕のような思考回路の方向け”ということで本稿の②~⑥をご覧ください。
質問者:ところで、一つ思ったのですが、そもそも憲法改正のための国民投票が行われる最短の日程はいつごろと考えられますか?
筆者:そうですね。
全国の投票所において国民投票を行うので、国政選挙の時に同時にやるのが本来であれば望ましいです。
しかし、2022年参議院選挙が終わりますと、
衆議院の解散が無い限り次の選挙は2025年と言うことになります。
周辺の事情も考えるとそれではあまりにも先過ぎると考えるでしょう。
そうなると、最短であるなら多くの選挙が全国で同時に行われる2023年4月の統一地方選挙の時が最も適切なタイミングかなと言う風に思いますね。
質問者:つまり憲法草案が出来るのは次の国会と言うことになりそうなんですね?
筆者:そうですね。
ただ、通常国会が開かれるのが1月からですからちょっと23年4月の統一地方選挙には間に合わないリスクがあります
そうなると、秋から冬にかけて臨時国会が開かれてそこで憲法の内容について具体的な審議が始まるのかなと思います。
質問者:それぐらいの時期に草案が完成しそうなんですね?
筆者:ええ、今後は秋から冬にかけての具体的な原案や草案が出来次第、
「自民党が改正したい4項目」での想定外の問題点があったら解説したいのと、
その4項目以外の重要な改正点、個別的な論点があれば解説していきたいと思います。
草案が出来たなら、各項目について改正するメリットだけでなく
デメリットも国民投票までの間に知識として持っておくことが国民にとって必要な事なのかなと思いますね。
質問者:法律の問題ですと様々な論点があって本当に大変です……。
筆者:特に憲法は国の根幹を成し得る存在ですから特に繊細なんですよ。
ただ、これを簡単に国民投票で通してしまうことになると政府が暴走する危険性が上がっていきます。
今の世の中は様々な国難が次々と降りかかってきていますから、
国民はこれまで以上に政治に関心を持ち、政府がどのような政策を実行していくのか見ていく必要があるように思えます。
ここまでご覧いただき、お疲れさまでした。そして、ありがとうございました。
今後も日本の社会問題や国際情勢について個人的な見解をまとめて行きたいと思います。
よろしければ過去に僕が書いた文章もご覧ください。
今後ともどうぞよろしくお願いします!