表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/6

バレンタインまでの道のり

すごく久しぶりの投稿になります。

今日はバレンタインデーなので、それに合わせて何かバレンタインネタで一つ作ってみたいと思い書いたものです。

朝の家事を一通り終えた私は、リビングに備え付けられているタブレット端末で今日の朝に出た電子広告に目を通すのが日課でした。

スーパーで安売りやセールがあれば買い出しに行こうと思うからです。


ジュリアス様は御自身の給料や家計の管理を全て私に任せて下さっています。

ジュリアス様の給料は、大佐という御立場でもありますし、決して安くはありません。

生活費に困っているという事は無いのですが、やはりご主人様の大切なお金を預かっている以上、無駄遣いをするわけにはいきません。


出費を少しでも抑えられるものなら抑えて、ご主人様の貯蓄を少しでも多くしておく事が私の仕事なのです。


しかし今、私にはある悩みがあります。


「はぁ~。もうすぐバレンタインデーなんですよね」


バレンタインチョコの特集記事を見ていた私はつい溜息をして、そんな事を呟いてしまいました。


バレンタインデーと言えば、誰もが知る年に1度のイベントです。

女性が意中の男性にチョコレートを贈るという歴史ある伝統行事。


ジュリアス様は甘い物は勿論、食べる事が何よりも好きなお方。

この広告に載っているようなチョコを贈ってあげたら、きっとすごく喜んで下さるだろうと思います。


チョコを美味しそうに食べるジュリアス様。想像するだけで素敵です!


ですが問題があります。

奴隷は財産を持つ事ができませんので、当然チョコを買おうとするとジュリアス様からお金を拝借する事になってしまいます。

ジュリアス様のお金で、ジュリアス様に贈るチョコを買う。

これは少しおかしな話ではないでしょうか。

養成所で習った奴隷基本法に則ると、奴隷には人に何かを贈るという行為ができないのではないか。

なぜなら、そもそも奴隷はご主人様の所有物なのだから。


「ジュリアス様に日頃の感謝も込めてチョコを贈りたいのですが、奴隷の私にはそれは許されないんですよね」


っていけません。こんな事を考えていては、まるでジュリアス様の奴隷である事を嘆いている様ではありませんか!

いつもジュリアス様には良くして頂いているのに、私とした事が何と罰当たりな事を!


「あ~腹減ったな。ネーナ、何かお菓子とかねえか」


そう言ってジュリアス様が、突如リビングに入って来られました。


「じゅ、ジュリアス様ッ!!」

私はつい過剰に驚いてしまい、咄嗟に電子広告を閉じました。


「な、何でそんなに驚いてるんだよ?どうかしたのか?」

ただ部屋に入っただけで私が驚いたものですから、ジュリアス様も吊られてビックリしたようです。


「あ。い、いえ。何でもありません。すみません。驚かせてしまって」

考えてみたら、何も驚く必要は無いですよね。私はただ広告を見ていて、そこにたまたまバレンタインチョコの広告もあったってだけの話なんですから。


「い、いや。何でもないなら良いけどさ。それより何かお菓子は無いか?クッキーとかチョコとか」


「うぅ!」

“チョコ”というワードに私の身体はビクッと反応してしまいました。

幸い、ジュリアス様は気付いていない様で良かったですが、もし見られていたとしたら明らかに不自然です。

「あ、えぇと、クッキーなら確かあったはず。少し待って下さい」

今夜までにはバレンタインデー当日の回を投稿します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ