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ちょっと今回の文章自分で納得してないので、ちょくちょく書き直したり追加したりすると思います。
これって、あの時と一緒じゃね?
竜馬はスローモーションにも見える世界の中で、宙に浮かぶ獣を見て興奮の前兆にいた。
心臓が高鳴り躍動する。力がみなぎってくる。
「なん……だぁ……?」
後ろに後退した見方も、兜の中で目を丸くしている。
そして、これが俺に与えられた力なんだと確信する。圧倒的なまでの力、知覚、速度。
集中力を高めるほど周りの動きが遅く見え、飛ばされた豹虎の後続が味方の行方を振り返るのまでゆっくりと見える。
条件がなんなのか、いまいちピンとこないが、代わりに漲る自信に満ち溢れる。
「これならいける……!」
返す刀で、こちらを見もしない豹虎の兵士に同じように峰打ちでホームランを食らわせる。
左右に打ち分けられた両者は、別のところで戦っていた味方を巻き込み戦闘不能となる。
竜馬は気持ちよくバスターソードを肩に担ぎ、しばし思考する。
これからどうすべきか。
だが、それを見逃す程相手も甘くない。
竜馬を危険だと察知し、自分の持ち場を捨てて一斉に襲い掛かる。
彼らの不運は、その並外れた反射神経であろう。同時に襲い掛かったその陣形は、見事に竜馬を正面に半円をきれいに描いていた。
それはつまり、竜馬の放つ一振りの軌道上にすべて収まるということ。
そして、竜馬は剣の正しい使い方をしたこと。
見るものが見れば、こう答えたかもしれない。
あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
「あいつらは 奴の前で全員で斬りかかったと
思ったら いつのまにか斬られていた」
な… 何を言っているのか わからねーと思うが
おれも 何をしていたのか わからなかった……
頭がどうにかなりそうだった…… 催眠術だとか超スピードだとか
そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を 垣間見たぜ……
それほどに竜馬の太刀筋は速かったのである。
峰ではなく刃で胴体を両断された者たちは、剣の風圧を受け周囲に飛び散る。
「どうやら俺は、とんでもない力を手に入れちまったみたいだな……」
まるで、自信が満ちるほどに、どんどん力が溢れてくるように。
周囲の敵が一掃されたのを確認して、バスターソードを地面に突き立てる。
「あ、あんた一体……何者なんだ……、ですか?」
自らの指揮官が敗れ、これから苦戦を強いられるだろうと覚悟していたロックビルの配下は、呆然として腰を抜かし竜馬を見上げていた。
その問いに、竜馬は名乗りを思案した。
自分は異世界人だ。
この、自分の常識からかけ離れた世界で、自分はきっと異端児なのだろう。
でも、
これだけの力があれば、きっとこの世界でもやっていける。
これだけの力があれば、自分の思うままに生きていける。
自分勝手に気がままに。この世界に来てからの不安が一掃される。
そして、そんな存在に一つ思い当たる。
「俺は、異世界から来た傾奇者。古沢竜馬だ!」
タイトル的にはいくつか挟まりましたが、やっと区切りのいい感じのとこまで書けました。
何か感想とか要望とかあったら、ぜひお願いします。
魔法とかも出すかどうか悩み中です。