第32話
間違えて内容が前話と重複してました。
大変失礼しました!18:05修正しました。
7月27日。夏休み四日目、朝になると飛び起きる!
昨日の岳人さんからの話は、衝撃的だった。私だったら、どうなってしまうのだろう。
変な小説かなんかだと思って、読むだけで健一さんと交換日記になってなかったら?
健一の日記も、日々の状況を記録する普通の日記みたいになって、ある日更新が止まってアプリも消える。
そして、ある日に突然知ってしまう。日記が本当の事で、日記相手は本当にピンチだった事を。しかも、名前も顔も知っている相手だったなんて!
私が返事を書いたのだって、最初は面白半分だった。
「あー、ヤメヤメ!考えるなら健一さん達を助ける方法!」
健一さんの日記は無事に再会したし、白竜は味方っぽいし、魔法覚えたし!
魔法良いなぁ、使えるなら私もって思う。
健一さん達を助ける方法、まだ見つからない。でもね、彩花も岳人さんも千智さんもいる。このメンバーなら、なんだってできる気がする!
とりあえず日記アプリを開いて、昨日みたいにドキドキしながらチェック。
「来てますように、来てますように!」って祈りながら画面をスクロール。
やった! 今日も日記は大丈夫!
『守護者の老人と再会し、話しをしました。今回の異変で大平原の殆どが消えたそうです。とんでもない規模です。ただ、この異変で世界の揺らぎが出ているとの事、もしかしたら帰還のきっかけになる可能性があると調べてくれるそうです。また、私の様な人間が居ないか聞いた所、老人の領域には居ないそうです』
ちょ、ちょっと待って。これ、すごすぎない!?
大平原がほぼ消滅? 一部が黒い森に変化したとばかり。スケールがデカすぎて思考停止。見渡す限りって言っていた広さでしょ?
でも、その大きな異変で帰還のヒントが見つかるかも知れないって、なんて言うの?不幸中の幸い?怪我の功名?
それと健一さんの近くに、やっぱり他の人間はいないって。昨日の話しだと、大平原の何処かにある森らしいから、辻褄は合う。
あ、昨日書いた行方不明の子供のこと、今まだ届いてないはずだけど。健一さん、同じ事を思っておじいさんに聞いてくれてたんだ!
連携プレー感あってなんか嬉しい!
でも、「世界の揺らぎ」ってワードが頭から離れない!
異世界だけじゃなくて、うちらの世界にもあったりして?
神隠しの原因はそれとか飛躍しすぎかな?
LINEで共有して、みんなの意見も聞きたい。
葵:健一さんの新しい日記きた! 大平原めっちゃ消滅してるし、黒い森やばすぎ! 世界の揺らぎって怪しくない?うちらの世界にも揺らぎある? それも相談したい!
彩花:は!? やばいね!昼に喫茶店集合でオーケー?
千智:子供、別なとこなのか…。やっぱ消えた大平原なのかな。図書館で県内の伝承集めた本、借りてきた!昼前に喫茶店いくね。
岳人:老人と再会できたのは朗報だな。オレは会社終わってから行く。何かあれば知らせてくれ。
葵:OK! 喫茶店集合! 岳人さんありがとう! うちらの世界の揺らぎも絶対議論したいっ!
支度して家を飛び出す!まぶしい夏の日差しがテンションに拍車をかける!
おしゃれな木のテーブルに革ソファ、最高の落ち着き空間。ここ、ちょっと高いけど長居もできてお気に入り。
アイスコーヒーとハムサンド頼んで、ノート広げて準備万端!ほどなくして、彩花がやってきた。
「葵! はやっ! てか日記マジやばくない!? 平原消滅とか規模バグってない?」
「だよね!? 黒い森もヤバすぎだし…揺らぎで帰還ワンチャンあるって希望湧く!」
そして、ポニテ揺らして千智さん登場。
「お待たせ〜、二人とも! 」
三人で、どんどん会話がヒートアップ。
「大平原がほぼ消滅ってイメージ湧かないよね…。アルビオルも異常事態だって言ってたし、健一さん、本当巻き込まれてないか心配」
「でも“揺らぎ”ってこっちにもあるかも、って考えワクワクしない?」
「図書館で見た伝承の本、神隠しって時間や空間がズレる話、けっこうあったよ!」
私もつい前のめり。
「神隠しとかパワスポの場所って、そういう‘揺らぎスポット’だったりして? 近場の行方不明事件とか調べるべきじゃない?」
「それいい! 県内の最近の失踪事件、ピックアップしてみる! 神隠しっぽい場所ヒントあるかも!」
「伝承の本にもパワスポのネタあったし、怪しいところ調べたい!」
タブレット&スマホ駆使して一斉リサーチ。やった!「不帰森」って禁足地ヒットした! 神隠し多発エリアっぽい!
「不帰森、超怪しい! 絶対なんかある!」
「昔から行方不明者多いし、見つかった人もいるんだって。でもみんな記憶が曖昧になってるってさ」
「10年前は大学生が自宅から消えて3日後に不帰森で発見、5年前は会社員がハイキング中に消えて1週間後にボーッと歩いてたとか…健一おじさんの例そのまんまじゃない?」
夕方。喫茶店のドアが開いて岳人さんが来た。
「よ、みんな。遅くなったな。盛り上がってるな?」
「岳人さん! 不帰森、完全に怪しいです!」
「岳人さん、お疲れ様! 不帰森って禁足地で、神隠しの話めちゃ多いんです」
「お父さん! 伝承本にも不帰森の神隠しエピソード載ってた! 健一おじさんの世界ともしかして…繋がってるかも!」
岳人さんはコーヒーを頼んでドカンと着席。
「不帰森、どんなケースがある?」
私はノートを見ながら説明スタート。
「不帰森って行方不明者がとにかく多い場所で、発見された人も記憶があいまいだったり…。大学生のケースも会社員のケースも、わりと最近で…子供やお年寄りも似たような話があったみたい」
「健一さんや行方不明の子供と似てる気がして」
岳人さんが渋い顔。
「確かに気になるな。ただ危険でもある。まずはもっと情報を集めよう」
「現地行きたいけど、やっぱ準備ちゃんといるよね」
「私、車出す! 地元の伝承をもっと探してみる!」
「じゃあ、千智は伝承本しっかりリサーチ。彩花はネットで不帰森の新しい情報集めて。葵は健一に不知森と子供のこと、連絡を頼む」
「了解! 健一さんに、全部伝えるね!」
気づけば外は夕焼け。
「今日はここまでだ。千智、葵と彩花、家まで送ってやれ」
「おっけー、任せて!」
帰りの車でも「不帰森行くの、ヤバいけどワクワクだね!」って盛り上がりっぱなし。
家に戻ってベッドにダイブ。日記アプリを立ち上げる。
『健一さん、私達の住む県にも神隠しの話しがありました。不帰森って知ってましたか?禁足地で神隠しの話も多くあります。行方不明の人が帰って来た場所って話しもありました。なにかヒントになるかもって皆で調べてきます』
保存を押して、画面がチラリと光る。近郊に神隠しの伝承があったなんて、今日は驚いた。知らないだけで、身近にあるもんだったんだって。
明日も何か進展するだろうか。ワクワクして寝付けない!
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