14話 中央都市ボイラー
―――夜中 見張り―――
ハルはご飯を食べ就寝した皆に代わり見張りをしている。4時間で交代の予定である。ハルはこの時間毎日素振りをしたり、新技の特訓をしている。今日はそこに意図せずマナが混ざる。
ハル 「起こしちゃった?」
マナ 「んーん、ちょっと寝れなくて。私初めてちゃんと野宿したから」
ハル 「あ、宿とかじゃなくてごめんね」
マナ 「違うの、こういう事を仲間とか友達とするの初めてだったから、昂っちゃって寝れなくなっちゃった」
ハル 「このパーティーの雰囲気慣れてきた?」
マナ 「少しずつ慣れてきたと思う。すごい楽しいよ」
ハルは、安堵したのか笑みが漏れる。
マナ 「あ、そうだ。パーティーのリーダーってハルなの?」
ハル 「特に決まってないなぁ、そう見える?僕仕切りたがり屋みたくなってる?」
マナ 「仕切りたがりには見えないよ!そういうのじゃなくて、なんか節々でリクもナギもハルの考えを尊重しているみたいだし、大事な場面で発言しているイメージだったから」
ハル 「なるほどね。僕がリーダーか…向いてるかな。でも戦闘中に作戦は立てること多いかも」
マナ 「その作戦断られたことある?」
ハル 「今の所ないな。そう言われてみるとリクもナギもやっぱり僕の考え尊重してくれる事多いかも」
マナ 「皆ハルのこと信頼してるんだね」
ハル 「そうかもしれない。…うん、じゃあその信頼に答えしないとだね!」
横に置いていた剣を再び手に取る。
マナ 「こんな夜中に特訓してるなんて偉いね」
ハル 「ありがとう。リクもナギもしてると思うよ」
―――翌朝―――
リクはみんなの朝ごはんを作り、自身は地面を手探りで何か探している。
ナギ 「なぁ、あれは何してるんだ?」
ハル 「リクぅ、どうしたのーー?」
リク 「暗い中でもスナイプする特訓してたら、投げる用の武器いっぱい無くしちゃったぁーー」
マナ 「片付けこっちでやっておくからがんばれーー!」
リク 「ナギ手伝ってーー」
ナギ 「仕方ないな。ちょっと待ってろ」
他の3人のように叫ばないので、ナギの声はリクに聞こえない。ナギは食器を片付けると手伝い始める。
マナ 「本当にリクも夜中特訓してたね」
ハル 「でしょ」
マナ 「これからわたしもやってみる!」
後片付けを終え4人は再び中心都市を目指す。
―――近くの草むら―――
ラッコの魔物がハル達を陰から狙っている。小長の持っている貝殻はまるで剣である。その魔物達は、一番後ろを歩いているナギを目掛けてとびだす。
マナ 「姉さん、今!」
ナギ 「了解。真輪斬!!」
ナギの目にも止まらぬ回転斬りは、小長の隣のカイラッコを斬りそのまま小長も斬り倒そうとする。小長はそのナギの右手の斬りつけを手持ちの貝で防ぐ、しかしすぐにナギの左の剣が追いつき、小長は斬られて消えていく。周りの他のカイラッコは、リクのスナイプによって倒されていた。
リク 「本当に襲いかかってきたな」
リク達は、魔物が潜む草むらの横を通り過ぎる前からマナの忠告で察知しており、歩く順の最後尾をマナから動きの速いナギに交代していた。カイラッコが飛び出してきたタイミングでマナが叫び、ナギが反応した形だ。
ハル 「これは、本当に奇襲に対しての不安が減ったね」
ナギ 「あぁ。未知の場所に訪れた時や、待ち伏せされている時でも本当に助かるな」
リクは貝を拾って、投げる物入れのカバンから錆びて欠けたナイフと交換する。リクは歩き出した3人に追いつき、また歩き始める。
―――中心都市 ボイラー ―――
ナギ 「すごいな。こんな大きな村?都市?は初めて見たな」
都市には多くの川や噴水があり、都市も人が集まり賑わっている。とても城が現在、魔物に占領されているようには見えない。マナは、都市に魔物が潜んでいるを事を3人に伝え、「王」と「姫」と「水柱」の話は禁句にした。4人は極力言葉を交わさず、王が隠れている建物へと向かう。この都市には魔物が姿を隠して歩いているが、人を殺したりしない事で、上手く騒ぎを起こさず隠れている。この魔物たちは先日水柱と共に突入しなかった半分である。だが都市にも強者はおり、その魔物の存在に気づき討伐をしていた。




