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命を狙われた王子、全てが嫌になり天使風の女冒険者になって百合つきながら無双の旅  作者: ゆりようさーびす
犬(魔王)を愛でてたら蛇神が進化していた編
19/25

天使、犬(魔王)を飼う

わんちゃんの動画を見ながら書いたため閑話の設定を修正しました。

翼とか生えてる魔王→狼の魔王


ルーティの『良い依頼』の件はいくら聞いても「ふふふ」と笑って誤魔化されるだけで答えてくれなかった。

(びっくりさせて喜ばせたいのかな、サプライズかな!)

ニコニコ


あの後何事もなく『フジシャンカ』に到着した。

早速ギルドに依頼を受注しに向かおうとしたユニだったのだが、ルーティに「依頼は私が受けとくから宿屋探してて!」と言われたため、言われた通り宿を取り今はルーティを探しながらブラブラ街を歩いている。



「ギルド〜ど〜こかな〜……うん?」

ふんふんと鼻歌を歌ったり串焼きを買い食いしたりしつつご機嫌に歩いていると、フラフラ歩きながら何かブツブツ呟いてる女の子が目に入った。


心配になったので近寄り、ちょっとしゃがんで目線を合わせてから話しかける。

「ねぇ君、なんだかフラフラしてるけどどうしたの?」

周りに親らしき人物もいない、迷子だろうか?


「水……水を……きゅー」

ばたんっ


……あれ?


「え?ええ!?うそうそ!?」


と、とにかく宿に連れてって宿の人に見てもらわなきゃ!


ブラウザバックで戻せばいいのだが、ユニはいまだに慌てるとブラウザバックの存在を忘れがちなのであった。



▲▲△△▼▼▽▽




「……はっ!あれ?」

宿に少女を運び、応急処置を済ませたあと自分の魔法を確認していると、少女が目を覚ましキョロキョロし始めた。


目が合ったのでとりあえず自己紹介をする。

「私はユニ、最後倒れる前に話しかけたんだけど覚えてないかな?」

「倒れる前……あっ!ご、ご迷惑をおかけしました……ってユニさん!?」

「うわっ!」

何故か私の名前を聞いた途端飛び上がり部屋の隅に逃げる。


「え?……えっ?」

部屋の隅で蹲りながら「予定が…」とか「でも天使みたいです…」とか呟いてるが部屋がそんなに広い物ではないので全部聞こえてる。

意味がわからず困惑してるとガバッといきなり顔を上げて私の前にトコトコ近付いて……土下座した


理解が追いつかないため固まっていると女の子を意を決したように口を開いた。


「わ、私の名前はサラ・シュリアスです。実は……」

名前はサラちゃんと言うらしい。

サラちゃんは事情を説明してくれた。


「……それで、また水が無くてあんなフラフラに?」

「お恥ずかしいです…」


事情は納得した。

私の『ウロボロスくん』が元魔王というのにも、この小さな女の子が現魔王というのにも驚いた。

驚いたのだが…


ユニにとってはかなり大事な、というかそれ次第で全ての対応が変わるくらい気になることがあった。

「ねぇ、サラちゃんは蛇っぽさとか全然無いけど、どういう魔族の王様なの?」

そう、ウロボロスは見た目から完全に蛇というか龍っぽさがあるのだが、サラからは一切それが感じられない。


もちろん人間に変装しているという可能性はあるが、ユニは『とある動物』のことを猛烈に愛してるため確認せざるを得ないのだ。


急に雰囲気の変化したユニの爛々とした目にサラは怯えながらもなんとか答える。


「ええと……『狼』の魔王です」

サラは証拠を見せるため隠していた耳や尻尾を出す。


「狼……ってことはわんちゃん!?」


サラは正直なところ『犬』扱いされたことを少し不快に思ったが、ユニの視線がぴょこぴょこ動く耳や揺れる尻尾を追いかけていることに気付くと顔を伏せニヤリと笑う。


(使えるものは……使うです!)

サラは元々犬死にする可能性まで考えていたのだ、自分のプライドを傷つけてでも魔族を救う覚悟でここにいる。

(私は魔王だ!仲間は泣かせない!)


そしてサラは上目遣いでユニを見上げ、可愛い声で鳴いた。


「く、くぅーーん」

「っ!?」


サラが思い付いた逆転の作戦、名付けて「わんちゃんの姿でone chance」だ!

作戦名はくだらないが効果はバツグンだ!


「え、えへへ……おいで〜」

「えっ?あ……く、くぉ〜ん」

一瞬反応が遅れるが慌てて腕を広げたユニの膝の上に座ると、おーよしよしと抱き締められ撫でられる。


正直なところ「え?急にどうしたの?」みたいな反応をされる可能性をユニは考慮していたのだ

まさか全ての違和感を取り払って「おいで〜」なんて言葉が返ってくるとは流石に考えていなかったため反応が遅れる。


「くぅん……ユニ様ぁ……サラはユニ様のペットになりたいワ〜ン……」

(くっ……我ながらアホらしいです……上手い言葉が見つかりませんでした、これは流石に……)

下からちらっとユニの顔を覗くと


「うへへぇ……」

夢中でサラの耳をもふっていたユニの顔はだらけきっていたのだが、サラのペット発言を聞いて、もうなんというか……溶けていた。


「ずっとずっと一緒にいようね……サラちゃん……」

なんだか背筋がゾクッとし、既に後悔し始めていたサラなのであった。



▲▲△△▼▼▽▽



「ユニ〜〜〜〜……」

夕方、誰かの名前を呼びつつゾンビのように街を徘徊している冒険者がいたそうな。


評価&ブックマークまたまたありがとうございます…!

多分何かしら投稿している方は物凄くわかって頂けると思うのですが、ページを更新した時にびっくりするくらい数字が増えてるともう続きを書く手が止まらなくなりますね!感謝も止まりません、頑張ります!

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