試作品
翌日。のお昼ごろ。
高校に持ち込んだ荷物の半分が役目を終えたころ、私はこれから役目が終わるであろうサンドイッチをゆっくりとほおばる。ん、これハムって書いてあったのに野菜の方が多いかも。訴訟だ。もぐもぐ。
「…でさついでに借りたんだけれどこれが大当たり!落ち着く系なのに頭から離れんくていったい何度聞いたか分からないくらい。やで今日のウチの元気891KB。めっちゃコスパ良くない?ギガ未満だよギガ未満。いっかい聞いてみない?絶対病みつきになるから」
人がまばらの教室に鼻歌が聞こえてくる。もちろん目の前の友達から。
「あ、そうだラーメン!ちょっとずるいよ~一人で楽しんで。行きたいんやけど駅逆やから遠いんだよね。なんか近くに物産展で来てくれないかな。そうなれば食べ比べもできるからちょうどいいのに」
てかこやつ全然しゃべりやまないな。弁当は減っているし一体どういう仕組みだ。
そこまで意識していなかったけれど、話があっちの方から近付いてきた。共有したい悩みではあったが、まだかたちになっていないためふわっとした感じでしか伝えられないかもしれない。まあいいか。
喉を使えるように、手を口元にやり最後の一口を飲み込む。
「ああうん、
「え、なにそれ」
「それでなんだけどさ、一つ教えて。もしドッペルゲンガーがいるとして、その子の服はどこで購入しているの?まさかかっぱらってるとは思えないし。」
「んー。…ネット通販?」
現代人か。
「だって仕方ないじゃん!今日何使った?」
「えーと鞄コンビニ化粧水」
むー。少し動きたいと思ったので軽く机の上を手でそうじしてレジ袋をちりとり代わりにする。なぜ学校のごみ箱はなぜこんなにとっ散らかるのだろう。掃除の時間があるはずなのに。