短編集 そら 作者: 衝動に駆られた時にだけかくひと。 掲載日:2018/04/21 死にたい。 でも、死ねない。 だから、前に進むんだ。 前に進むなら、もっと前に生きたいんだ。 彼が見えなくなる、明後日の方向へ。 帰らない夫を背に 飛ぶボタンチェックの目頭、燃え下がる昼下り。 延々と伸びるのは、木洩れ日のせいなのか。 冷えた感情は揺らぐ世界の狭間。 ぬれぎぬを着せられるは、俺の世界。 死に体を売っては見える、彼岸花。 子羊のように、毛皮を売って僕らは進むんだ。 行進曲を聞いて育つプリマリズム片手、その筋金。 歩いていこう