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そら

  死にたい。

 でも、死ねない。

 だから、前に進むんだ。

 前に進むなら、もっと前に生きたいんだ。

 彼が見えなくなる、明後日の方向へ。


  帰らない夫を背に


 飛ぶボタンチェックの目頭、燃え下がる昼下り。

 延々と伸びるのは、木洩れ日のせいなのか。

 冷えた感情は揺らぐ世界の狭間。

 ぬれぎぬを着せられるは、俺の世界。

 死に体を売っては見える、彼岸花。


  子羊のように、毛皮を売って僕らは進むんだ。

 行進曲を聞いて育つプリマリズム片手、その筋金。

 


  歩いていこう

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