中休み~女子力向上委員会~
「メルキたん!ポテチとって~」
メルキが、笑顔でポテチをとる。自分も口にそれを抱ばりながら。
「なんかさぁ、最近皆だらだらしてるよね」
「まあ、こんなものでしょう」
セルべが、自分はノンフライポテチを、リスの様に小刻みに咬みながら答える。
「平和なのは、ようございます」
ヒミコは、普通のポテトをマイ皿に移して、箸で少しづつ食べている。
「たるんどるのではないですか!」
ポルセは、自家製のフライヤーで揚げたポテトを食べている。
「なんかさー。皆バラバラじゃね?統一感出そうよ。魔界千年の歴史があるカロビーのポテチにまとめようよ」
「メルキ、カロビーのポテチ好き!」
「いくらマリアの願いでも、私は油が苦手なので、魔界999年の鴻池屋のノンフライがいいです」
「メルキ、鴻池屋も好き!堅揚げの方だけど」
「どちらも美味でございましょう。それより、うちは、手がべたつくのと、許せまへんな」
「えー。そこがいいんじゃないの。袋のそこに残ったかすを駆けこんでから、最後に指を舐めるのがいいんじゃない。いい感じの塩気で」
「御下品どすな」
「なんだい。セルべもそう思うだろ?」
「あっ。私石鹸で洗う派なので」
「う、裏切りもの~」
メルキに泣きつくマリア。メルキは、当然ペロリーナなので、仲間なのだ。
「マリア、よしよし」
「メルキたん。ちゅき♡」
その姿を見て、セルべは「はっ!」と声を発してから、マリアに見せつけるように、ペロペロ自分の指を舐める。
「残りかすを駆けこんでからのペロペロじゃないとだめでしょ」
ジト眼のマリアに、メルキが力ずよく頷く。セルべは悔し気な顔をする。
「それよか。一番の問題がポルセたんじゃないか。だって、ポテチですらないよ。フライドポテトだよ。魔界2001年のマックダナルダのポテトですらないじゃん」
「わ、私か、いや自分で作ったほうが、自分の好みに合うではないか」
「まず、作れるとこからおかしいでしょ。普通つくんないでしょ」
「私は、自分で作れるものは、時間があったらつくるぞ」
「そうだった。かなりの節約家だった。自分の家にはこだわっても、朝市にいったり、夕方の市の残り物買ったりしてたね君」
「当然」
鼻を鳴らすポルセたんも馬鹿かわいいな。全然違う事をマリアは思いながら、皆でやっているスマッシャーズ兄貴で、ネソを操りながら、ハンマーをゲットする。
「これで、負けた子が、今週のトイレ掃除だからね!」
「あっ!ずるいよマリア!」
「卑怯です」
「あらあら」
「望むところです!」
「はははは、私のハンマーが火を噴くぞ!わはははは!覚悟、セルべ!」
そう言って、スティックを思いっきり倒す。前進して、ピンクの暴食生物を、場外まで吹き飛ばそうと接近する。
「くっ!ここまでですか!」
セルべが、悔しそうな声を上げる。
「ははは!ピンクの物体よ!フワフワ漂ってからに!瞬獄殺!」
勝利への高揚感に、別のゲームの必殺技の名前を叫びながら、マリアは更にスティックを倒そうとする。しかし、そのスティックがツルリと滑った。
「へっ?」
立て直そうと、逆にスティックを倒したが、更に滑って落下していく。
「ぷぎゃー!」
それから、一週間マリアは、城中のトイレ掃除を行った。その一週間の間、マリアは皆で集まるとき、いつもマイ箸と皿を持参していたという。
久々投稿。何か投稿しなくても読んでくれてる人いてありがたいです。