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“星屑その1”




『深い森』



“あなたの存在に

他のすべては越えない”


はっきりと確かめた恋心はなんて切なく哀しく

やさしいのでしょう



本当は 今でも

あなたが私を好きでいてくれることに

慣れないままです


でも 私はあなたを好きで

それは 大きな

孤独の波となって

私をのみこみ

泡だけにしてしまいます



この 深い恋は

行方のないまま

どこまでいくのでしょう


ひたすら ただよう事など

出来ない事を

私は知っています



それでも

離れることができない…

自分を

こんなに馬鹿だと知らなかった


これが 恋

ひどくて 辛くて 深くて

森の中にいるような恋



『繰り返す鼓膜』



私にとって

あなたという人は

何かをしてくれるあなたでなくて

そういう形容詞りゆうの要らないあなたでした



でもたくさんの

あたたかなものを

あなたから

もらった気がします

今でも 胸の中で

小さな光を放しています



一生の間の 一部分を

同じ場所で過ごせた事を

倖せに感じました

"思い出"としか呼べなくなっても

"記憶"の底に埋もれてしまっても



淋しくなった時

いつでもあなたの声を

鼓膜に繰り返していました


それでも想いは

色褪せませんでした

やはりあなたへの

恋が続いていたのでしょうか



水面(みなも)



あなたが私を

忘れてないと知った時の

揺るぎない幸福感



流れてゆく雲のように

私はあなたの中で

ぬくもりという空を

浮かぼう



きっとこれを運命だと

認められる

決められたものには逆らわない

このまま抱かれていたい



受話器からの声だけで

胸がふるえる

その一言だけで

私を立ちつかせた


だから もう

小石を投げ込まれた水面(みなも)のように

すべてを受け止め流されよう

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