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“道標その10”

言葉という便利が、時には本当に伝えたい気持ちに不便なものであると最近気がつきました。いつも読んでくださるすべてのかたに感謝します。樹歩


 『角砂糖』


あなたがくれた

私への愛情は

まるで

角砂糖のようでした


いつも

いつも

一瞬で溶けてしまう


私の

あなたへの愛情が

熱すぎて

強すぎて


きっとほんの少し

(ぬる)い方が

よかったのかもしれないね



 『登下校(電車編)』


今日は逢えるかな

あなたに


すれ違う電車の窓越し

一瞬crossする眼差し


私は伝えようと

沢山の言葉を

一瞬の視線で


毎朝

毎朝


あなたは伝えてくる

ただひとつの言葉を

窓ガラスを突き抜け


毎朝

毎朝


「逢いたいの」

「声を聞きたいの」

「抱きしめてほしいの」


「知ってるよ」

「知ってるよ」

「誰よりも知ってるよ」


あなたの降りる駅を

私は知らない


私の歩く坂道を

あなたは知らない


やっぱり

同じ学校がよかったね


そしたらこんな風に

毎朝

毎朝

ややこしい思いを

しなくてすんだのに


ふたりがもう少し

素直だったなら



 『愛しい思い出』


懐かしいって

本当は

言いたくないの


私の中で

あなたという存在は

思い出じゃないし

過去でもないから


でも

逆らえないね

確かに私たちは

大人と呼ばれるようになり


ずいぶん多くの

(しがらみ)

かかえるようになった


今のあなたに

大切なものがあるように


今の私にも

自分より守るものがあって


だけど


眠れない夜は

あなたとの

あふれる程の共有に

私は()をまかす


いつまでも

いつまでも

色褪せないひとに…


懐かしいなんて言葉

不似合いな程


今のあなたにも

こんなに愛しい

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