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“深海その1”

自分の人生に、本当に大切なものと、1番守りたいものと、心底愛しているものが、いつも同じものでなく、しかも同じ線上にすらないこともあるのですね。いつも私の詩を読んで下さるすべての人達に感謝します。あなたの明日が今日より良い日になりますように。 樹歩


 『泣けない鳥』


あなたを

ただひたすら

愛し続けて


その腕に抱かれ

撫でられることだけ

夢みて


泣き叫んでも

あなたは遠いよ


私は今日も

メロディに合わせて

鳴き続ける


泣けない鳥は

鳴くことでしか

愛情を表せない


あなたの耳が

私の唄を拒んでも


どうかどうか

あなたの幸せを

祈らせて


ルルル…



 『抗い』


これが

運命(さだめ)なのなら

潔く

受け入れましょう


海の底に映る

空のかけらのように


あなたの中を

漂いつづけるしかない


外は嵐

もうこんな風に

誰かを深く

求める事を望まない


どんなに抗っても

忘れられない


身悶える恋慕に

立ち尽くすしか

(すべ)もない


この

降り続ける雨にも

あなたを

探してしまう


今まで

多分にしていたけれど

きっととしか言えない


これが

私に決められた事


あなたの存在を

心の底に抱きつづける


この想いが

せめて二人同じなら

…それはまぼろし


海の底に映る

碧い空のかけらのように

忘れられそうな私


あなたの中を漂う


これ以上

誰かを

深く深く深く

求める事を望まない



 『他国の路地』



いつもと違う

漠然と込み上げる不安


あなたの心が

定まるはずもない


そんなことは

たいした意味はない

わかってる


ただ私だけが

愛しただけなのに


ほんの少し

頬杖の角度が

変わっただけで


この胸の沈む鉛に

戸惑いを否めない


まるで

知らない国の路地裏で

迷っているみたいよ

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