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“刹那その4”

二度と起きてほしくない事が起きてしまいました。天災や自然の猛威には、人は成すすべがありません。それでも人は希望を棄ててはいけないのですね。だから私は祈ります。大切な友達を含む、被害に遭われたすべての人達へ… 樹歩

 『日時計』


あなたを思いめぐらし

私は今日も

空を見上げる


遠くへ伸びる

私の影は


まるで

日時計の針の様です


ああ どうしたら

あなたの笑顔を

思い出せるのかな


思い出が

眩しすぎて

今の私には


立ち尽くすしか

すべが無いようです


どこへも辿り着けない

日時計の様に



 『勘違い』


その寝顔を

独り占めしたくて


抱きしめても

いつも目線が迷ってて


きみは本当は

何処へ行きたかったの?


本当は何処へも

行きたくなかったのかもしれないね


手放すよ

きみを此処から


苦しいよ

きみを泣かすよ


きみから聞くのが怖いから

本当に

必要な人の名を


僕じゃない……


きみより先に気付いた

勘違いに


きみを泣かすよ

それくらいの

仕打ちは許してよ




 『地震』


そのニュースを

見るたびに

全身が凍りつく


すべてを放り出して

確かめたくなってしまう


私の

大切な大切な人達


私の

大切な大切な故里


あの山が

どこまでも続く野原が


あの河が

手の届きそうな星空が


地球の眩暈で

歪み離れてしまう


…神様

どうかこれ以上


あの人達を

我慢強くさせないで


どうかこれ以上

眠れぬ夜を与えないで


必要なのです

あの笑顔が

あの景色が


どうかもう二度と

胸軋むニュースが

流れないように


彼等が積み上げて来た物がなにひとつ

壊れないように


なにひとつ

失うことがないように

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