表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/41

“星屑その5”

『追憶』



またあんなふうに

笑えたらいいと思う


またあんなふうに

みんなで騒げたら


でもそれは無理

あの頃だからこそ

楽しかったんだ

後先ない日々を

ただきみと過ごした


何にも縛られていなかったから

きみのことだけ考えられたんだ


何も決めていなかったからきみのことだけ見ていられたんだね


…あの頃気付かなかったけれど



 『切望』


小さな路地

傷だらけの犬が

おじいさんに連れられて

歩いていきました


一歩出る足も

つらそうなのに

それでも外へ

行きたがるのだそうです


懸命に

足を運ぶその姿は

“勇姿”以外には

呼ぶすべがありません


…私は

あきらめばかり

身につけているんじゃないかな


…私も

もしかして もう少し

遠くまで 行けるかも


…行けるかも



『代わりはいない』



ときどき

本当にときどきだけど


あなたが

私の前から消えたら

いなくなってしまったら

…と考える


人間はしょせん

独りなのだと

かたくなに

信じてきたけれど


もしかしたらそれは

いいきかせていただけかもしれない


誰にも大切なものは

あるはずで


でも私には

あてはまりたくなかった


孤独を知るのは

守るべきものを

失ったあとだから


あなたを大切

あなたが寒さに凍えたら

私は毛布になろう

…あなたは

もっと温かいもの

私に与えてくれたから


この愛しさより

かけがえのないもの

あなたの代わりはいないよ


どこにも代わりはいないよ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ