表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/41

“道標その7”


『絶対値』



あなたに逢える日の朝は

目覚めた途端

私の全細胞が

あなたを求める


あなたに逢える時間が

時計の針が動く度近づく

私の全細胞が騒ぎ出す


沈黙さえ五月蝿い

鼓動がざわめく

もうすぐ

もうすぐ

あなたが目の前に


きっと私は

あなたと逢えなくても

それなりに

歩いていけるけど


きっと私は

あなたを失うなら

歩いているだけで

そこに意味を見出だせない


どれくらい

あなたに焦がれて

どれくらい

あなたを絶対値か


私の全細胞が知らせる

私からあなたを

葬ることはできない


この(おもい)

どうか執着じゃないように


もうすぐ

もうすぐ

あなたが私の前に




『冬の人生(みち)



あなたと手をつなぎ

寒い街を歩く


私の手はいつも

あなたの中にいる


その手の感触に

あまりにも慣れた私

でもね


爪の形も

指の長さも

掌の大きさも

きちんと答えることは

できないわ


…心が見えないように

…言葉だけでは伝わらないように


つないでいない方の手は

路頭に迷い

(くう)をさまよう

でもね


その横顔は

その話し方は

その歩き方は

…この肩の擦れ合いは

確かに存在(ある)もの


(つながり)

深めてゆくように

愛情(おもい)

紡いでゆくように


寒い歩道さえ

私に気づかせる

冬のような人生(みち)

あなたに導かれて


ふたりいつか

この手のぬくもりのような春の人生(みち)をゆく

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ