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“星屑その2”



『琥珀の絨毯』



あなたと歩く寒い朝

つないだ手と手

ポケットの中


冬だからこそ

ささやかな暖かさが

なお頬を緩ませる


見上げるとその横顔が

私を庇っているよ

だからもう少しだけ

身を寄せさせてね


見渡すかぎり銀杏並木

金色の絨毯

私達はまるで

映画の中の恋人のよう


この落ち葉のひとつひとつに

二人の思い出映しましょう歩いて来た道

これからの未知の道


敷き詰めた金色が

すべて

琥珀色にかわっても


二人ポケットの中で

手をつなぐことを

夢で終わらないように夢見て




『遠い空』



あなたに逢えない日は

あなたがこの世界に

存在(いる)ことを喜ぶ



あなたに逢えた日は

私がこの世界に

来訪(きた)ことを慈しむ


独り 車から眺める雲

鳥が 群れして行く遠い空

どうかこの祈りが

あの夕焼けに届くように

あなたの行く道に

沢山の幸運が待つように


あなたに逢えなくても

私は独りじゃない


思い出を数えながら

鳥を見送る遠い空




『真夜中の鏡』


鏡に映った私

私の後ろにあなたの背中

私は虚ろな顔


真夜中の景色は

時間さえ動かない

あなたは指先で私を探し

白い海でさまよい歩く


…このまま

あなたとどこまでも

恋の果てを沈み堕ちて

消えていけたなら


その腕もその唇も

その温かな温もりも

私だけのものになるのに

…それはまぼろし


鏡の中の私が

真実(ほんとう)の私かなんて

誰にもわからないよね


同じように

二人が同じ深さで愛し合ってるかなんて

誰にもわからない


鏡の中のあなたに

問いかけたら

欲しい返事がくるかしら

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