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“恋心その3”

『隣の手』



暗闇の底 わずかの月灯かりを探す

虚ろな目

また 目が醒めてしまった

―今までは―


神様お願いです

どうか どうか

やっと届いたこの温かみを私から奪わないで


この腕が指が手がなければもう眠れない私


暗闇に目覚めても

ほら怖くない

隣の手

温かな 確かな呼吸(ねいき)―これからは―


あなたが見る夢が

どうかキレイなものでありますように

あなたの行く明日が

どうか光りあふれる時間でありますように

そしてこの手が私の隣にありますように―永遠に―


『無題』


―あなたに出逢えただけで私が生まれてきたことは

無意味じゃなかったと思える

―あなたを愛せただけで

私が生きてきたことは

無駄ではなかったと思える



『茜』



どこまでも切ない茜色

三人で見ていた

彼も彼も私も 想うひとは違うひと


どこまでも続く茜色

もうすぐ星空

今夜は花火だけど

もう帰らなくちゃね


君の想うひとも

今頃君を想ってるかな

そうだといいね


私とあのひとも

君や君と同じように

何も言わなくても

分かりあえたならよかったのに


友達のままならあるいは…


どこまでも優しい茜色

三人で見るのは最期

でもずっと友達は約束

君たちとまでわからなくなりたくないから


今夜は花火



『後ろ姿』



そして あなたが振り返った時

どうして私が 涙を見せられるのでしょう

しっかり眼を閉じるよ

あなたに 泣き顔は見せない


これを別れというなら

せめてそれを認めさせないで

あなたの背中など覚えていたくない

笑顔だけ映して

私の瞳に映った横顔だけ


なのにあなたは

とても辛そうな眼で私を見る

それでも行く事を決めてるだから私の涙を見えないふりして

手を振る指先だけ見とどけ


後ろ姿だけが やたら印象深くて

何年経った頃になっても

あの時 涙をあなたにもっとぶつけてたら

運命は違ったのでしょうか

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