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北朝鮮から発売されたキムシリーズについて

作者: 宗徳
掲載日:2026/06/03

何か書きたい気分を発症しました。


頭に「金」という文字が浮かんだせいです。


「金」とは北朝鮮に代表される「キムシリーズ」の総称である。


20世紀の中頃、戦後の時代に新たな神話によって世界を作り変えたいと考えた思想家たちによって生み出されたのがこのキムシリーズである。


本作は朝鮮半島北部を舞台に1948年から続くロングセラー作品である。


当初のジャンルは「革命英雄譚」だったが、途中から「政治ドラマ」「後継者育成シミュレーション」「国際情勢アクション」など様々な要素が追加され、もはや何の作品なのか誰にも説明できなくなった。


記念すべき一作目は「イルソン」と名付けられた。


当時、経営陣はこのイルソンに対しては一過性のものにすぎず、その後の商品展開については全く考えていなかった。


ところが、このイルソンによって独自に生み出された神話の力により国が作られた。


「生まれた瞬間に革命を起こした」


「3歳で戦車を運転した」


「5歳で帝国主義を論破した」


これらは現在の北朝鮮にて小学生たちに配られる教科書に本気で書かれている内容である。


こういった開発者たちすら予期していなかった未知の機能によって、朝鮮半島を勝手に北南に分断し、北朝鮮という国を作ってしまった。


これにより、母国では「イルソンフィーバー」に突入。


あたらしい指導者の誕生により、戦後の鬱屈した雰囲気を一蹴し、誰もが明日への希望を感じながら暮らせる素晴らしい神の大地が誕生したのである。


当時を知る古参からもこの「イルソン」への評価は高く、「やはり初代が一番インパクトがあった」と語られている。


しかし、順風満帆に見えたこの「イルソン」にも陰りが見え始める。


このキムシリーズの大型スポンサーであった「ソビエト連邦」が崩壊したのである。


これに対処すべく、経営陣はこのイルソンをシリーズ化することを早々に決定した。


そうして公式は「キムシリーズ」という今後の展望を正式発表した。


その後、第二作として世に打ち出されたのが「ジョンイル」である。


前作「イルソン」よりも更に高い人気を獲得する必要があったが、やはり「イルソン」の人気は凄まじく、その壁の厚さに経営陣は頭を悩ませた。


そこで考えられたのが「イルソン」の神格化である。


今作の「ジョンイル」は各地に「イルソン」の銅像を建て、肖像画を飾り、更に新たな伝説を付け加えた。


一見するとただ前作の補強として発売されたようにしか思われなかったが、この「お客様の皆さんと同じ気持ちです」作戦は功を奏し、結果的に前作以上の爆発的ヒットを成し遂げる。


更にジョンイルも開発後に「虹が掛かった」「新しい星が誕生した」という伝説があったことが判明。


またゴルフに於いては11ホールインワンという機能が搭載されており、またしても開発者側が予期していないものであったが、こちらも魅力的であるとして、「元からあったオプションです」と発表した。


それから数年、「ジョンイル」は長い事利用者に愛され続けていたが、どうしても飽きがき始めていた。


更には老朽化も重なり早急なアップデートが必要とされていた。


そこで経営陣は水面下で「キムシリーズ」第三弾の開発を進めていた。


当初この開発プロジェクトは「ジョンナム」と名付けられていた。


しかしこの「ジョンナム」は勝手に偽造パスポートを発行し、東京ディズニーランドに行こうと暴走するなど、搭載されているAIにやや不安があった。


そこで開発陣はこの「ジョンナム」を白紙とし、一からプロジェクトを練り直すこととなった。


その後、正式に「キムシリーズ第三弾」として「ジョンウン」が全世界へ発表された。


前作「ジョンイル」には20年近い開発期間を設けていたにも関わらず、前代未聞のやり直しにより、今作の「ジョンナム」には僅か2~3年程度の開発猶予しか与えられなかった。


よってリリース前からこれまでのファンから不安の声が上がっていたが、「新時代のAIによって世界と戦える商品になっています」と猛アピールされたことにより不安は払拭された。


その後2017年になると密かに開発陣の手によって幻の三作目「ジョンナム」は神経剤VXを使用して破棄された。


2026年現在も「ジョンウン」は広く世界に愛されており、やはり開発者の予期していなかった「核開発」という新機能が実装されていながらも世界への影響力は前作以上のものとなっているようだ。


長らくキムシリーズを愛用して来た古参ファンからの評価も高く、「当初はこんなに長続きすると思っていなかった」といった声が挙げられている。


一方で20年以上も新作が出ていない事から一部のファンからは「マンネリ」を指摘されている。


現在、4作目の公式発表はされていないが密かにファンの間で語られている情報として「ジュエ」という名前が挙がっている。


もしこの「ジュエ」が新たなキムシリーズとしてリリースされれば今までファンに待望されながらも実装されていなかったGIRLS EDITIONが収録されていることになる。


しかし、公式発表はまだの為、あくまでも憶測にすぎない事は注意して頂きたい。

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