表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/53

12 辺境伯の悪魔

「問おう、貴様がグリードで男爵を討った人間か?」

「あぁ、それにしてもアレで男爵か」


残念でならないな~

あんな雑魚が男爵なんて、悪魔も大したことない。


「ふん、あんな一代限りの屑だが、一応男爵だ」

「敵討にでも来たのか?」

「いや、一代限りとはいえ男爵を討った人間を見てみたかっただけだ」

「へぇ~ じゃあアンタは強いのか?」

「あの男爵に比べたら、強いな」


さて、悪魔で爵位ったら"ソロモン72柱"だと思うんだけど、男爵なんていなかったはずだが……多少違うのか? それとも根本的に違うのか、まぁ異世界だから多少の違いは仕方ないか。


「そうか、では名前を教えてくれないか?」

「ほぉ、私を前に畏れを知らん人間か、面白い。いいだろう教えてやる。我が名はユリシアという」

「ゆ、ユリシアですって!?」

「なんだアリア、知ってんのか?」

「知ってるもの何も、ルシエ様に反逆した天使の名前よ」


ルシエ? あぁ、この世界の主神ね。

あ、って事はあの神様の仇敵って事コイツ。

いや、あの神様とこの世界の神様は別だった、あの神様の方が上位だったなそういえば。


「って事は堕天使か」

「ふん、今は魔神であり悪魔なんだがな」

「で、爵位を持ってんだろ?」

「そうだ。私が戴いたのは"辺境伯"の位だ」


結構お偉いさんだな、男爵なんてホント雑魚だわ。

でもここでり合うのはちょっと厳しいかな、巻き込まない自信がないから。


「で、見た感想はどうだ?」

「中々見どころのある人間だと思った。人間にしては"神秘"すぎるがな」


なんだよ。

お見通しですよ~ って言ってんのか?


「で、今日はもうお帰りに?」

「さて、どうしようか。ここで一戦交えてみるのも一興だと思うが……今回は大人しく帰るよ」


そう言って背を向け一歩踏み出すと、黒い霧となりユリシアの姿は消えた。


「んじゃ、帰るか……あれ?」


全員絶賛気絶中。


「なんで?」


『そりゃー ユリシアの覇気に耐えられなかったんじゃない?』


 そんなの出てた?


『アナタは異常だから感じなかったのよ、普通の人間なら会った瞬間気絶か死ぬんだけど』


 じゃあコイツらは特別って分けだ。


『そうね。間違いなく名のある騎士になれるわ』


 俺も名のある騎士になれる?


『そうね。名のある騎士どころか、悪名高き王にだってなれるわよ?』


 遠慮しときます。


『そう? でもまぁ。ユリシアと会えた事は良い事ね』


 あー ユリシアで思い出した。 知識に関するチートが発動しなかったんだけど。


『それね。あまりにも面白みに欠けるからはく奪したのよ、身体能力に関するのも少し制限を加えてみました~』


 戻しては、くれないんですよね?


『もち。でもいいでしょ? "ソウゾウ"の能力があるんだから』


 まぁ、妥協点ってやつですかね。


『そうね。じゃきゃ本末転倒だもん』


 楽しめない。って事ですか。


『ピンポ~ン、この先も楽しませてね♪ じゃ』



「ほんと、身勝手な神様だ。っていか三人担いで帰らないといけないのか?」

―予告― 

    第13話 再会の騎士


再び会う騎士は初めて出会った人、交えるは剣、その先に待つのは―――

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ