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おまけ②【イベリス】

 おまけ②【イベリス】














 「あ、寝てた」

 目を覚ましたイベリスは、何処か知らない場所を漂っていた。

 何があったか思い出してみると、途中で大きな欠伸が出る。

 「そうだそうだ。あいつに何かされたんだ」

 鼻が効くと褒められたはずなのだが、気付いたらこの状態になっていた。

 一体全体どういうことだろうと思っていると、そのうち何かにぶつかり、それ以上流れることはなかった。

 何にぶつかったのかと思って身体を起こせば、そこには緑色の髪に黒のメッシュが入った不思議な髪色の男がいた。

 「誰だ?」

 「あ?」

 男はイベリスを見ると舌打ちをする。

 「ここはどこだ?」

 「うるせえな」

 「え?ごめん」

 「今潜入中なんだよ。静かにしろよ。なんでわざわざここで岸にあがってくるんだよ」

 「なんかごめん。いや、仕方なくね?たまたまだから。つか潜入中ってなに?」

 「うるせぇな。お前に話す義理も筋合いも権利もねえんだよ。さっさと失せろ」

 「怖い。あいつより怖い。口悪いって言われるだろ。気をつけたほうがいいぞ」

 「なんだてめぇ。喧嘩売ってんのか」

 「売ってないし。ごめんちょ」

 「ふざけてんなてめぇ。あの世に送ってやろうか」

 「お茶目が通じない。怖い。めちゃお茶目通じそうな見た目してるのに全然通じない」

 そんなことを話していると、男の方から何か振動する音が聞こえてくる。

 なんだろうと思い男の方を見ていると、男が一昔前のものの機械を取り出す。

 「ええ。はい。そうです。そちらは無事ですか?はい。また何かあれば、はい」

 すぐに切ってしまったため、それがどこの誰からのものなのかなど、イベリスには分からなかった。

 男はイベリスを見るとさらに眉間にシワを寄せ、イベリスを川に突き落とす。

 「邪魔だ」

 「え」




 「はっ!!!!!」

 次に目を覚ましたとき、イベリスはいつも自分が一人静にちょっかいを出している川にいた。

 さっきのは夢だったのかと思っていると、丁度一人静のオールに引っ掛かったようで、一人静がオールをひょいっと上げて引っかかった何かを確認する。

 「・・・・・・」

 「よ!」

 「・・・・・・」

 「なんでなんでなんで!?なんで水の中でかきまわすの!?酷くね?!」

 「あ、あなたでしたか。てっきり不審者かと思いまして」

 「あ、一応不審者じゃないんだ」

 「何をしているんですか」

 「・・・・・・」

 「何ですか」

 「・・・・・・」

 「・・・・・・」

 「良かったああああああ!!!なんかお前がそういう優しい口調ですっげェ嬉しい!!ありがとう!!!ありがとうなあああああ!!!!!!」

 イベリスは先程のことがあったからか、一人静に対して何故か御礼を言い始めた。

 「・・・・・・はい?」

あまりのことに一人静は驚いていたが、次第にひいてしまう。

 それでも気にせず、一人静にハグまでして喜びを分かち合おうとした

 一人静はオールでイベリスを撃墜し、さらにはひとかきしてイベリスがすぐに追ってこられない場所まで避難した。

 遠目に、イベリスが手を振っているのが見え、一人静は恐怖さえ覚えた。




 「護衛?誰の?」

 「私のです」

 「どういうこと?何からの護衛?」

 「ストーカーです」

 「・・・・・・は?」

 あまりに危機感を覚えた一人静は、その後閻魔に相談したとかしなかったとか・・・。


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