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プロローグ
「何組やろう…」
そんなことを呟きながら車を降りる理代に、警備員であろう男性が「おはようございます」と挨拶をする。そんな彼に挨拶を返しながら、車から降りてきた祖父と一緒に、歩いて1分ほどのところにある学校へと向かう。
「やっぱ大きいなぁ…」
如月学園。今日から理代が通うこの学校は私立校であり、中学、高校が同じ敷地内にあるという、いわゆる「中高一貫校」である。もちろん中学受験をせずに高校から通う生徒の方が多いのだが。
今日、4月8日は、入学式であり、中庭は自分のクラスを確認する新入生とその親で混雑している。
「あっ、俺、5組やん!」
「お母さん、私2組!」
そんな声の飛び交う中に、理代は足を進めた。
これは、少年少女たちの織り成す、笑いと涙の詰まった青春物語。
初めまして、世宮リコです。
この小説を読んでいただき、誠にありがとうございます。
文字に書き起こすのはこの話が初めてで、とても緊張する中の投稿でした。
お見苦しい部分も多々ありますが、日々精進していこうと思いますので、温かい目で見守っていただければ幸いです。